多くの企業において、応募後の最初の選考は書類選考です。書類選考では主に履歴書、職務経歴書を元に選考基準を満たしているかどうかを確認します。
目的
書類選考の目的は明らかに採用基準に満たない人をフィルタリングすることです。このフィルタリングのことを採用活動において スクリーニング と呼びます。
1次選考以降は1回の実施ごとに実施前後の調整や当日2~3名の選考担当者が1時間前後時間を確保して選考をすることになるため負荷がかかります。そのため、ある程度有力な候補を絞り込んでから実施したい、というのがスクリーニングの理由です。
フィルタ条件の継続的改善
書類選考のフィルタリングは一定の基準にもとづいて実施することが好ましいです。逆にいうと毎回書類選考担当者が直感で実施しているとフィルタの質が安定しません。一般的に書類選考の目的は 明らかに採用基準に満たない人をフィルタすること です。そのためフィルタ基準は求人票に記載している必須要件をベースに判断軸を作り、文書化し、選考関係者で共有するのが好ましいでしょう。
判断軸は最初から完璧である必要はなく、判断に迷う都度関係者で話して基準を明確にしていきましょう。特に開発の詳細がわからない人事の採用担当社が書類選考をする際には、開発現場が判断基準を用意しておくことが好ましいでしょう。
書類選考のスキップ
書類選考は最低ラインを超えていることを確認するのが目的です。その意味で、明らかに最低ラインを超えていることが最初からわかっている候補者さんの場合は、書類選考をスキップするのも選択肢の一つです。特に人気の候補者さんは採用競合も多く、いち早く他社が内定を出し、入社が決まってしまう可能性があります。
求人票へのフィードバック
書類選考でスクリーニングをしていて明らかに求人要件を満たしていない候補者さんからの応募が多くある場合、求人票の求人要件の記載を見直すことを検討しましょう。
例えば、シニアな開発者向けの求人にも関わらずビギナーからの応募が多い場合、初心者歓迎と誤認識されるような記載があったり、シニア向けの難易度の高い業務向けの求人であるということが伝わらない記載になっている可能性があります。
補足
- 履歴書、職務経歴書の送付には2つの目的があります
- 1つ目は書類選考対象として利用する
- 2つ目は書類選考以降の選考で面接をする際の質問を検討する材料として利用する
- ITエンジニアの場合、履歴書・職務経歴書以外に各種アウトプットを持っている候補者さんがいます。任意で提出可能なアウトプットの URL をいただいておくと、判断基準が増えて好ましいでしょう