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開発生産性指標としてFour Keysを取り入れる(基本編)

2023/04/24に公開

「開発組織の生産性改善・向上」と言われても、何をやっていいのか迷ってしまう方も多いかと思います。今回は、グローバルの開発組織で生産性指標として用いられる「Four Keys」を取り入れる意味や目的についてご紹介します。

overflowでの運用・Four Keysの計測

Offers MGRは株式会社overflowが提供しています。過去はCTOが自前で集計していましたが、現在はOffers MGRを活用して計測しています。
また、Four Keysだけでなく各々のコミュニケーションデータ、ドキュメント作成・更新データを見ています。誰と誰がどのようなコミュニケーションを行い、開発を進めるかは大事ですよね。

Four Keys分析機能をリリースしました

https://zenn.dev/offersmgr/articles/da0df6e4d91746

Four Keys以外も見る意味に関しては下記の資料をご確認ください。
https://speakerdeck.com/overflowinc/ding-liang-ping-jia-pi-bi-simasenka-well-beingtosheng-chan-xing-zhi-biao-wozu-mihe-waseta-enziniaringumetorikusupuroguramunituite

Four Keysの活用方法とその効果

弊社の運用結果の一部はこちら
https://zenn.dev/offersmgr/articles/cf9e7282d5f2c8

個人とチームのパフォーマンス可視化

Four Keysの指標を活用することで、個人とチームのパフォーマンスを可視化できます。これにより、開発、デザイン、プロジェクトマネジメントの負荷の偏りを確認し、より効率的なチーム編成やタスク割り当てが可能になります。

採用とチーム配置の意思決定

Four Keysの指標を用いて、定量データをもとに採用やチーム配置の意思決定を行います。これにより、適切な人材を適切なポジションに配置し、組織全体のパフォーマンスを向上できます。

1on1での定量データ活用

仮にFour Keysの1指標をOKRやMBOに掲げている場合や、その中のデプロイ頻度を向上させるための何かしらの改善施策・アクションを目標においているとします。

その場合、1on1での会話に定量データを活用することで、「なんとなく」の会話を減らし、具体的な改善ポイントやアクションについて話し合うことができます。

技術戦略の策定・振り返りへの活用

弊社では、半年後ごとに技術戦略・組織戦略を公開していますが、技術方針の決定などに役立ちます。

Offers 技術組織の課題 a.k.a 誰か手伝ってリスト - バックエンドと DevOps編 | Offers Tech Blog

Offers 技術組織の課題 a.k.a 誰か手伝ってリスト - Web フロントエンド編 | Offers Tech Blog

Offers 技術組織の課題 a.k.a 誰か手伝ってリスト - SRE と Security編 | Offers Tech Blog

Four Keysを運用時のポイント**

レトロスペクティブ・月次定例での振り返り

レトロスペクティブでFour Keysの指標を用いて振り返りを実施し、半年、四半期、今月のデータをチームで共有します。進捗を確認し、改善点や問題を特定しています。

チーム全体の概算を確認

デプロイ頻度、変更リードタイム、変更障害率、平均修復時間をチーム全体で確認し、状況把握と問題解決に繋げていきます。
確認するだけでは意味がないのですが、まずは可視化・確認できる状態を作ることからスタートし、改善案を個々人が考え、実行できるようなチームにする上で必要になります。

Four Keysの数値活用によるメリット

プロダクト開発チーム全体の状況把握

PMやデザイナーも含めたプロダクト開発チーム全体がFour Keysの指標を用いて状況把握ができるようになります。これにより、全体のバランスを考慮した開発と振り返りが可能になります。

デプロイ頻度と不具合の調整

デプロイ頻度が高くても不具合が多い場合、Four Keysの指標を用いて全体の調整を行い、問題が起きないように進めるなどの調整ができます。

https://zenn.dev/offersmgr/articles/b8f4c394702d1d

サイクルタイム分析でデプロイ頻度に関わる変更のリードタイムの計測も効果的です。
https://zenn.dev/offersmgr/articles/52ea3e673e7a0f

CTO視点のインプットと技術力の底上げ

Four Keysの指標を活用することで、CTOがプロダクト開発組織全体への視点をインプットし、知識や経験の底上げをすることができます。これにより、組織全体の効率や生産性を上げていくための施策作りや実行の改善が期待できます。

チーム間の競争と協力の促進

Four Keysだけを用いたプロジェクト間の単純比較にはあまり意味がありませんが、他のチームがどのような動きになっているかは参考になります。
例えば、デプロイ頻度を高めるために、開発のチケットサイズを変更した・要求定義などPMやデザイナーを巻き込んだ開発プロセス全体でテコ入れを行った、など同じ指標を用いることでチーム間での情報共有がしやすくなります。

Four Keysを用いたチーム間の比較

Four Keysの指標を用いてチーム間の比較を行い、競争と協力を促進します。チームがお互いの強みや弱みを理解し、協力して問題解決や改善に取り組むことで、組織全体のパフォーマンスが向上します。

ベストプラクティスの共有

Four Keysの指標に基づいて、改善施策や成功事例やベストプラクティスをチーム間で共有します。これにより、組織全体で効率的な開発プロセスや技術的なアプローチが広がり、パフォーマンスの向上につながります。

Four Keysの指標と組織文化

継続的改善の文化の醸成

Four Keysの指標を定期的に確認し、改善アクションを行うことで、継続的改善の文化が組織内に醸成されます。これにより、組織全体が成長し続けることができます。

透明性とオープンなコミュニケーション

Four Keysの指標を共有することで、組織内の透明性が向上し、オープンなコミュニケーションが促進されます。これにより、チーム間の連携が向上し、効果的な問題解決や意思決定が可能になります。

以上のように、Four Keysの活用方法を適切に実施することで、組織全体のパフォーマンス向上や効率化、技術力の底上げが期待できます。また、組織文化の向上やチーム間の競争と協力が促進されることで、組織全体が成長し続ける環境が整います。

Four Keysの指標と適切な目標設定

SMART目標の設定

Four Keysの指標を用いて、組織やチームの目標設定を行う際には、SMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)な目標を設定します。これにより、明確で達成可能な目標が設定され、チーム全体が効果的に取り組むことができます。

目標と現状のギャップ分析

Four Keysの指標を用いて、目標と現状のギャップを分析し、具体的な改善アクションを計画します。これにより、目標達成に向けた取り組みが具体化され、組織全体のパフォーマンスが向上します。
チームごとや1on1での振り返りで数値目標と行動を振り返るようにしています。

成功要因と障害要因の特定

Four Keysの指標を用いた要因分析

Four Keysの指標を用いて、成功要因や障害要因を特定し、チームや組織が取り組むべき課題や優先順位を明確にします。これにより、効果的な改善アクションが実施され、組織全体のパフォーマンスが向上します。

リスク管理と問題解決

Four Keysの指標を用いて、リスク管理や問題解決を行います。障害要因を特定し、リスクを事前に回避する取り組みや、問題が発生した際の迅速な対応が可能になります。

組織の成長とスケーリング

Four Keysの指標に基づく組織の評価

Four Keysの指標を用いて、組織の成長やスケーリングを評価している企業・組織もあります。不明確なKPIや目標よりも定義が決まっているので、Four Keysを活用されているのかもしれません。

Four Keysの確認を行うことで、開発組織の健全性を全体的に把握することで、組織の拡大や縮小への活用、適切な判断やアクションが行えます。

継続的な学習とスキルアップ

Four Keysの指標を用いて、組織内で継続的な学習やスキルアップを促進します。これにより、組織全体の技術力や知識が向上し、競争力の維持や向上が可能になります。

最後に

Four Keysでの可視化するだけでは何も変わりません。しかし、開発組織における健全性の把握、その改善を皆で施策立案し、行動していくことによって、誰かに依存せず、個々人が強い開発・デザイン・PMができる良いチームになっていきます。

Offers MGRでFour Keysを可視化し、開発組織の健全性・生産性を中長期的に改善していきたい方はぜひお問い合わせください。

https://offers-mgr.com/lp/

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