環境構築で書いた3つのツールは、インストーラで導入できます。結構これについては書いているサイトも多い印象です。
追記:マイクロソフト公式のRustセットアップ手法もあります。
ただ、この本ではインストーラをそのまま使うことを前提にはしていません。なぜか、ということの説明として、インストーラリンクとインストール手順を紹介したのち、インストーラを使ったときに後々発生する問題点を述べていきます。
各種ツールのインストーラとインストール手順
各種ツールのインストーラへのリンク、およびインストール手順は以下の通りです。
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Visual Studio Build Tools
- リンク先の「Visual Studio 2019のツール」からBuild Tools for Visual Studio 2019を探し、ダウンロードしてファイルを起動
- 起動した画面からVisual C++ Build Toolsにチェックを入れてインストール
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git
- インストーラをダウンロードして起動、表示に従い適宜選択を行ってインストール
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rustup
- リンク先のrustup-init.exeをダウンロードし、起動
- msvcでコンパイルしてくれるっぽいことを確認しつつ、出てくるコマンドプロンプトで対話してインストール
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VSCode (なおビルドツールのダウンロード用ページからもたどり着けます)
- リンク先からインストーラをダウンロードして起動
- rust-analyzerを検索してインストール、あとはお好み
インストーラを使う場合の問題点
インストールに手間がかかる
さてこのインストーラを使う場合の問題点ですが、上を見てもわかったと思います。手間がかかる。
せめてrustup-init.exeをDLして実行するだけ!ならいいのですが、残念ながらVisual Studio Build Toolsがいります。そして(rustにとって)メジャーなWindows環境のコンパイラはVisual Studio Build Toolsなのです。
そして便利にコーディングするためのツールをインストールするにも、Windowsを使用している方にはおなじみの「インストーラ→画面を確認しながらクリック」の繰り返しが待っているのです。
アップデートをどうするか
Windowsであっても、rustup, VSCodeはセルフアップデート機能があります(rustup self updateでrustupはセルフアップデート可能、VSCodeは手動でアップデートを選択する必要あり)。
が、Visual Studio Build Toolsは…お察しの通りです。DLしておいたファイル(Visual Studio Installer、場合によってはプログラムのリストに入っている)してアップデートを確認せねばなりません。なお場合によりVisual Studio Installer自体の更新が(以下略)。
gitについても、最新バージョンのインストーラをDLしてアップデートするか、git update-git-for-windows
で最新バージョンをダウンロードされてインストーラが自動起動するのでインストール時と同じように…という感じになります。
PCにrustの開発環境以外もインストールして利用しているという場合は、さらにいろいろなアプリケーションのアップデートに悩まされることでしょう。
結論: パッケージマネージャを入れる
というわけで、パッケージマネージャであるchocolateyとscoopをインストールしましょう。
これをすれば、rustup-initの対話も必要ありません。vscodeも入ります。
パッケージマネージャでインストールしたソフトは、コマンドラインから操作するだけで、(一部例外は生じえますが)大本に登録されているパッケージ(ソフト)にアップデートがあった場合をチェックしてくれて、アップデートがあるパッケージに対して一括してアップデートを行うことができます。
例えばchocolateyでは、
choco upgrade all
と実行するだけです。
少し手間がかかるかもしれませんが、インストーラを使うよりは、後々楽です。
この2つのパッケージマネージャの導入方法を次のチャプターで説明します。
特にchocolateyは開発ツール以外にもいろいろとパッケージ(ソフト)が登録されていますので、おすすめです。
インストール後手動アプデをする必要がありますが、steamクライアントとかもコマンドで導入できます。