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『RPGツクールMZ』[データベース]-[コモンイベント]のヘルプ

2022/06/19に公開

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今回は『RPGツクールMZ』の共通処理として使える[データベース]-[コモンイベント]の設定方法を取り上げて使い方を解説していきます。
基本的には付属のヘルプを読めばいいし、公式のRPGツクールMZ 初心者講座 やエディタの[ヘルプ]-[チュートリアル]を見ていけば、ひととおりの操作は身につくはずです。
ただ割と説明されていな部分もありますし、説明されていても見逃しやすい部分、あるいは裏技っぽいところも取り上げていきます。
一応いきなり本記事を読んでもわかるようには書いたつもりですが、上記の初心者向けの公式コンテンツを併用していくことをオススメします。

またこの記事の前でも後でも良いので『RPGツクールMZ』[データベース]共通操作ヘルプを読むのをオススメします。

用語

マップイベント…マップ上に置かれる[イベント]の別名。
イベントコマンド…ゲーム中に実行される内容を書き記すもの、いわゆるプログラムで[実行内容]に書かれます。
コモンイベント…ゲーム中どのイベントからでも呼び出せるイベントコマンドです。プログラム的には大域(グローバル)関数に当たります。
バトルイベント…戦闘中に実行されるイベントコマンドです。
イベントページ… マップイベントの設定をまとめた単位で、[出現条件]によって切り替えられます。

コモンイベントウィンドウ

[データベース]-[コモンイベント]は、このようなウィンドウです。

メニューやツールバーのボタンから[データベース]を選び、左側のタブから[コモンイベント]をクリック!

①コモンイベントリスト

プロジェクトに含まれるコモンイベントを管理します。

②基本設定

基本設定とありますが、マップイベントの[出現条件]と[トリガー]にあたる情報も含んでいます。

[名前]…データベースの編集の際に見やすくするための名前で、ゲーム中ではとくに意味を持たない値です。

豆知識

<Nice!>コモンイベントには名前がつけられて、管理しやすくなっています。
<Bad!>マップイベントとバトルイベントのイベントページにも名前をつけられるようにしてくださいませ。番号だけじゃ、何だかわかんないんですよ!

トリガー

[トリガー]は[実行内容]を動かすきっかけです。

  • [なし]… [コモンイベント]イベントコマンドや、[スキル]、[アイテム]に設定できる[使用効果]-[その他]-[コモンイベント]を使って呼び出します。
  • [自動実行]… 指定したスイッチがONである場合に実行され続けます。
  • [並列処理]… 指定したスイッチがONである場合に実行され、複数フレームを使うイベントコマンドでは処理を渡し、並列に動作します。

参照:『RPGツクールMZ』[使用効果]一覧#その他

豆知識

マップイベントの[トリガー]には[決定ボタン]などのユーザの入力に対応するものが指定できましたが、コモンイベントにはありません。

参照: 『RPGツクールMZ』イベントエディターのヘルプ#⑧トリガー

代わりに [コモンイベント]イベントコマンドから呼ばれた場合に実行される[なし]が用意されています。
<Bad!>この[なし]というトリガー名もわかりづらいですね。[イベントコマンドでの呼び出し]とかの方がよかったのではないでしょうか。

スイッチ

[スイッチ]は[トリガー]が[自動実行]か[並列処理]の場合に[実行内容]を実行する条件です。
マップイベントでは[出現条件]という名前でしたが、コモンイベントは画面に表示されるものではないので、あえて言えば[実行条件]というところでしょうか。

豆知識

<Bad!>マップイベントでは左上に[出現条件]があって[トリガー]は右下にあったのに、コモンイベントでは左右の配置が逆で混乱させられます。
<Bad!>[〇〇条件]でなく[スイッチ]という名前になっているのも、直感的理解を妨げます。

マップイベントの[出現条件]には[スイッチ]は複数指定でき、ほかにも条件が指定できましたが、コモンイベントはスイッチひとつだけです。

参照:『RPGツクールMZ』イベントページのヘルプ#③出現条件

③実行内容

イベントコマンドを記述する箇所です。

コモンイベントは[イベント]に含まれるイベントページを1枚取り出して、ゲーム中のどこからでも呼び出せる、あるいは常に動作させておくもの、と考えるとわかりやすいかと思いまです。
ですから基本的な作りはイベントページと同様にイベントコマンドを設定して動作させます。

参照:『RPGツクールMZ』イベントページのヘルプ
参照:『RPGツクールMZ』のイベントコマンド一覧

豆知識

こういったコツコツと積み上げられた微妙な差異が重なって別物に見えてしまいますが、マップイベントとコモンイベントの[実行内容]は、ほぼ同じものです。
ちなみにバトルイベントの[実行内容]もほぼ同じものですが、これまた絶妙に別物っぽい見た目をしていて混乱させます。

なおプログラムに詳しい人にわかりやすいようにいうと、この三つの[実行内容]は同じRPG.EventCommandオブジェクトの配列に格納されていて、Game_Interpreterオブジェクトによって解釈・実行されます。

最後に

『RPGツクールMZ』は簡単にしようと制限をつけたことで、むしろ[上級]である[スクリプト]や[プラグイン]コマンドを使ったほうが簡単という逆転現象が起きています。
複雑な条件は[出現条件]に加えて[実行内容]の[条件分岐]や[変数の操作]、[コモンイベント]なども駆使してイベントコマンドで実装して行くか、いっそ[スクリプト]や[プラグイン]に頼ってしまうか判断の必要があります。
個人的には早めに[スクリプト]や[プラグイン]に頼ったほうが楽とは思いますが、割とイベントコマンドを駆使すれば大抵のことは実現可能だったりもします。
こうなったら「楽しいパズル」だと思って、足りない機能を補って行くのもいいかもしれません(牽強付会)

とはいえ制限が常に悪いというわけではなく、制限の少ない変数よりスイッチが、それよりさらに制限の多いセルフスイッチの方が使い勝手が良い場面もあります。
『RPGツクールMZ』はホビーユースのツールとしては機能が肥大化しているという、基本の基本の部分での制限に失敗しているんで、何をか言わんやという気もしますが…今後は適切に機能を制限して使いやすいツールを目指してほしいですね!

レッツエンジョイ!ツクールライフ!

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