Chapter 02

なぜ会話AIを構築するのか

maKunugi
maKunugi
2021.12.08に更新

会話AIとは

本書では、人間が話しかけた言葉に対してコンピュータが自動で応答するシステムを「会話AI」と総称しています。似たような言葉として、「対話システム」「対話AI」「人工無能」といった表現があります。meboは、人間の発話に対して自動応答するための様々機能を提供します。

代表的な活用例といえば「チャットボット」が有名です。カスタマーサポートの自動化など身の回りでチャットボットに触れる機会も増えてきているのではないでしょうか。

なぜ会話AIがユーザ体験向上に重要なのか

会話AI構築の方法をご紹介する前に、なぜ会話AIを活用していくことが重要なのかをご説明しなければなりません。筆者が考える会話AIの一番重要なポイントは、「会話は人間がもっとも長く慣れ親しんだ強力なコミュニケーションインターフェース」であるということです。人間は今まで様々な方法でコンピュータとコミュニケーションを図ってきました。キーボードやマウス、音声入力、スマートフォンのタッチ操作など、そのインターフェースは様々な変遷を辿ってきたわけなのですが、人間同士で古代から培ってきた「会話」というインターフェースは、利用者を限定しない洗練された方法です。「音声」か「文字」かという入出力の方法は分かれるものの、「会話」というコミュニケーションをコンピュータが実行できることは、様々なプロダクトが提供できる対象を拡大することにつながります。(俗に言う「デジタル・ディバイド」の解消) まだまだ自然な会話コミュニケーションを行うためには、様々な分野で技術革新が進む必要はありますが、近年ものすごいペースで周辺技術が進化してきています。人間の言葉を理解し、コンピュータが適切なサービスを提供することは、今後のテクノロジーが社会に浸透していく上で、非常に重要な要素になると感じています。

また、会話ができることは「信頼」の獲得につながるとも言われています。特に会話AIが人間のような「雑談」ができると、会話の中でユーザとの関係性を強めることに有効で、会話AIが信頼を勝ち取りやすくなります。会話AIがユーザからの信頼を得ることは、信頼を勝ち取る → 安心して会話をしてくれる→ 会話からユーザの様々な情報が得られるようになる → AIがより的確なサービスを提供できる という好循環を生みます。上手なコミュニケーショをとれる会話AIを構築することができれば、サービスのユーザ体験向上に大きく寄与することができるのです。

「チャットボット」と表記しない理由

少し余談になりますが、本書で紹介する内容の主なアウトプットは「チャットボット」です。それでも「チャットボット」ではなく「会話AI」とわざわざ表記しているのは、ボイスボットやロボットなど文字コミュニケーションに閉じない範囲に応用できるという含みを持たせたい意図があります。これから紹介していくmeboは、メインのアウトプットはチャットボットになりますが、それ以外のアウトプットにも対応できます。