Snowflake Summit 2025がすごくすごかった話
前置き
こんにちは。さすらいのデータエンジニアのこみぃです。
先週はついにSnowflake Summit 2025が行われました。今年もやっぱりすごくすごかったということで、そんな話をしましょう。
Snowflake Summitとは?
Snowflake SummitはSnowflakeの年次カンファレンスで、年に一回のすごくすごいイベントです。(下のイベントページはすでに来年用に変わってますが)
毎年新しい機能などがこのSummitに合わせて発表されます。キーノートやセッション録画をオンラインで見ることもできますが、やはり現地参加が楽しい。
前回までのすごくすごいポイントおさらい
2023
2023年は「New Era」という単語を打ち出し、これから来るAIの時代に向けてのSnowflakeの意思表示といった年でした。
2025年もテーマになる「Single Platform」はこの頃から強く打ち出されており、Snowflakeが一貫した思想を元に進化していっていることがわかります。
2024
この年は「Snowflake Data Cloud Summit 2024」という名前でした。ちょっと長い。2025年にはまたSnowflake Summit 2025に戻っていて、私は短い方が強くて良いと思っています。
2024年はもともとの「DATA CLOUD」から「AI DATA CLOUD」というリブランディングを行い、2023年にはまだふわふわしていたAIの時代について着実な前進を見せる玄人好みのSummitだったという印象です。
個人的には2023年のような熱狂的な発表も、2024年のような玄人好みの発表もどちらも好きなので、両方ともすごくすごいと思って参加していました。
そんなわけで、今年もきっとすごくすごいに違いないということで、いよいよ2025がスタートです。
開催前からすごくすごい
すごくすごいSuperheroesのSwag
まず最初からすごくすごかったのがSuperheroesのSwagで事前に届いたジャケットです。すごくすごいかっこいいんですけれど。
左手側のポケットのつき方逆じゃない???
なお、このポケットのつき方がしているのは私だけでした。SuperheroesのコミュニティマネージャーのAmileeに見せたら大爆笑してました。
ちなみに裾の裏側に「クオリティチェック済み」みたいなシールも貼ってありました。何をチェックしたというんだ。
すごくすごい現地の治安
事前の参加者向けの説明会の資料にて
え、武装襲撃者来るの?
詳しい方に話を聞くと、ちょっと最近やや治安がなんかこうなんかしているらしいという噂を聞きました。よくみるとこの資料もアメリカ公式からのアナウンスっぽいので、まあ多分なんかこうなんかあれなんだと思います。いのちだいじに。
※今回のイベントには武装襲撃者は来ませんでした
こうして、開幕からすごくすごい片鱗を存分に見せつけられてイベントがスタートしました。
キーノートから感じたすごくすごいストーリー
すごくすごい荘厳な生演奏の音楽からスタートしたキーノート
EASY
すでに多くの人がブログなどを書いていますが、今年のSummitで打ち出されたストーリーはEASYという単語でした。つまりこういうことです。
AIを使うには色々と難しいことがあります。データを集めるだけでも大変なのに、セキュリティやガバナンス、AIへの繋ぎ込み、などなど。それに対するSnowflakeのメッセージは、それらを簡単に使えるようにするぜというものだったわけです。
この「EASY」という単語は4日間を通じて繰り返し使われており、発表される機能もその思想に沿ったものでした。
そんなキーノートの発表を聞きながら私の脳内に浮かんできたのはイケメンパラダイスという単語でした。
EASYという単語は「俺がお前にAIを使わせてやる」というスパダリ(スーパーダーリン)を思わせます。Christianの「俺がお前たちを強制的にセキュアにするからただ使え」というセリフは俺様系のイケメンですね。
発表される様々な機能も、それぞれが我々のAI活用を支えてくれるイケメンとも言えます。要するにイケメンパラダイスというわけです。しかもどれか一つを選ぶ必要もなく、全てを選んで良いのです。
AIは始まったばかり
EASYと並んで強調されていたのが「AIは始まったばかり」というメッセージです。すでに様々なことが起きているAIですが、まだまだこんなのは序の口だから乗り遅れるなというのがSnowflakeからのメッセージでした。
これについては私はかなり同意しています。少なくともAIに対しての自分の付き合い方は、今後さらに発展していく見込みも含めて考える必要があるでしょう。
「AIはまだまだ始まったばかりでこれからもっとすごいことが起こっていくが、俺たちを信じてついてこい」というのが2025年のSnowflake Summitのメッセージだったと言えるでしょう。
AI-Readyというバズワード
さて、キーノートが終わって会場を回っていてとにかく目についたのが「AI-Ready」という単語です。
AI-ReadyというのはAIを活用できる準備ができている状況を表します。AIが出る前には人がデータを活用するためには以下のようなステップが必要でした。
- 構造化データを収集してデータウェアハウスに収める
- これらのデータを適切に加工してデータマートに収める
- BIツールを整備してダッシュボードなどを作成し、人が参照できるようにする
- データカタログや仕様書を作成してデータに対する認識を揃える
- ReverseETLでデータを活用するためのシステムにデータを転送する
これに対してAI-Readyというのは以下のようなステップであると思われます。3つ目くらいから違いますね。
- 構造化データを収集してデータウェアハウスに収める
- これらのデータを適切に加工してデータマートに収める
- 半構造化データや非構造化データをAIが参照できる位置に収める
- 上記データのメタデータをAIが読めるドキュメントとして整備する
- 会社のコンテキストなどをAIが読めるドキュメントとしてAIに伝える
これは、データを定常的にウォッチするのが人の役目からAIの役目に移行していく流れなのかなと思います。人はAIにただ「KPIに何か異常起きてない?」と聞くだけで、そこから先のデータの解析はAIが行うというわけですね。
そうなると将来的にBIツールってどうなるんだろうというのは興味深い話題ですが、そこも含めてここ数年で答えが明らかになっていくでしょう。
この単語は今後1-2年はバズワードになりそうです。データ業界はこの概念を中心に回っていくことになるでしょう。
イケメン機能
個人的に特にすごくすごかった例年のブログだと機能やセッションについてのお話は「他の人がすでに大量にブログを書いているのでそっちを読みましょう」で済ませるんですが、今回はイケメンパラダイスということで私好みのイケメンのお話もしておこうと思います。
Semantic View
Semantic Viewは構造化データのメタデータをAIに提供するセマンティックモデルをSnowflakeのスキーマオブジェクトとして作成できるようにする機能で、AI-Readyな概念の中でも中心になる機能です。
実は弊社truestarがローンチパートナーになっておりまして、会社のブログに解説を書いたのでそちらもぜひお読みください。
このSemantic Viewは、Snowflake Intelligenceという機能で提供されるAI Agentに束ねられて我々のデータ活用をさらに快適にしてくれます。
その様はさながら姫を守る騎士団。AI界のナイツ オブ ラウンド。それがSemantic ViewとSnowflake Intelligenceなのです。
騎士団の団長であるSnowflake Intelligenceに恋をするのも一興ですし、騎士の1人であるSemantic Viewと恋に落ちるのもまた一興でしょう。
openflow
Snowflakeってすごくいいんだけど、ETL機能は備えてないから別のツールを使ったり自作したりしないといけないんだよなー、とSnowflakeを使っている人々は長年考えていました。
その状況をついに打開してくれる機能がopenflowです。待ってた!8歳と9歳と10歳の時と!12歳と13歳の時もずっと!待ってた!!
すごく正直な話をすると、ここ1-2年はAIに関する機能ばかりが発表されていて、若干流行り物に飛びつくチャラ男感があるなとか思っていたのですが、今年は後述のSnowflake Postgresやdbt projectなどデータ基盤に立ち返る機能がたくさん発表されて安心しました。見た目が良いチャラ男に惹かれることもあるかもしれませんが、やはり長くお付き合いするなら誠実な男性を選ぶべきですよね。
現状はまだまだUIなども複雑で使いにくい模様なのですが、今後ますます進化して指先一つで解決できるようになるでしょう。なると思う。なるんじゃないかな。
将来性随一のイケメンということで、二つ下のしっかりもののイケメン後輩キャラくらいのイメージですね。まだ色々な方向に発展する可能性を秘めており、それこそ来年や再来年の発表が待ち遠しくなるイケメンです。
Snowflake Postgres
この件については偉い人がすでに感情を爆発させた素敵なブログを書いているのでまずはそちらを読みましょう。
で、私の見解というか想いを書くと、、、
我々はいつの間にかデータ基盤とサービスのDBは別のものであるという固定概念を持っていて、データパイプラインを作るのは当たり前だという考えを植え付けられていました。しかし、SnowflakeはUnistoreという機能でその概念を打ち破りにきていました。
サービスのバックエンドのDBでありながら同時にデータウェアハウスでもあるようなDBが現れたら、それはとってもうれしいなって。もちろんこれまで誰もできていないくらい難しいわけですが。。。
Snowflake Postgresについては今後どういう発展を見せていくのかまだわからないのですが、サービスのDBとして使えるPostgresでありながら何かしらの仕組みでデータ基盤とシームレスに繋がるような構造になっていたとしたら、こんな素敵なことはありません。
我々の固定観念をぶっ壊しに来てくれるような破天荒なイケメン。それがSnowflake Postgresだとよいなと思っています。
Superheroes活動
今回はSuperheroesということで、若干ながら公式の活動もお手伝いさせていただきました。
日本コミュニティ向けブースツアー
今回は日本コミュニティメンバーを対象に計4回のブースツアーが行われ、そのうち1回を担当させていただきました。
我々の回のテーマは個性派なブースということで、日本ではまだ見ないようなサービスのブースを紹介させていただきました。
RAGのUIをアバターにしたサービスCapgemini。サンフランシスコのスタートアップっぽい
日本にまだ来てないサービスを見られるのも海外カンファレンスの醍醐味ですね。このうちいくつかのイケメンサービスが将来日本に来るかもしれないと思うと胸が高まりますね。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
Frosty_Friday()ブース番
Frosty_Friday()はSnowflakeの機能を学べる楽しいお題を毎週提供してくれるプログラムで、海外コミュニティの有志で運営されています。
運営者のうちの数名がData Superheroesの方で、手伝いを募集していたので手伝ってきました。
英語で解説したりはなかなか大変でしたが、なんとかなりました。勢いで。
食レポ
こっからはいつものやつです。今年も楽しい感じでした。
SuperDuper
アメリカの有名なチェーン店のSuperDuperに今回はチャレンジ。やや脂っこかったですが量は少なめでいい感じでした。
ウェルカムパーティー
Day1の夜に行われるウェルカムパーティーはいつもの感じで楽しくネットワーキングしながら過ごしました。
ランチ
今回もランチは隣の公園でめっちゃ配ってました。
ハムとチーズが分厚く挟まれたストロングスタイル
パーティ(Snowbash)
今回はサンフランシスコ名物のクラムチャウダーなどがあってパーティーも楽しめました。
パートナーパーティ(Hex)
今回はPartner Hosted Eventにも参加してみました。
なぜかおいてあったドンキーコングをプレイして童心に帰ったりなど。
ディナー
もはや定番になったJohn's Grillの今年のやつです。お納めください。
ノベルティ収集
ログインボーナス
Superheroes Swag
今年はかっこいいジャケットとアメフトっぽいユニフォームとSuperheroesカードというセットで、嬉しい感じでした。
Snowpro
今回のSnowproのSwagは割と良い防寒具でした。また、Snowpro Specialtyは多分まだ持っている人が少ないのでかなりレアなピンとワッペンをゲットとなりました。
ブース
いつものやつです。今回も色々いただいたので、会社で配る予定です。
個人的にはholistic.ioのトートバックがお気に入りです。パンチがきいてて良い。
すごくすごい観光
脱出ゲーム
サンフランシスコには脱出ゲームが遊べる場所が存在します。これが実はモスコーンセンターの近くにあります。
日本で流行っている謎解きゲームと違い、部屋に入って物理的にからくりを解く形式になっています。これが脱出という感じで非常に楽しい。
今回は戦士たちを8人集めてフルメンバーでチャレンジしてまいりました。結果はヒントを乱発しつつギリギリクリア。
ナパ・バレー
会場で突如話しかけられた地元っぽい謎のおっちゃんが「ナパ・バレーには絶対にいけ」と言っていたので興味があったところに、LayerXの高際さんに声をかけていただいていくことに。控えめに言って最高でした。
オーパスワンを楽しむ筆者
Waymo
サンフランシスコ市内では無人運転のタクシーであるWaymoが走っています。無人で運転ってどういうこと、と思いながらも使ってみました。
本当に運転手が乗っていない。。。
非常に快適で、すごくすごい近未来を感じる楽しい体験でした。
次回は2026/6/1-4で同じ会場
そんなわけで、今回もすごくすごかったです。これだけすごくすごいと、来年もまた楽しみになってきますね。
実は来年の日程はすでに発表されていて、同じくサンフランシスコのモスコーンセンターで6/1-4で開催されます。予定を空けておきましょう!
本日のまとめ
そんなわけで、本日のまとめはこちらです。
Snowflakeはイケメンパラダイス
結びの言葉
そんなわけで、今年のSnowflake Summitもやはりすごくすごかったということで、また1年間精進してまいりましょう。
本日はこのあたりで。
それじゃあ、バイバイ!
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