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「転生したらスライムだった件」から読み解く心理的安全性

2023/10/12に公開

はじめに

先日、心理的安全性について調べていたら、「これって、転生したらスライムだった件の関係性のこと言ってるのでは!?」と思ったので、実際に読み解いていこうと思います。


転生したらスライムだった件とは?

一匹のスライムが身につけたスキルを駆使し、知恵と度胸で仲間を増やしていく。
ファンが待ち望んでいた転生エンターテインメント
主人公リムルは、ドラゴンにゴブリン、ドワーフやオーガなど
多種多様な種族と出会い、この世界のあり方を知っていく。
そして、時にユーモラス、時にシリアスに展開する物語の先に待つのは、魔王の存在。
ref. 転生したらスライムだった件公式サイト

シリアス展開もあるので、万人ウケするアニメだと思います。
とても面白いアニメなのでまだ観ていない方はぜひ!


そもそも心理的安全性とは?

The term is meant to suggest neither a careless sense of permissiveness, nor an unrelentingly positive affect but, rather, a sense of confidence that the team will not embarrass, reject, or punish someone for speaking up.
チームが誰かが発言したことに対して恥じさせたり、拒絶したり、罰したりしないという自信の感覚を示すもの

心理的安全性の提唱者エイミー・C・エドモンドソン教授の論文「Psychological Safety and Learning Behavior in Work Teams」からの抜粋です。


心理的安全性の計測方法

同じく先ほどの論文から 「心理的安全性を測る7つの質問」 を使用させていただき、計測していきたいと思います。

  1. If you make a mistake on this team, it is often held against you.
    • チームでミスをすると、非難されることがよくある。
  2. Members of this team are able to bring up problems and tough issues.
    • チームのメンバーは、困難な課題も提起し合える。
  3. People on this team sometimes reject others for being different.
    • チームのメンバーは異質を理由に他者を拒絶することがある。
  4. It is safe to take a risk on this team.
    • このチームではリスクを冒しても安全だ。
  5. It is difficult to ask other members of this team for help.
    • チームメンバーは他のメンバーに助けを求めることが難しい。
  6. No one on this team would deliberately act in a way that undermines my efforts.
    • チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。
  7. Working with members of this team, my unique skills and talents are valued and utilized.
    • チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。

では早速、転スラの心理的安全性のレベルを測っていこうと思います!


実際に転スラの心理的安全性を計測してみた。

1. チームでミスをすると、非難されることがよくある。

【転スラ】(32話:希望)
そんなことは全くありませんね。
ミュウランがリムル達を裏切り、結果としてジュラ・テンペスト連邦国の民が大量に亡くなってしまった時も、ミュウランを非難することはなく、なぜそのような結果になってしまったかを冷静に分析し、次に向けて備えていました。
さすがリムル様👏

【現実社会】
誰かがミスをした際に、相手を非難せずに、現状を冷静に分析した上で、次に向けた適切なアプローチをとることが建設的かつ挑戦しやすい空気感を作り出すのだと思います。


2. チームのメンバーは、困難な課題も提起し合える。

【転スラ】(33話:全てを賭けて)
余裕でできてますね。
ファルムス軍の四方印封魔結界を破る際、普通はチームで100人単位の敵陣を攻め落とすところを、ベニマルは一人で攻め落とす命を受け、見事完遂!
ベニマルかっけぇ...🤤

【現実社会】
困難な課題に対して、チームメンバーが自発的に提起できる雰囲気作り、それを実行する際は、周りがサポートしていける環境整備が大切だと思います。


3. チームのメンバーは、異質を理由に他者を拒絶することがある。

【転スラ】(全話)
真逆ですね。
ゴブリン・牙狼・ドワーフ・オーガ・オーク・リザードマン・人間・魔王・ドラゴンなどなど、、、
多種多様な種族がジュラ・テンペスト連邦国には仲良く暮らしています。
ジュラ・テンペスト連邦国万歳🙌

【現実社会】
人それぞれの様々な趣味嗜好・生い立ちや性格など、それらを受け入れた上で、決して拒絶することなくチームとして協力関係を築くことが大切だと思います。


4. このチームではリスクを冒しても安全だ

【転スラ】(46話:魔王達の宴〜ワルプルギス〜)
とても安全ですね。
というか、リスクを冒しても安全な環境を十分に整備できていると考えます。

  1. まず「クレイマンを倒す」という挑戦的目標を設定して、その目標に付随するリスクの洗い出しMTGを開催しています。(40話)
    2. MTGで洗い出したリスク「クレイマン配下の軍勢による獣王国ユーラザニアの壊滅」
  2. リスクに対する施策として、ワルプルギスに乗り込むメンバーとは別に、リスクを取り除くメンバーを構成(クレイマン配下の軍勢に対する制圧部隊)
  3. リスク排除メンバーがいることで、リムルはワルプルギスで最高のパフォーマンスを発揮でき、当初の目標である「クレイマンを倒す」がより実現しやすくなりました。

このように、リスクを冒せるチームの心理的安全性はいうまでもなく、実際にリスクを冒しても安全な環境を整備してから実行に移すという、リムルの策略こそが本作戦の肝だったのかと思います。
リムル様かっこいい!!!🐲

【現実社会】
チームで目標を設定する際、その目標に付随するリスクを洗い出し、リスクが発生した時のフェイルセーフを整えつつ、目標に向かっていくことで、リスクによる心理的不安が軽減し、チームの安心感が増します。
リスク対する備えを事前に整備しておくことが大切だと思います。


5. チームメンバーは他のメンバーに助けを求めることが難しい。

【転スラ】(26話:獣王国との交易)
余裕で求めてますね。
獣王国ユーラザニアからの使者との一戦があった際に、シオンが極大魔力弾の制御ができなくなり助けを求め、リムルがそれに応じ、事なきを得ました。
普段からの信頼関係が見て伺えますね。
ユニークスキル暴食者(グラトニー)便利すぎる🐷

【現実社会】
助けを求めるためには、普段からの信頼関係あってこそなので、定期的なチームビルディングを行い、メンバー間の仲を深める試みが大切だと思います。


6. チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。

【転スラ】(全話)
絶対にあり得ませんね。
全員がジュラ・テンペスト連邦国を良くするために働いています。
国内で競い合って仕事をしているわけではなく、お互いを尊重しつつ、それぞれの得意領域で仕事ができているので、「おとしめる」といった発想がないのだと思います。
協力・共存の調和が美しいです🌱

【現実社会】
チーム内で他者を蹴落として成長する企業は確かにありますが、心理的安全性を高め、チーム全体の生産性を向上するという観点では、「おとしめる」という行動全般がマイナスポイントになります。
「おとしめる」ではなく、あくまでお互いが切磋琢磨し助け合う環境の方が、組織全体の成長が促されるので、これからの時代に適していると思います。


7. チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。

【転スラ】(序盤から)
完璧に適材適所ができていますね。
ドワーフは技術的な仕事、オークは力仕事、ドラゴニュートは水辺の仕事などなど、、、
その種族が最も自身の力を発揮できる環境で仕事をしてもらっています。
ジュラ・テンペスト連邦国の人事部がすごすぎる件👀

【現実社会】
「自分の最も活かせるスキル + それを発揮できる環境」が整った時に、チームメンバーは最も高いパフォーマンスを継続的に出せると思います。
それを見極めて整えてあげることが大切だと思います。


結論

「心理的安全性を測る7つの質問」で、転生したらスライムだった件のジュラ・テンペスト連邦国を図ってみたところ、、、

最高に心理的安全性が高いことが分かりました!!!

転スラの心理的安全性を見習って現実社会にも取り入れていきたいですね🌱


さいごに


11月1日には新作の「コリウスの夢」、そして2024年春には転スラ第3期が待っているので、まだ未視聴の方はこの機会にぜひご覧になってください!


文末に、私が現在所属する株式会社LCLの心理的安全性を少し記載させていただきます。
客観的に判断するという前提で、7つの質問を用いて計測すると、転スラに負けずとも劣らないほど心理的安全性が高いです。
転スラと同様に7つの質問を十分に満たし、心理的安全性を確保していることはもちろん、会社としての制度・福利厚生が充実していたり、多くの営業利益を出していたり、一個人として成長できる環境が整っていると思います。
エンジニア募集中ですので、少しでも気になる方は↓サイトからご連絡ください😊

LCL Engineers

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