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開発組織におけるコミュニケーションの重要性 概要編

2023/07/25に公開

業務・組織・チームの生産性を話す上で、コミュニケーションは欠かすことができない要素の一つです。特に開発組織において、コミュニケーションがどう重要なのか、ご紹介します。

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想定の読者の方

  • チームや個人のコミュニケーションに課題がある・感じている
  • 開発組織のスケールで悩んでいる
  • コミュニケーションパスの把握ができなくて困っている
  • フルリモートでマネジメントに困っている
  • オンボーディングでの個人の状況が不安

この記事でお伝えしたいこと

  • 開発組織におけるコミュニケーションの重要性
  • コミュニケーションパスの増加による課題
  • コミュニケーションパスの増加を防ぐための方法
  • コミュニケーションが開発プロセスに与える影響

開発組織におけるコミュニケーションの重要性

コミュニケーションパスの増加による課題

https://n-pe.jp/it-management/structure-management/column006/

実はコミュニケーションライン(L)と人数(P)の関係は、L=P(P-1)/2になります。
ざっくりとした解釈は、人数の2乗に比例してライン数が増加してしまうことになります。

組織が拡大するにつれて、コミュニケーションパスが増加します。組織内のコミュニケーションパスは人数の二乗に比例するため、組織が大きくなるほどコミュニケーションが複雑になります。

これにより、情報の伝達の遅延・タスクの遅延や誤解を引き起こす可能性があるため、チーム分割などを行うなど慎重な管理が必要です。

Offers MGRには、パスの数だけではなく、チームを跨ぐ場合の可視化が行える機能もあります。
https://zenn.dev/offersmgr/articles/11446a55243d6a

開発におけるコミュニケーションパスの影響

コミュニケーションパスやコミュニケーション量の増加による開発への影響を見るには、サイクルタイム分析・Four Keysの変更のリードタイム/デプロイ頻度を見るのがおすすめです。

サイクルタイムであれば、コミュニケーションの遅延によりレビューが長くなり、Four Keysではデプロイ頻度・変更のリードタイムなどへの影響があります。

https://zenn.dev/offersmgr/articles/202eaed6899dc2

https://zenn.dev/offersmgr/articles/52ea3e673e7a0f

コミュニケーションパスの増加を防ぐための方法

コミュニケーションパスの増加を防ぐには、以下のような方法があります。

  • チーム内の役割分担を明確にすること
    • 理由: 役割が明確でないと、同じ問題に対して複数の人が取り組むか、逆に誰も取り組まないという状況が生まれ、無駄なコミュニケーションが増えることがある。
  • チームを適切なタイミングで分割すること
    • 理由: チームが大きくなりすぎると、メンバー間のコミュニケーションパスが複雑化し、情報の流れが悪くなる。これを防ぐために、チームが一定の規模に達したら分割する。
  • 適切なコミュニケーションツールの使用で、情報の整理と共有を効率化すること
    • 理由: 適切なツールを使用することで、情報の探索時間が短縮され、必要な情報を迅速に共有することができる。これにより、コミュニケーションの質が向上し、無駄なコミュニケーションを削減することができる。

さらに、適切なメンバーを含めた定例ミーティングなどで、進捗報告や情報共有を一元化し、情報の行き違いを防止できます。

AD: チーム分割に関してイベントなどを開催しております。グループへの登録などもぜひ!
https://offers.connpass.com/event/290685/

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コミュニケーションが開発プロセスに与える影響

コミュニケーションの質は開発プロセスに深く影響します。良好なコミュニケーションは、チームメンバー間の信頼を築き、問題解決に対する共通の理解を生むことができます。

一方で、不十分なコミュニケーションはミスや誤解を引き起こし、プロジェクト全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

コミュニケーションデータから開発組織を強くする

Offers MGR は 開発生産性フレームワーク 「SPACE」の視点で開発を進めています。Four Keysなどでのパフォーマンスデータ以外にも、コミュニケーションデータを見ることで新しい視点がえられます。

継続的なコミュニケーションデータを見た方が良い理由

  • 継続的にコミュニケーションデータを確認できていないと、人数が増えて個々にフォローできなくなったタイミングでメンバーの不調やパフォーマンスの変化を捉えられず、ビックリ退職や心身の不調が発生する可能性が高まる
    └ネガティブな事象が発生してからしかわからない状態に陥り、時すでに遅しということも。
  • 開発チームの人数が増えて全体の生産性やアウトプット量が上がらなかった場合、コミュニケーションパス上に何が問題あったかその要因の把握に時間と工数がかかる
    └結果、CTO/EMが工数切迫してしまい事業の優先事項にリソースを避けなくなってしまう

コミュニケーションツールのメンション・被メンションデータでわかること

他社と自社内での差分がわかる

Offers MGRでは、メンションや被メンションを通じて、他社と自社内のプロジェクト(事業部、チーム、etc…などあらゆる形で設定可能)ごとのコミュニケーションの差分を把握することができます。これにより、自社のコミュニケーションの強みや改善すべき点を明確にし、他社の良い点を参考にしながら自社のコミュニケーション戦略を見直す手助けとなります。

個人の負荷を可視化、同ポジションの採用・業務効率化・プロセス改善にアクションできる

メンション・被メンションの分析により、個人やチームのコミュニケーション負荷を可視化します。これにより、特定のポジションや個人に過度の負担がかかっていないかを確認し、必要に応じて人員の追加や業務の再配分、プロセスの改善を行うことが可能となります。これは組織全体の生産性向上に寄与します。

個人の負荷を可視化・検証する流れの一例

  1. メンション・被メンション数を確認、コミュニケーションの量を把握する
  2. 個人アウトプット累積や、個人ページにて各種SaaSの累積データを確認する

コミュニケーションパスの可視化

コミュニケーション負荷・無駄の可視化

コミュニケーションパスを可視化することで、チーム内での情報交換の流れや頻度を把握できます。チーム内だけでなく、チーム外の人とのコミュニケーションが多いとチーム内の開発タスクに影響が出る可能性があります。これらを確認することで、コミュニケーションのボトルネックや無駄なやり取りを特定し、適切な対策を打つことができます。

オンボーディング状況の可視化

新しいメンバーがチームに参画後、コミュニケーションパスの可視化を利用してオンボーディングの状況を把握することができます。新メンバーがチーム内で適切にコミュニケーションを取れているか、必要な情報にアクセスできているかを確認し、オンボーディングプロセスの改善に役立てることができます。

オンボーディング期間の終了後も、パスが薄く特定の人としかやり取りができてない場合、ハブとなっている人を経由してでしかコミュニケーションが行えてない可能性があるためさらなるフォローを検討しましょう。また、パスの濃さでどこに負荷・集中しているのかを把握できます。

チームでのコミュニケーションの偏りの可視化

チーム内でのコミュニケーションが誰かに偏ると、休日や欠勤の場合や、退職、異動が発生した場合に連絡が滞る可能性が高まり、チームのスループットは落ちます。特定の人が、さまざまな人とのパスの中で上位に入っている場合にチームの生産性が下がる危険性があります。

チーム内でフォローし合えるようにコミュニケーションのパスと濃さを把握し、開発を進めましょう。

ビジネス職と事業・プロダクトチーム・職種のメンバーの連携を強化

ビジネス職種のメンバーとのコミュニケーション状況も可視化できます。

📍ユースケース1
PMが事業責任者などとコミュニケーションとってない場合、事業や顧客やユーザー様の状況の解像度が高いプロダクトロードマップや日々のリファインメントに活かせているのか分かりません。
そんな時にPMがビジネス職種と連携し、ただボトムアップで要求定義を作るだけになっていないか、ざっくり確認することができます。

📍ユースケース2
開発メンバーとビジネス職種の連携を可視化し、エンジニア・デザイナーがビジネスの現場から直接を声を受けすぎて、交通整理できていない場合にPMが巻き取るなどの判断にも使えます。
逆も然りで、エンジニア・デザイナーがビジネスと連携が薄く、現場や業務解像度・ドメインの解像度が低い中で作ってもいい機能やプロダクトは生まれにくいです。定期的に現場との連携を生み出すような仕組みを作り、その施策の検証などで使うことができます。

まとめ

コミュニケーションは開発組織において重要な要素です。

オンボーディングの効率を向上させるためのコミュニケーションパスの可視化、個人の負荷の把握を通じた人員配置の最適化、他社とのコミュニケーションの比較を通じた改善点の特定など、OFMを用いた様々な手法が開発組織のコミュニケーション改善に寄与します。

コミュニケーションは常に進化するものであり、組織もそれに適応し続ける必要があります。そのために、定量データで確認しながら、レトロスペクティブやスプリントの定例などで議論して改善を進めましょう。

組織のコミュニケーションパス、オンボーディング、チーム状況の可視化に困ったら、Offers MGRにぜひお問合せください。

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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000053307.html

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