Encraft #13 「QA Enablement - Insight by QA activity」開催レポート
株式会社ナレッジワークのQAエンジニアのiinonです。
本記事では2024年4月23日に開催した勉強会 Encraft #13 QA Enablement - Insight by QA activity の開催レポートをお届けいたします。
Encraftとは?
Encraft(エンクラフト)は株式会社ナレッジワークが提供する、 "Enablement" と "Craftsmanship" をテーマにした勉強会です。技術にこだわりを持つ人々が集まって互いに知見を交換し、できることを増やしていく場を作りたいと思っています。
過去のイベントの開催レポートは以下からご覧ください。
- Encraft #1「フロントエンド × 設計」開催レポート
- Encraft #2「サーバーとクラインアントを結ぶ技術」開催レポート
- Encraft #3「エンジニアイネーブルメント - 共有・育成・評価・効率化 -」開催レポート
- Encraft #4「React/Next.js 最前線」開催レポート
- Encraft #5「Go1.21+ 最前線」開催レポート
- Encraft #6「Focus on UI Component 実装」開催レポート
- Encraft #7「AppDev with Google Cloud」開催レポート
- Encraft #8「Engineers Career」開催レポート
- Encraft #9 「QA Enablement - Practical Test Design -」開催レポート
- Encraft #10 「Go 1.22+ Enablement Lesson」開催レポート
- Encraft #11 「LLMとエンタープライズの距離感」開催レポート
- Encraft #12 「Frontend Quiz Night」開催レポート
オフラインで参加することが難しい方などに向けて、今回も YouTube での Live 配信も行いました。
動画アーカイブもありますので、ご視聴の際は感想をハッシュタグ #encraft でつぶやいていただけると嬉しいです。
はじめに
Encraft #9に続き、QA Enablementをテーマとした2回目のEncraftとなる今回は、gunchaが中心となってtettan、コヤマンと共に練り上げた企画での開催となりました。
全体の進行役でもあるgunchaの緊張の挨拶から会はスタート。Encraft #12でも使ったAhaSlidesのお試しタイムでは、「guncha がんばれー」というQuestion投稿をいただき、温かい拍手と和やかな雰囲気で始まりました。
発表:「品質保証活動からの情報提供」について考えよう
今年1月にナレッジワークにジョインしたコヤマンが、入社後2週間で作ったバグ傾向Dashboardの話なども交えながら、QAからの情報提供をテーマに発表を行いました。
- テストの目的の1つに「情報提供」「フィードバックを送る」が定義されている
- 「受け取った人がどう嬉しいのか」を意識する、それを知って嬉しいのは誰か?を考えて伝えるのが大事
- プロダクトの良さだけでなく、プロセスについての情報提供も考える必要がある
などの話がありました。
なお、弊社のコンテキストとして紹介された「TestDesignDoc」や「バグ傾向Dashboard」については以下の記事もご覧いただけると嬉しいです。
パネルディスカッション
QA EnablementをテーマとしたEncraft 2回目にして恒例(?)の、モデレーターtettanによる事前の段取りなし・ぶっつけ本番なパネルディスカッション!
今回のパネリストも実に豪華な顔ぶれとなりました。
まずは、イントロダクションとしてコヤマンの発表のおさらいと、湯本さん・ブロッコリーさんから発表への感想をお聞きしました。(全社的にできているのは素晴らしい、実際やっていることが素晴らしいというお褒めの言葉をいただきました。)
続いて、QAエンジニアの開発への関わり方を大きく4つの仮定に分類し、それぞれの立ち位置におけるQAからの情報提供についてパネルディスカッションを行いました。
ケーススタディ① In Dev - 開発チーム内にQAエンジニアがいる
距離が近いからこそ会話をしよう、スプリントプランニングやリファインメントの段階から情報提供していこうという話が出ました。
また、ブロッコリーさんから、やろうとしているテストの予告をすると、そこからはバグが出なくなる(開発者が気を付けるから)というお話もありました。
ケーススタディ② Out of Dev - 開発部門とQA部門が別
プロダクトの開発がほぼ終わってからテストを始めるというのでは「遅すぎるよね」という湯本さんの一言からディスカッション開始。
テストの規模が大きくなるので、ど正常なところから優先的にやる・開発の人たちに安心材料を与えつつ段階的にテストを進めていくなどの話が出ました。
ケーススタディ③ Bridge - テスト業務を第三者検証会社に委託している
色々なブリッジの立場での情報提供について意見が交わされましたが、総じて「お互いの信頼関係が大事」という結論に。(気になる方はアーカイブ動画をご視聴ください!)
ケーススタディ④ Assistance - QA部門はQA活動に対する情報提供を行う
QAコーチング、イネーブリング、教育などでの情報提供。ガイドラインを作ったり、開発チームが自律して動けるような情報の提供をしたり、開発チームがQA活動する中での具体的なお悩みをヒアリングしてやり方を提示したり。プロジェクトマネジメント的なことも含まれてくる、というお話が出ました。
最後に、tettanからメンタルお化け(tettan談)なパネリストの皆様に「内気なQAエンジニアに向けた情報伝達におけるメンタル的な障壁を克服するためのアドバイス」と「情報を伝えるためのアドバイス」をいただきました。
- 湯本さん
- 自信を持ちなさい。誰よりもプロダクトを触っている、欠陥に遭遇している時間が多いのはあなたです!
- 話を整理する、物事を分類する訓練を仲間でする
- ブロッコリーさん
- まずは自分から困っていること・悩んでいることを相手に伝える。そして、意見を言うまでいかなくて良いから困っていることを相談してほしい
- Xをやってみる、趣味の話でもよいので1回のポスト(140文字)でまとめると伝える練習になる
- コヤマン
- 人間関係はあまり気にせず、目的を達成するために必要だから話す。そのために僕はここに居るんだから
(時間切れで会場からの質問回答タイムへ)
まとめ
QAからの情報提供という切り口で様々なお話を聞けたEncraftとなりました!
レポートでは触れられなかった情報も沢山ありますので、今回ご参加いただいた方も参加できなかった方も、アーカイブ動画をご視聴いただければと思います。アーカイブをとおして、皆様のEnablementに繋がれば幸いです。(動画内、投影しているスライドの映像にチラつきが生じています。ご了承ください。)
なお、イベント中にお寄せいただき回答できなかったQ&Aについて、コヤマンからの回答が以下にまとめられていますので、ぜひご覧ください!
Triple-WIN アンケート
Encraftでは、参加者のアンケート回答に連動してナレッジワーク社がOSSプロジェクトに寄付をする試みを行っております。参加者の1回答当たり8ドルをナレッジワークがOSSに寄付することで、参加者とOSSプロジェクトをナレッジワーク社が繋ぐ仕組みです。
今回は65名の方がアンケートに回答してくださり、520ドルをOpen Collective経由でVitestに寄付いたしました。
オフライン・オンライン問わず、ご回答いただいた皆様、ありがとうございました!
開催の様子
配信準備 - 1
配信準備 - 2
緊張の挨拶
コヤマンの発表
パネルディスカッション - 1
パネルディスカッション - 2
パネルディスカッション - 3
懇親会!
次回予告
次回は5月28日(火)に「技術発信文化の作り方」というテーマで開催予定です。
- 技術発信文化について他社の事例も知りたいと思っている方
- Tech PR(技術広報)という職種に興味がある方
- 技術発信文化を作りたいと考えている方
ぜひご参加ください!
Encraft は今後も定期的に学びと交流の場として開催を予定しています!
Connpass でグループメンバーになっていただけると開催通知メールが送られますので、開催を知りたい方は以下より是非グループメンバー登録をよろしくお願いします。
セッションをオンラインでご覧いただいた方も、感想などハッシュタグ#encraftでツイートしていただけたら嬉しいです!
それでは、また次のEncraftでお会いしましょう!
Discussion