スタジアム開発チームの2024年の振り返り
こんにちは、株式会社スタジアム 取締役 VPoE 兼 PdM の 小林です。
あっという間に今年も大晦日となりました。昨年、大晦日に振り返りを投稿したように、2024年も主なプロジェクトとチーム運営を振り返りながら、スタジアム 開発チームの現在をお伝えさせてください。
2024年の主なプロジェクト
2024年も様々なFANTSの開発をリリースしましたが、代表的なプロジェクトをご紹介します。
投稿画面のリニューアル
今年は、昨年の夏から着手していた新投稿画面をリリースし、旧来の投稿フォームから切り替えることから始まりました。
旧来の投稿画面は画像の右端で、FANTSのベースとなったTUNAGの投稿フォームを利用していました。この投稿フォームは、「動画を必須にする」といった管理者が入力内容を指定できる点は、コミュニティの投稿をコントロールできる点がメリットでしたが、実装がWebViewでレスポンスが遅く、また入力項目も多くわかりにくいといった声も頂いていました。
そこで、新しい投稿画面では、シンプルでわかりやすい投稿フォームにしています。
オンラインコミュニティのプラットフォームであるFANTSにとって、投稿は最重要な機能の一つです。投稿画面を切り替えることは、コミュニティのオーナーとユーザーへの影響は大きく、項目指定のフォームにするのか、新しい投稿画面に切り替えるのかを個別に判断する必要があり、コミュニティごとに投稿内容を分析しての移行作業となりました。
最終的に自動的な移行をせずに、目視で確認しながらの移行作業となりました。一心不乱に集中した数時間の作業だった気がしますが、無事に移行できたのはナイスチームワークでした😀
結果、既存の投稿の約半数の投稿が新しい投稿画面に切り替わり、新規に開設するコミュニティはすべて新しい投稿画面をデフォルトにし、フォーマットを指定したい場合は従来のフォームを、指定が無いときはシンプルでサクサクな新投稿画面へと使い分けられるようになっています。
ライブ配信
投稿画面の移行作業をしながら、2月からメンバーの大半はライブ配信に取り掛かっていました。
アプリとバックエンドのそれぞれで技術調査を行った結果、AWS の IVS (Interactive Video Service)を用いて配信し、アーカイブ動画の変換に AWS Elemental MediaConvert を利用する構成となりました。
IVSのSDKを用いた配信と、チャットAPIを用いたライブ配信の配信と視聴の作り込みは、モバイルとバックエンドの双方で大変でしたが、4月末にはテスト配信を行うまでに開発が進み、パラメータの調整やネットワーク切断時の再接続など様々な改善を行った後、6月末には全コミュニティで利用できるようにし、高画質で安定運用するFANTSの主要機能の一つとなりました。
来年には、早くリリースすることを優先して省いたアーカイブ動画でのチャット対応を実施する予定で、今後とも多くのユーザにライブ配信を利用していただけるのが楽しみです🎥
オンライン講座
ライブ配信の次は、オンライン講座機能の開発に取り組みました。講座機能は、FANTS のコミュニティで 英会話や経理など、様々なオンライン講座を提供できる機能です。
投稿やライブ配信は、世の中のSNSに同様の機能が備わっており、完成イメージが比較的ブレない機能です。対して、オンライン講座は、これといったイメージが無く、いろいろなサイトを使ってみたり、コミュニティのオーナー様にインタビューさせていただくなど、要件定義とプロトタイプの作成に時間をかけました。
教材や学習完了時のメッセージ講師のメッセージを掲載できるなど、FANTSらしい講座機能となったと思います。今年の最終週の12/23にリリースし、本格的な利用は来年に持ち越しとなりますが、たくさんの学びを提供できると嬉しいです。
SRE
Ruby on Rails や AWS Aurora のメジャーバージョンアップ、Amazon Elastic TranscoderからAWS Elemental MediaConvertへの移行、AWS Lambda のメンテナンス、たくさんの不具合解消や負荷対策など、多くの施策を実施しています。
Rails や Aurora のバージョンアップは、些細なミスでも大きな障害に繋がりますが、これらのメンテナンスを短時間の計画停止だけで無事移行しており、インフラチームのナイスプレイでした!
今年は、年間を通して、大規模な障害が発生せず、日頃の計画的で慎重な運用の賜物で、チームのみんなに感謝です。
組織の成長
2023年末は6名だったのが、2024年末で8名のチームとなりました。1名は年明けから育児休暇を取得するためチームから離れますが、入社待ちが2名おり、来年の春ごろには10名を超えそうです。
増員に伴いできることも増えており、やっとモバイルアプリ、バックエンド、フロントエンド、SRE/インフラ の各分野にエンジニアを配置することができるようになりました。
開発プロセスも改善を進めており、年間を通して(兼任ではありますが)スクラムマスターを任命して、アジャイル開発の改善を進めています。とはいえ、まだまだまチームとしての学びの最中で、スクラムフェス大阪2024への参加などの取り組みは来年も続けていきたいと思います。
マネジメント体制としては、年初から伊藤がCTOに就任し、VPoEとなった私との2トップ体制になりました。経営会議や採用活動、日々のプロジェクト運営など、たくさん二人で相談しながらプロダクト部を運営しました。何事も相談できる伊藤の存在は大きく、心強くたくさん助けられました。
私がスタジアムに来た2022年末では、私含めて4名のチームでしたが今年末で8名。まだまだ、やりたいことに対して、人的リソースが全然足りません。来年も引き続き採用を続けて15名程度の開発体制を早期に目指したいと考えています。
来年に向けて
振り返ってみると全員が新しい領域へのチャレンジをした1年でした。
小林は年間を通してコードを書かずにPdMに注力しましたし、伊藤は新任CTOとしての経営参加にチャレンジしました。他にも、バックエンド(Rails)からAndroid、iOSからバックエンド、AndroidからiOS、スクラムマスター、受託開発からスタジアム(事業会社)への転職など、メンバーのそれぞれが Learning Zone を経験した一年でした。
また、ライブ配信をはじめ、これまでよりも大規模で複雑なプロジェクトが多く、技術的にもみんなが成長した1年と感じます。
このスライドはカジュアル面談のときの資料の1ページですが、スタジアムは「成長機会を作り続ける」チームでありたいと考えています。2024年を通して、みんなが時に苦戦しつつも、新しいことに挑戦し、成長しながら事業成長を支えてくれたのは、嬉しく頼もしかったです。
来年も良いチームを作り、成長を機会に溢れつつも、事業貢献できるプロダクトチームでありたいと思います!
そして、たくさんのオンラインコミュニティの開設に貢献し、人々のサードプレイスとして楽しんでいただけるように、引き続きFANTSを成長させていきたいと思います。
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