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株式会社スタジアムCTOとしての2023年の振り返り
こんにちは、株式会社スタジアム取締役CTOの小林です。
2023年も最終日となり、自宅で年末の休暇をゆっくり過ごしながら書いています。
年末、プライベートが大変だったこともあり、振り返りが最終日になってしましましたが、今年の学びを来年へしっかり活かせるように素直なKPTをして、振り返ってみたいと思います。
Keep / 良かったので続けたいこと
- スタメンからの分社化と引っ越し
- 1月の年始の引っ越しから始まり、3月のスタメン株主総会後にスタジアム取締役の就任、4月にはFANTSの事業譲渡、7月には社員の皆さんの転籍と、分社化が大きなトラブルなく進みました。特に、7月の社員の皆さんがスタメンからスタジアムへ転籍してくれたのは、感謝と責任を感じました。
- モバイルとインフラの内製化
- スタメン時代には、バックエンド(Ruby on Rails)とフロントエンド(React/Next)のチームでしたが、分社化を機に、モバイル(iOS/Android)とインフラ(AWS等)を、スタジアムで内製化できるように体制強化しました。内製化したことで、細部の作り込みとスピードが得られ、分社化の必要性を改めて実感しました。
- 業務委託による開発支援
- 今年立ち上げたモバイル/SREチームは、経験値も少なく苦労しました。インフラはAWS等のベンダーに質問できるのですが、モバイルは苦戦が予想されていましたが、業務委託で歴戦の勇者2名に助言頂き、なんとかいくつかの新機能の開発を進めることができました。この2名の方にお願いしたのは、当に良い判断でした。
- プロダクトチームの採用活動
- 今年は人員増加よりもビジネス部門の組織と売上の立ち上げを優先したため、エンジニア採用はかなり省エネで実施し、非常に低い採用費用と時間で、2名のエンジニアを採用することができました。
- 今年中途採用できたエンジニアの2名が、Android と インフラ領域だったのは、非常に良い判断でした。ふたりとも一騎当千の活躍で、あっという間にスタジアムに無くてならない存在になって、活躍してくださっています。
- スタジアムのCTOとしての開発復帰
- 私は VPoE→CTO→VPoE→CTO を繰り返しており、VPoE のときは 組織とプロダクトの強化に専念して開発からは離れており、スタメンの後半はほとんど開発していませせんでした。
- スタジアムのCTOとなり、最初の1/3はAWSを中心としたインフラ全般、中盤はReact/Next.jsのフロントエンド、後半は Ruby on Rails と Stripe と、久々に開発する日々を過ごし、エンジニアリングの楽しさを実感した1年でした。
- 技術的負債の解消
- スタジアムで開発しているFANTSは、スタメンのTUNAGから派生したこともあり、使われていない機能や、バージョンアップできていないライブラリなど、たくさんの技術負債が残っていましたが、みんなで頑張って、多くの負債を解消することができました。
- これは、スタメングループ横断で t-wadaさんの勉強会が開催された影響も大きく、セッティングしてくださったスタメンCTO松谷さんに感謝です。
- 負債解消は、開発効率とプロダクトの価値向上のための布石です。FANTSを来年しっかり発展させたいと思います。
- 勉強会やカンファレンスへの参加
- 再びスタートアップへ戦場復帰したこともあり、エンジニアリングや組織運営など、様々な勉強会に参加しました。特に、11月に参加した、pmconf で「自分にレバレッジをかけろ」という言葉には、強い影響を受けました。来年も研鑽を続けるとともに、今年の学びを来年に活かしたいと思います。
- 社員のみなさんとの接点増加
- 皆さんとランチ1on1したり、後半は他部門の1on1に鼎談として参加したり、社員のみなさんと増やす頻度を増やした年でした。
- 代表森山との定期的な1on1
- スタートアップであるスタジアムは、想定通り進まず課題だらけです。そんな中、森山との週一の1on1では、本当にたくさんの話題を話しました。スタートアップにとって、経営陣の連携は何よりも大切と感じます。来年も経営のパートナーとしてしっかり連携していきたいと思っています。
Problem / 失敗、反省点、改善したいこと
- 売上及び利益の向上
- 決算前なので詳細は書けませんが、前年比でそれなりに成長したものの、1年前に目指していたレベルに売上と利益ともに到達しませんでした。経営は、結果が全て。
- 見えている課題も多く、一部はすでに手を打っていますが、今年の悔しさと教訓を来年に持ち越して、来年こそはしっかり結果を残したいと思います。
- 開発スピード
- モバイルとインフラを内製したことと、ネイティブアプリでの新機能開発が主となったことで、新規リリースの頻度は減る事になりました。少人数のまま技術分野が拡大したことで、各分野での属人化も深まり、来年への課題となりました。
- 元々、複数分野を扱えるエンジニアが多いのがスタジアムの良さなので、プロジェクトアサインや新規採用などで、属人化解消とスピードの両立をしていきたいと思います。
- クリティカルな障害の発生
- 年間を通して障害の頻度は多くなかったものの、クリティカルな障害が一件発生しました。障害をゼロにすることは難しいものの、この一件は把握していたリスクが未対応で残っている中、顕在化して障害となってしまいました。来年は攻めと守りのバランスをさらに磨く必要があります。
- プロダクトマネジメント体制の構築
- 分社化による開発組織の強化に注力したこともあり、プロダクトマネジメントは後手に回ったと感じています。特にネイティブアプリの開発については、開発前の仕様策定とUI/UXの作り込みの大切さを痛感しました。
- 様々なコミュニティのためのプラットフォームであるFANTSはプロダクトの適用範囲が広く、プロダクトマネジメントの難易度が高いと感じます。来年は、プロダクトマネジメントの比率を上げる必要があります。
- 自身のコンディショニング
- 私は今年47歳になりました。これまで、スタートアップは、何度も経験していますが、体力と精神のコンディショニングの大切さを学んだ一年でした。
- 実は二月に過労で体調を崩しましたし、秋も疲労で少しパフォーマンスが低かったと思います。
- これまでも運動はしていましたが、結構自己流だったため、年末からマンツーマンのジムを契約して、計画的な体力維持に向けた運動習慣を作ろうとしてます。
- ライフワークバランス
- 愛知県にUターンして以降、ライフワークバランスはずっと課題でしたが、今年はあまりうまく行きませんでした。
- 何よりも体力の裕を持つことで、気持ちの余裕が生まれることを痛感したし、仲間に作り頼ることの大切さも改めて学びました。
- まだ、いろいろ解決してないのですが、早速年始から ライフ and ワーク をうまくやる必要がある状況で、いろいろ仕事の仕方を工夫せねばと思っています。
- 社内イベントや会議の運営
- スタジアムは年初の11名から年末は15名になりました。組織を拡大すれば、カルチャー醸成や経営や事業の方向性を示すための社内の会議やイベントの運用が大切になりますが、頻度や運営などたくさん課題がありました。来年人数も増え、MTGの重要度とコストが共に上がります。試行錯誤せねば。
Try / 今後(今回は来年)、挑戦してみたいこと
- スタジアム全体の組織力の強化へ向けて動く
- 来年20人を超える予定で、役員が全員を把握できなくなる20名の壁がそびえ、組織として成果を再現性を持って出していく必要があります。
- 年末最終日に強い組織に向けて行動指針をみんなで考えました。来年まずは行動指針をまとめてあげて、いろんなところで使い強い組織化に向けて様々な施策を打つ予定です。
- プロダクト部門のリモートワークへの移行
- 今後の採用拡大を踏まえて、リモートワークへ移行する予定で、まずは2月末までリモート主体のハイブリッドにして、鳴らしていく予定になっています。
- 私は対面でのコミュニケーションの方が得意なマネージャーだと思いますが、時代や技術の変化に合わせて、改めてマネジメントやチーム運営のスタイルを学び変えていこうかと思います。
- ビジネスモデルや各種オペレーションや組織が未完成なスタートアップでは、プロダクトとビジネスの部門間連携も大切になります。まさに、その要が私の動きになるはずなので、社内での対話や発信を増やし、連携を推進していく予定です。
- CTOを交代して、VPoE兼PdMとなる
- エンジニアのエース的な存在である伊藤に執行役員CTOに就任いただき、私は取締役VPoEになります。技術と組織と事業の3つを中途半端に統括するよりも、技術はしっかり伊藤に権限委譲し、私は組織と事業に専念しようと思っています。採用やカルチャー作り、プロジェクトの推進など、二人で持ち合う分野も多いため、1on1などで早めの課題認識と動きをシンクロして、連携をしていきたいと思っています。
- プロダクトマネジメントとちゃんとする
- CTO交代した後の小林は、できるだけコーディングはみんなにお任せして、WhyやWhat によりフォーカスして、Howは皆さんに委ねる予定です。自分が一番レバレッジを効かせられることが、森山との連携及び、プロダクトマネジメントかと思っています。
- 来年は、改めてプロダクトマネジメントをしっかり学び、FANTSによるアウトカムを最大化できるように、動く予定です。
まとめ
決算内容などに絡む内容は詳細を書けないため抽象的な内容ですが、1年前にはスタメンオフィスで仕事をしていたことを考えると、自分たちのオフィスを立ち上げ、分社化して、1年乗り越えたことは、スタジアム全員でがんばった結果だと思います。スタジアムの最初の1年を一緒に過ごした仲間への感謝と、お客様やスタメンの皆さんといった、たくさんの方に助けて頂いた1年となりました。
業績面など悔しい思いもたくさんしましたが、今年の悔しさや学びをバネにして、来年大きく跳ね、皆さんへ恩返ししたいと思います!
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