Encraft #8 「Engineers Career」開催レポート
株式会社ナレッジワークの ソフトウェアエンジニア の sedo です。
本記事では2023年10月30日に開催した勉強会 Encraft #8 Engineers Career の開催レポートをお届けいたします!
Encraftとは?
Encraft(エンクラフト)は株式会社ナレッジワークが提供する、 "Enablement" と "Craftsmanship" をテーマにした勉強会です。技術にこだわりを持つ人々が集まって互いに知見を交換し、できることを増やしていく場を作りたいと思っています。
過去のイベントの開催レポートは以下からご覧ください。
- Encraft #1「フロントエンド × 設計」開催レポート
- Encraft #2「サーバーとクラインアントを結ぶ技術」開催レポート
- Encraft #3「エンジニアイネーブルメント - 共有・育成・評価・効率化 -」開催レポート
- Encraft #4「React/Next.js 最前線」開催レポート
- Encraft #5「Go1.21+ 最前線」開催レポート
- Encraft #6「Focus on UI Component 実装」開催レポート
- Encraft #7「AppDev with Google Cloud」開催レポート
オフラインで参加することが難しい方などに向けて、今回も YouTube での Live 配信も行いました。
また、セッションの感想をハッシュタグ #encraft でつぶやいていただけると嬉しいです。
パネルディスカッション
Encraft#8では、「Engineers Career」をテーマに、ゲストとして株式会社ヘンリー VPoE @songmuさんをお迎えし、ナレッジワークのCTO @mayahさん と VPoE @hidekさんの3名にエンジニアのキャリアについてのディスカッションを行っていただきました。
パネルディスカッションサマリー
① キャリアとの向き合い方
何を軸にしてキャリアパスを形成していきましたか?
- hidekさん
- その時やりたいことと、やるべきことのマッチング
- mayahさん
- キャリアパスのことは深く考えず、やれることの幅が広がるようなことを選んでいた
- songmuさん
- 欲望。目先のやりたいこと、求められること。自己決定感と計画的偶発性理論 (好奇心・持続力・変化力)
- みんな軸はない
- 自分のやりたい事をやる
- やりたいこと無ければ、求められることをやる
- 自分が選んでやること大事、自己決定感
どんな人がマネージャとエキスパートの各キャリアに進むと思いますか?
- hidekさん
- マネージャー: チームへの貢献が間接的なことに喜べる人
- エキスパート: チームへの貢献が直接的なことに喜べる人
- mayahさん
- マネージャー:チームが成果を出すことに喜びを感じる
- エキスパート:自分が成果を出す喜びを感じる
- songmuさん
- ハイレベルで面白い仕事をするために、まずは課題発見が大事。マネージャーかエキスパートかは手段で、適切な方法をその時その時で選ぶ。何にせよチーム視点が大事
- マネージャーと現場を行き来をする、振り子のキャリアが出来ると良い
- 好きな方が成果が出しやすい
- どちらに喜びを感じやすいか
- チームで成果を出す
- 自分が成果を出す
- どちらに喜びを感じやすいか
自分のキャリアのロールモデルになるような人をどう探せば良いですか?
- hidekさん
- 社内外に求めたほうがキャリアの幅が広がるので、色々な人に出会うことが大事
- mayahさん
- ロールモデルという言葉が嫌いで探さなかった
そのときやりたいことをよく知っている先生(と呼んでいた)に出会って教えてもらうのは好きだった
- ロールモデルという言葉が嫌いで探さなかった
- songmuさん
- 完璧なロールモデルは存在しない。社内外に視野と交流を広げる。複数人を組み合わせる。迷わず一時的に誰かを真似てみる
- 良いとこ取りをすれば良い
自分の強みをどう見つけていけば良いですか?
- hidekさん
- 周りからのフィードバックに謙虚に向き合って色々やってみる
- mayahさん
- 客観的に自分の強みを見る(自分が強みと思っていることと周りから見て強みと思っていることは違う)
- 好き=強みなことが多いので好きにこだわって時間を投下する
- songmuさん
- 夢中で取り組む状態を作るのが理想。自分の感情の動きを内省する。仕事の中で探す。他者からの評価をヒントにしつつ、自分で判断軸を定める
- 夢中で取り組める状況を作る
- 自分の感情を意識する事も大事
- 自分が好きな事とか
- 仕事の中で見つける
- 自分の感情を意識する事も大事
- 客観的に強みを見る
- バリューが出るものを見つける
- 色々やってみることで見えてくる
ICやスタッフエンジニアなどスペシャリストを目指すには何をすべきか?
- hidekさん
- 何かに尖るためにも、とにかく色々な技術に触れる
- mayahさん
- 引き出しを増やす。即ち、経験する、失敗する、比較する
- songmuさん
- 信頼を勝ち取る。そのために自分や仲間を信頼する、適切にアピールする。無駄を恐れず迷わず思いついたことをやってみる。量が質に転化する。
- 信頼を勝ち取らないと面白い仕事を任せて貰えない
- フィードバックサイクルを回す
- 無駄を恐れずにやってみる
② キャリア相談
参加者からの質問
①就活などで自分のキャリアを現時点で具体的に話せない(テックリード、PM、経営などぼんやりと方向性はあるもののそこから具体的には決まっていない)がどんなことを考えておくと良いか
- 就活での自分のキャリア
- 自分の可能性を潰さない、色々と試す
- 学生の時には差別化は難しい
- 大会優勝とかの泊をつけるのは良いけど
- 正直に決まってない事を話しても良いと思う
②色んな分野の範囲を浅く広く対応できるエンジニアか、一つの専門分野にとても特化しているエンジニア。どちらを優先して目指すべきか迷っています。
- どちらも目指す
- ジェネラリストは目指してなれるものじゃない
- 先に深く掘る方が良いかも
- 先に浅く広くやるのもあり
- どこを掘れば良いかを知るためにも
③ソフトウェアエンジニア歴は浅いですが、今後のビジョンが見えないです。何を勉強するべきか等、将来に不安がとてもあります。プログラミングは好きなので、プログラミングで死ぬまで生きてきたいです。
- 続けたら活路見える
- エンジニアが好きじゃなくなったら、その時に考えれば良い
④CTO、VPoE以外にエンジニアがたどり着く先ってどんなポジションがありますか?
- 普通にスペシャリストとして生きてもいい
- エンジニアが起業するという選択肢もある
- エンジニアの経験がある投資家が居てもいいと思う
⑤組織拡大と共に、チーム間で漏れている領域を拾ってアサインしていく仕事が増えてきました。エンジニア力というよりは「慣れ」で業務をこなしている感覚があり、今後のキャリアが見えてきていません。このような経験をされたことがありますでしょうか。
- 学びがない仕事だと早急に変えた方が良い
- 自分のパフォーマンスが出ている場所という考え方もある
⑥キャリアは自分で考えて自分で切り開く考えはありと思います。一方でキャリアパスがその会社にないと不安だという人もいます。会社とか上司がきちんと考えて示す方が良いのでしょうか。納得感を得るためにはどうすればいいでしょうか
- その人の不安に向き合うことが大事
- なぜ不安を感じているのかを把握する必要がある
- ちゃんと言語化する
⑦20代/30代前半は、まずはエンジニアとしての技術を磨き仕事を覚えて、でも10年後20年後は通用しないと考え、30代後半からはマネージメントや管理職に進もうというキャリアプランを20代のエンジニアから聞きます。ただ、問題はマネージメントや管理職の人は仕事がつまらない・責任のみで辛そうにしているのを見て、頑張っても無駄ではないか?と不安に感じているようです。このような後輩にどのようなメッセージをかけてあげればよいでしょうか?
- 楽しみを持っている人もいる
- マネージャー後任がいない問題はよくある
- マネージャーはオーケストラの指揮者のようなもの
⑧あなたのキャリアは明確な目標に向かって計画的に進む「山登り型」、それとも状況に応じて自然に進む「川下り型」のどちらに当てはまりますか?
- まずは目標定めて、定期的に見直す
- 目標はズレちゃうことあるから、固執しない
- 少し先の目標に向かう
⑨転職のノウハウが知りたいです
- ちゃんと自分のバリューをアピール出来る事が大事
- 社内の評価でも同じ
- 自己開示をする
- 転職のタイミングは?
- 成長の頭打ちを感じた時
- 停滞感を感じた時
ナレッジワーク社内からの質問
①将来的にVPoEになりたいのですが、まずはEMを目指すべきでしょうか?
- 「何故なりたいのか」から考えた方が良い
- 支配力が強い人は逆に向いてないかも
- 結局、何をやりたいのかが大事
②ピープルマネジメント or notの路線を考えるとき、自分にマネジメント適正があるかどうかは、どうやったらわかると思いますか?
- 他の人が活躍した時に嬉しいかどうか
- そう思わないなら、ピープルマネジメントは辞めた方が良い
- マネージャーを任せる声が掛かったらやってみれば良い
- 年齢も関係あるかも
③エンジニアとしてのスキル向上やキャリアアップのためにプライベートの時間をどう活用すべきだと思いますか?
- やりたいことをやればいい
- 苦しんでまで、やらないといけない仕事じゃない
- 「限りある時間の使い方」という本がおすすめ
- キャリアアップのためにやったことない
- 時間掛けた方が強い
④マネージャーをやりたい気持ちがあるのですが、マネージャーを始めるとエンジニアリングから離れていきそうで勇気が出ません。背中を押してください。
- マネージャーをやらないと見えない世界もある
- 見るためにやった方が良い
- 後戻り出来る道を会社からも提示した方が良い
- マネージャーの経験は、メンバーからも学べるから美味しい
Triple-WIN アンケート
Encraft では、参加者のアンケート回答に連動してナレッジワーク社が OSS プロジェクトに寄付をする試みを行っております。参加者の1回答当たり8ドルをナレッジワークが OSS に寄付することで、参加者と OSS プロジェクトをナレッジワーク社が繋ぐ仕組みです。
今回は20名の方がアンケートに回答してくださり、うち計上対象となるオフライン参加者15名分の120ドルを open collective 経由で floating-ui プロジェクトに寄付いたしました。
オフライン・オンライン問わず、ご回答いただいた皆様、ありがとうございました!
開催の様子
今回の運営メンバーです。
登壇者の皆様がキャリアとの向かい合い方について語っています。
懇親会では、参加者の皆様と楽しくお話が出来ました。
次回予告
次回の Encraft #9 QA Enablement - Practical Test Design - では、QA領域で著名な秋山 浩一 氏、井芹 洋輝 氏、朱峰 錦司 氏の3名をパネリストとしてお招きし、ナレッジワークの河野(tettan)がモデレータを担当し、テスト分析・テスト設計に関するパネルディスカッションを行う予定です!
少しでもご興味持たれましたら是非ご参加ください!
Encraft は今後も定期的に学びと交流の場として開催を予定しています!
Connpass でグループメンバーになっていただけると開催通知メールが送られますので、開催を知りたい方は以下より是非グループメンバー登録をよろしくお願いします。
セッションをオンラインでご覧いただいた方も、感想などハッシュタグ#encraftでツイートしていただけたら嬉しいです!
それでは、また次のEncraftでお会いしましょう!
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