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ユニット・エコノミクスの数式変形

2023/10/22に公開

「経営学部のためのSaaSとサブスクリプションのデータ分析入門」の「SaaSの管理会計と経営データ分析」の章でユニット・エコノミクスについて紹介しました。

UE=\frac{LTV}{CAC}

このユニット・エコノミクスUEの式変形の解釈についての記事です。

顧客生涯価値(LTV,CLV)の数式変形より、LTV=ARPA/CCRであり、CAC Payback Periodの数式変形より、CAC Payback PeriodはPP=CAC/ARPAです。よって、

UE=\frac{LTV}{CAC}=\frac{ARPA/CCR}{PP \cdot ARPA}=\frac{1}{PP \cdot CCR}

となります。ここで、サブスクリプションの平均継続期間(デュレーション)の数式変形より、平均継続期間(デュレーション)AD=1/CCRなので、

UE=\frac{LTV}{CAC}=\frac{1}{PP \cdot CCR}=\frac{AD}{PP}

となります。ただし、CAC Payback Periodは解約のないケースを計算している点は注意が必要です。

この前提のもと、ユニット・エコノミクス>3は下図の青色の曲線の下側の領域となります。例えば、月次解約率2%のときCAC Payback Periodが16.7ヶ月よりも小さいという意味になり、CAC Payback Periodが12ヶ月のとき月次解約率が2.78%より小さいと良いという意味になります。

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