このチャプターのゴール
- 雑談表現の用途を理解している
- 雑談表現の登録の方法がわかっている
- 登録した応答を会話の中で確認ができる
雑談表現の用途
雑談表現はトレーニング一覧画面の「雑談表現の編集」から登録ができます。
登録の方法は前Chapterで取り上げたトピックの追加と全く同じです。違うのは用途です。トピックと雑談表現用途の違いは下記の通りです。
トピック
エージェントの用途や目的にあった会話の内容におけるメインの話題です。
雑談表現
メインの話題ではないが、会話の中で頻繁に登場する表現。相槌や挨拶、その他のメインの話題ではない雑談の内容を指します。
エージェントは「会話」というインターフェースの上で動作することから、人間の会話と同様に様々な言葉を投げかけられることが想定されます。もちろんメインのトピックのみ応答を行い、それ以外の言葉は「わからない」と答えることで割り切ってしまうことも時には良い選択肢ですが、応答の幅を広げておくことはエージェントをより効果的なものにします。会話AIとしての良さを最大限に活かせるよう、雑談表現を追加して会話に幅を持たせることはとても重要です。
雑談表現の種類
「雑談表現」と一言に言っても、その種類は様々です。最初からユーザから投げかけられそうなすべての発話を網羅することは難しいので、ユーザの利用状況を見ながら徐々に追加をしていきましょう。最低限、最初に追加しておくとおすすめな雑談表現をいくつかご紹介します。
応答を登録しておくと良い雑談表現
「挨拶」に対して
「おはよう」「こんにちは」「行ってきます」などの挨拶の表現は、どのエージェントも話しかけられる可能性が高い表現です。最初に登録しておくことがお勧めです。
「感謝」に対して
「ありがとう」などの感謝の表現も登録がお勧めです。エージェントが役割を上手く果たせた際は、ユーザが「感謝」の言葉を投げかけてくれるかもしれません。そう言ったときに気が利いた応答ができるように、登録をしておきましょう。
「応援」に対して
ユーザがエージェントに好意を持ってくれると、「頑張って」や「応援しているよ」というような、応援の言葉をかけてくれることがあります。そう言った言葉に対して良い応答ができると、ユーザの好意をさらに増幅させることにつながります。こういった応援のメッセージを投げかけてくれるようなユーザは好意的なので、雑談表現ではなくトピックやシナリオを用いて、アンケートに答えてもらうなどのアクションを用意するのもお勧めです。
「怒り」に対して
最初から完璧なエージェントを提供することは難しいです。エージェントを公開すると、ユーザが期待した通りの応答をエージェントができないケースも出てきます。その際に「怒り」や「失望感」からくるメッセージを投げかけてくるユーザもいますが、少しでもユーザのフラストレーションを緩和できるような応答を用意しておくと良いでしょう。
雑談表現を追加する
トレーニング一覧画面にある「雑談表現の編集」をクリックしましょう。そして、雑談表現一覧画面にある「雑談表現の追加」をクリックします。
追加したい雑談表現の分類名を入れましょう。下記の画像は「挨拶の表現」を指定してみています。
ここからは前Chapterで紹介したトピックの登録方法と同様です。追加した雑談表現をクリックし、その下に質問と応答のペアを追加していきましょう。
会話を試す
トピックの登録の時と同様に、公開設定画面から「トレーニングを反映する」を押してから会話のテストを行いましょう。
登録した雑談表現が応答で返されることが確認できました。雑談表現はトピックの追加とは異なり、クイックリプライに自動的に表示されることはありません。
以上で雑談表現の追加に関するご紹介を終わります。雑談表現を追加する作業は手間がかかりますが、少しずつ追加をしてエージェントを親しみ深い存在にブラッシュアップしていきましょう。