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『RPGツクールMZ』[データベース]-[タイルセット]のヘルプ

2021/12/03に公開約8,700字

『RPGツクールMZ』関連記事 目次

ツクールフォーラムアドベントカレンダー Advent Calendar 2021 4日目の記事です。
前の記事は、僕の『『RPGツクールMZ』[モード]-[マップ]のヘルプ』です。
次の記事は、たちやまさんの『マップ実装紹介第二回 無限階段』です。

はじめに

『RPGツクールMZ』の機能のうち、[データベース]-[タイルセット]ウィンドウを解説します。
すでにマップの作り方をある程度把握しているか、関連記事『『RPGツクールMZ』[モード]-[マップ]のヘルプ』を先に読んで置くことをオススメします。
この記事の前でも後でも良いので『RPGツクールMZ』の[データベース]共通操作ヘルプを読むのもオススメします。

また[ヘルプ]-[目次 F1]を選べばブラウザでヘルプが開かれます。その[RPGツクールMZ ヘルプ]-[データベース]-[タイルセットの設定]の部分を読めば、だいたい以下と同じことが書いてあります。
何で別に同じようなものを書いているかというと、ヘルプに書かれていない隠し機能的なものが結構あるので、その辺も含めてまとめておこうというわけです。
去年書いた 『RPGツクールMZ』の見逃されがちな操作のうち[タイルセット]に関するものをヘルプ的なものに組み込んで書いたというか。

豆知識の部分を開くと最初は飛ばしていい細かいことを書いています。ある程度慣れている方はそちらを中心に読むと良いかもしれません。
では、じっくり頭から読むなり、ざっと気になる部分だけ読むなり、お好きにお使いください。

ショートカットキー

著者がMacユーザーなので、基本的にMacでの画面や操作方法で記述しています。
Windowsユーザーのかたは、ご自分の環境に合わせて読み替えてください。

記号 Mac Win
command Ctrl
shift Sft
option Alt
control なし

[⌃]はコンテキストメニュー(いわゆる右クリックメニュー)を表すのに使っています。

タイルセットの設定

マップリストでマップデータを選択して[⌃]-[編集]で出てくるウィンドウにタイルセット設定項目があります。
そのタイルセット自体の設定は[データベース]-[タイルセット]で行えます。

ところで、このタイルセットの設定。
新規にプロジェクトを作った場合、すでに適切なタイル画像とタイル属性が設定されているので、とくに以降の説明を知っておく必要はありません。
まず[サンプルマップのロード]で追加できるサンプルマップを使い、それを改造するぐらいまで行って設定の意味を知るぐらいでいいと思います。
まして自分で設定するのは、ストアで売られている素材や、その他の場所で有償・無償配布されている素材を使いたい! という状態になってから読んでも十分かと思います。

用語

タイル属性…通行・梯子・カウンター・ダメージ床・地形タグといったタイルごとの性質です。
タイルセット…タイル画像とタイル属性をまとめたものです。
セット…タイルセットはA、B、C、D、E に分けられていて、[タイルパレット]や[データベース]-[タイルセット]ではタブで切り替えます。
領域 … セットAはA1、 A2、 A3、 A4、A5に分けられていて、たとえばA2領域と書きます。
ブロック…領域の中も性質ごとに別れていて、それをブロックといいます。
オートタイル…配置した場所により、自動でタイルの形が選ばれるタイプのタイルで、主に地面・壁といったものに使われます。
フルオートタイル… 水面・地面・壁の上面などに使われるオートタイル。
四角オートタイル…壁・屋根などの四角配置に限ったオートタイル。
滝オートタイル…アニメーションして縦に並べることを想定したオートタイル。

豆知識

セットはタブで切り替えられるのでBタブなどと書かれることがあります。

上記のようにタイルセットは「セット→領域→ブロック」と分かれているわけです。
そして、その範囲毎にタイルの基本性質が決まっています。
<Bad!>領域やブロックの範囲は固定されていて、ユーザーは変更できません。
<Bad!>領域は[タイルパレット]に配置されると、領域の区切り線などがないため、ユーザーが区切り位置を記憶しておく必要があります。
<Bad!>ブロックに至っては、エディタ上ではどんなブロックがあるかまったく図示されません。ヘルプを読んで記憶する必要があります。

タイルセットウィンドウ

[データベース]-[タイルセット]は、このようなウィンドウです。

メニューやツールバーのボタンから[データベース]を選び、左側のタブから[タイルセット]をクリック!

豆知識

<Bad!>そもそも[タイルセット]のウィンドウが[データベース]の中にまとめられている意味がありません。
メニューに[タイルセット]があって直接開ける方がいいでしょうし、[タイルパレット]のコンテキストメニューにもあるべきです。
もちろんショートカットキーも設定されているべきです。

<Bad!>[タイルパレット]にマウスポインタを置いた場合に(ウィンドウ左下ステータスバーに)出るヘルプ文字列は、この画面…というか『RPGツクールMZ』のエディタで編集できません。
タイル画像ファイルと同じフォルダにある同名で拡張子が".txt"のファイルをテキストエディタで直接編集する必要があります。

①タイルセットリスト

プロジェクトに含まれるタイルセットを管理します。

豆知識

タイルを使わず[遠景]と[リージョン]によるマップを作る場合、あるいはマップ自体を使わない場合にはタイルセットの最大値に0を設定できます。
<Bad!>ただし、最大値が0の場合[マップリスト][⌃]-[編集]-[マップの設定]-[タイルセット]に項目が現れず、もともと (なし) の選択肢も出ないので存在しないタイルセットを選択した状態になってしまいます。

②基本設定

タイルセットの基本設定を書く部分です。

  • [名前] …… 左の[タイルセットリスト]と[マップリスト]の[⌃]-[編集]で開かれる[マップの設定]-[タイルセット]の選択で表示される名前です。ゲーム実行時には影響しません。
  • [モード]…… [フィールドタイプ]と[エリアタイプ]から選びます。

[フィールドタイプ]はフィールドマップに使う設定です。
A2タイルの挙動、および戦闘背景画像に影響します。

[エリアタイプ]はエリアマップに使う設定です。
A2タイルの挙動に影響します。

豆知識

[フィールドタイプ]と[エリアタイプ]は結構微妙かつややこしいので、ここでは説明しません。
詳しくは『RPGツクールMZ』タイルセット規格のヘルプを参照。

サンプルマップで設定されているものを参考に使っていけばいいでしょう。
最近のRPGではそもそもフィールドマップが存在しないものも多いので、そういう場合は[エリアタイプ]一択です。

③画像

領域のボタンを押して "img/tilesets/" フォルダにあるタイル画像を指定します。
ファイル名にA1〜A5が書かれているので、対応した領域に設定します。

公式の素材規格の説明は以下URLにあります。

https://tkool.jp/mz/rpgmz_manual/01_11_01.html

ここでは、ざっと解説します。
[自動]モードの場合、A1〜A5のタイルはレイヤー1に、A2装飾ブロックはレイヤー2に、B〜Eはレイヤー3か4に置かれます。

  • [A1(アニメーション)] …… フルオートタイルの海などのブロック。滝オートタイルのブロックなど。アニメーションを行うものです。
  • [A2(地面)] …… フルオートタイル。左半分がベースブロックで地面。右半分(赤枠)が装飾ブロックで柵・机(カウンター)などをが配置されます。
  • [A3(建物)] …… 四角オートタイル。奇数行が屋根ブロック、偶数行(赤枠)が壁ブロックです。
  • [A4(壁)] …… 奇数行がフルオートタイルの上面ブロック、偶数行(赤枠)が四角オートタイルの壁ブロックです。
  • [A5(通常)] …… 単独のタイルです。Aセット中では唯一オートタイルではありません。
  • [B] …… 単独のタイルです。ただし、このBセットの左上だけは必ず透明タイルになります。消しゴムがわりに使います。
  • [C] …… 単独のタイルです。
  • [D] …… 単独のタイルです。
  • [E] …… 単独のタイルです。
豆知識

タイルセットにひとつもタイル画像を設定しなくても、タイルセットは成立します。
タイルセットの最大値に0を設定した場合と異なり、場面によってタイルセットを使い分け、通常のタイルを使ったマップと共存できます。

また、設定する際もA1〜A5までのすべてを設定する必要もありません。A5だけ設定しても構いませんし、B以降だけ設定することもできます。

タイル画像のファイル名に決まりはないのですが、書いてないとどこに設定していいかわからないので、A1〜A5タイル情報はファイル名に書いておくのが定石です。
B〜Eのタイルに関しては入れ替え可能なので、大抵の素材ではB〜Eのセット情報は書かれていません。Bと書かれることもありますが「Aじゃない」程度の意味です。
<Bad!>命名規則は厳密なものでなく、ファイル自体にもタイル規格の情報を持たないので、規格が合っていないファイルも設定できてしまいます。

<New! 1.3.0> tilesetsフォルダの下にサブフォルダを作れるようになりました(不具合があるため、実質使えるのは1.3.2からです)
素材の製作者か分からなくなると著作権表示で困るので、製作者ごとに追加素材のフォルダ分けをしておいた方が良いでしょう。

Bセット用タイル画像の左上は空いていることが多いですが、C〜Eセットに設定すれば左上を普通のタイルとして使えます。
この左上に作者のアイコンが設定されていることもあります。それは署名がわりなのでゲーム中に使われることは想定されていません。また署名がわりという性質上、不要だからといって削除しない方がいいでしょう。

A3とA4のオートタイルは[自動]で配置した場合に[影ペン]も自動で配置されます。

『RPGツクールMZ』のA5タイルはレイヤー1ではなくレイヤー2に置くことを想定しているタイルがあります。具体的には崖の上の部分です。
[自動]で配置すると地面が見えるべき部分に黒(もしくは遠景)が表示されてしまいます。[レイヤー2]を選択して配置しましょう。
<Bad!>[ダンジョン生成]の床に指定できるのはA5領域の赤枠で囲っている部分だけです。

[モード]が[フィールドタイプ]の場合、A2の左側の縦列からレイヤー1、レイヤー1+2、レイヤー1、レイヤー1+2に置かれます。
縦列1と3は[エリアタイプ]と同様の描かれ方です。
縦列2は縦列1のタイルをレイヤー1に置き縦列2のタイルをレイヤー2に置きます。つまり一度の操作で2つのレイヤーにタイルを配置するのです。
当然そうやって配置した場所に、レイヤー2に配置する装飾タイル(A2右側)を置けば、レイヤー2に置かれたタイルは上書きされて消えます。
[自動]ではなくレイヤーを指定して縦列2のタイルを置いた場合は、縦列1と組み合わされずに配置されます。
同様に縦列4は縦列3のタイルと組み合わさります。
<Bad!>分かりづらい!!!

[自動]の場合、B〜Eセットのタイルはレイヤー4に、4が埋まっていれば「レイヤー4のタイルはレイヤー3に移動し、新たなタイルはレイヤー4に」置かれます。
レイヤー3も4も埋まっている場合は、レイヤー3にあったタイルはレイヤー4のタイルに置き換わり、新たなタイルでレイヤー4を置き換えます。もともとレイヤー3にあったタイルは消えます。
つまり、高層(レイヤー4)から低層(レイヤー3)にトコロテン方式で押し出されていくのです。
<Bad!>分かりづらい!!!

④タイルリスト

タイルパレットと同じ並びでタイルが表示されます。
設定したいタイルをクリックすると、設定を変更できます。

⑤タイル属性に並んだボタンで、タイルに設定する属性を切り替えることができます。

  • [通行] …… [○]…通行可・[×]…通行止め・[☆]…高層
  • [通行(4方向)] …… 通行設定を4方向対して詳細に設定します。[←][↓][↑][→]…通行可・[・]…通行止め。
  • [梯子] …… キャラが常に上向きになります。ハシゴやロープなどに設定するとキャラの動作がそれっぽくなります。
  • [茂み] …… キャラの下12ドット(タイル1/4)が半透明になります。
  • [カウンター] …… このタイルを1タイル挟んで調べる(話す)ことができるようになります。また、A2タイルの場合は、机の足部分12ドット(タイル1/4)の画像が下のタイルに描かれます。
  • [ダメージ床] …… 通過時にダメージを10与えます。
  • [地形タグ] …… 0〜7の値を指定できます。利用方法はとくに決まっておらず、イベントコマンドなどで値を取って自由に使います。
豆知識

3つ以上の値がある属性は、右クリックすると逆方向に進みます。とくに[地形タグ]では必須の操作です。
[カウンター]のタイルは専用の特殊なオートタイル画像を用意する必要があります。
<New! >設定はクリックだけでなくドラッグで一度に行うこともできます。
<Bad!>属性の[コピー]や[貼り付け]はできません。
<Bad!>[茂み]の深さや不透明度は選べません。
[茂み]はオートタイルの端のパターンなど一部適用されないタイルがあります。
<Bad!>キャラと[イベント]の間に2タイル以上[カウンター]を挟んだら機能しません。
<Bad!>[ダメージ床] のダメージ量は10固定で変更できません。

[通行]での[○]は、[通行(4方向)]での全方向通行可の設定です。
[通行]での[×]は、[通行(4方向)]での全方向通行止めの設定です。

[通行(4方向)]は隣り合うタイルで、どちらか一方が通行止めなら通過できません。
<Bad!>[通行(4方向)]の設定アイコンは[・]が通行止めを表していますが直感的ではなく、タイルとタイルの間にある壁というイメージがありません。

[通行(4方向)]は、[通行]で[☆]を選択していると無視されます。
オートタイルには[通行(4方向)]を指定できません。配置された位置によって自動的に通行設定がされます。
[○]は全面通行可、[×]設定をした場合は次のように通行設定がされます。

  • A1…… 全面通行止めです。
  • A2…… 境界が通行止めです。
  • A3…… 屋根も壁も全面通行止めです。
  • A4奇数行(壁上面)…… 東西北の境界は通行止め、南の境界は通行可です。
  • A4偶数行(壁側面)…… 全面通行止めです。

<Bad!>分かりづらい!
とくにA4奇数行(壁上面)の南が通行可なのが不可解に思えます。
これは壁にハシゴを設定した時に南から侵入できるようにするためのものです。
「ハシゴは南北からは常に通行可」とした方が分かりやすく使いやすかったのではないでしょうか。
A3奇数行の屋根の上には乗れないというのも、中途半端な仕様です。

<New! 1.1.0> Aセットにも[☆]を指定できるようになりました。

⑥メモ

純粋にメモとして制作の覚書に使うほか、メタタグの記述にも使われます。

最後に

以上で[データベース]-[タイルセット]の機能の紹介は終了です。
ここで書いたのはあくまでもエディタの使い方なので、実際にマップを作ってみないと分からないことも多くあります。
また、自分でマップタイルを作りたいという時には別にタイルセット規格を知る必要がありますし、もちろんドット打ち用のグラフィックツールの使い方も知らなければなりません。
『RPGツクールMV』用にはタイル編集の補助ツールとして『SAKAN』というものが発売されていましたが、『RPGツクールMZ』では同様の補助ツールを発売する予定はないようです。
ただ、タイル画像の規格はMV・MZ共通なので、『SAKAN』で作ったタイルを『RPGツクールMZ』で使うこと自体はできます。
ちなみに僕は『Aseprite』というドット絵専用のツールを使っています。

では、レッツエンジョイ ツクールライフ!

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