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ScoreCardシーリズ(1)——スコアカードの由来
スコアカードモデリング入門シリーズ
- スコアカードの由来
- 証拠の重さと情報価値(WOE and IV)
- グルーピングの方法(Grouping Method)
- 信頼できるAIの要素——PSI(Population Stability Index)
- スコアの計算
- 実例:モデルの構築
ソースコード:GitHub Repository
金融機関における信用スコアリング
FICOスコアの概要
FICOスコアは、アメリカの金融システムにおいて広く採用されている信用評価指標です。このスコアは個人や企業の信用力を数値化したもので、以下のように評価されます:
- 300〜850点の範囲で採点
- 800点以上:Excellent(優秀)
- 740点以上:Very Good(非常に良い)
- 670点以上:Good(良い)
- 670点未満:Subprime(要注意)
スコアが高いほど信用力が高いと評価され、より有利な条件での金融サービスを受けることが可能になります。
スコアカードの基本構造
以下は説明用の簡略化された計算例です。実務では、より複雑な計算方法が採用されています。
重要なポイントとして、これらのスコア項目は人間の主観的判断ではなく、データ分析に基づいて構築された数理モデル(スコアカード)によって決定されています。
二項分類の基礎理論
教師あり学習における位置づけ
教師あり学習は主に以下の2種類に分類されます:
- 回帰分析(連続値の予測)
- 分類(カテゴリ値の予測)
二項分類は分類手法の中で最も基本的かつ広く使用されている手法です。金融分野における信用評価をはじめ、以下のような様々な領域で活用されています:
- 与信判断
- 従業員の離職予測
- 顧客の購買行動分析
二項分類モデルの出力は、本質的には0から1の間の確率値として計算されます。この確率値に対して閾値(一般的には0.5)を設定することで、最終的な判定結果(陽性/陰性)を得ます。
説明可能性の確保
確率値は一般的に直感的な理解が難しいため、特定の数学的変換を用いてスコアに変換します。このスコアは各要素の得点の合計として表現され、より分かりやすい評価指標となります。この方法により、モデルの判断根拠を明確に説明することが可能になります。
Discussion