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「逆転のメソッド 箱根駅伝もビジネスも一緒です」原晋 を読んで、ソフトウェア開発に活きると思ったヒントの要点
を読んだ。普通の新書なのだが自分になぞらえた時、ソフトウェア開発上のチームビルディングにおいて得たヒントを読書感想文がてら要点としてまとめる。
最初に感想
- もちろん良い意味で、情熱で動く方なのだなと感じた。
- 我々の対峙するソフトウェアはもちろん正確な知識と理解で動くもので情熱だけでは出来上がらない。地に足のついた技術と理論などの追究が日々必要だと思う、その点は理解した上で敢えて書くと、チームビルディングには非常に参考になる。
- 「勉強ができるというのは試験の成績がよいとか偏差値が高いとかではなくて、頓知が利いたり物事を工夫する知恵があったりすることを意味している。足がいくら速くても他人の話が聞けない人、性根が曲がった人は遠慮してもらうしかない。」Brilliant Jerkである
- いわく、今のように彼女といつでも携帯で話ができる時代に「携帯を使うな」などと言っても無理 だから、軍隊方式の指導はもう終わったと私は思っている。私もそう思う、環境が変わって「飲み会」「ランチ」すらできなくなったとき「飲み会」「ランチ」で出来ていたチームビルディングではない別の方法も必要
- 気持ちや互いの理解を育んだ上で互いの技術向上を両立するのはレビューとか、ペアプロ的作業とか、文書化もミーティングしながら画面上で議事録を取るなど共同作業感が必要なのかななど、考えのヒントになった。ソースコードリーディング会とかしたいな〜
- で、人がやって成功したことをコピーしても成功しないとは思う。1段階抽象化してコピーして自分に置き換えないといけないと思う。原監督は「相手のメリットを考えて行動」しているが自分の場合は能力や振る舞いでかなわないかもしれない。でも自分ならどういう方法で行動できるかなという気持ちになった。
以下ヒントになった要点
イントロダクション
- 部員たちに掲げたスローガンが「ワクワク大作戦」
- 比較
- 「その一秒をけずりだせ」
- 「原点と結束」
学生時代
- 目標を明確にしたこと
- 退路を断って目標達成に全力を上げる覚悟と強い意志を部員たちに示したこと
- 生活態度を改め、チームの和を大切にすることが結果につながったというこのときの成功体験が、後に青学の監督としてチームづくりをする際の原点になっている。
陸上部と引退
- スポーツ選手の場合、百パーセントやり切って納得して引退するというケースはめったにないだろう。最後は、それこそウルトラマンのように胸のカラータイマーがピコピコと鳴って、仕方なく引退に追い込まれるというのが現実だと思う。私の場合は、やり切れなかった後ろめたさの末の引退であった。
中電営業配属
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その挫折を乗り越えられたのはなぜか。今振り返って考えると、やはり「今度は負けたくない」という気持ちがあったからだと思う。陸上選手としてはダメだったが、サラリーマンとして同じ轍は踏まない、という決意である。
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自分が提案したことを相手が受け入れ、契約が成立することには何ともいえぬ達成感があった。そして、「どんな業種の人でも最後はこちらの熱意と真心で何とかなるものだ」という、ビジネスでもっとも肝心なことを学んだのだった。
公募で異動
- 最終的にはエコ・アイスを売りまくったわけだが、その販売計画を立てる際、売れる見込み件数のことを「シャーベット件数」と呼んでいた。アイスは氷である。氷になる見込みということは、氷に固まる前の状態だからシャーベットという洒落である。こうしたネーミングで楽しむのもまた私の流儀であった。
- 押し売りの営業では絶対に長続きしない。こちらがいくら売り込んでも「あなたにとってはいいかもしれないけれども、私たちには大したメリットがありませんよ」と言われるのが落ちだ。だから、私は常に相手にどういうメリットがあるかを考えながら提案することを心がけていた。
更にベンチャーに異動
- 5人のアウトロー
陸上界へ
- 旧態依然とした陸上界の体質に対する疑問。「陸上って古いよね」という話で意気投合し、盛り上がったのだ。「ぼくらがやっていた頃の陸上は上から押さえつけられた感じが強く、指導者とのコミュニケーションもあまりなかった。ほんとうに自分自身の考えでトレーニングをしたことなんてないよね」「そこは陸上でやれなかったこと、やり残したことだよね」
- 電力会社では営業は主流ではなく、いくら業績を上げても出世できるわけでも報酬が増えるわけでもない。それどころか、私は引退するまで五年間にわたって陸上競技部に所属していたため、すでに同期から大きく出世が遅れていた。さらに、やんちゃ坊主だった私にはさまざまなバッテンも付いている……。
- 大学スポーツの花形と言えば、箱根駅伝である。当分の間は陸上競技部の中・長距離部門に八人の定員枠を割り当ててスカウトするとともに、外部から監督を招聘し、箱根駅伝出場をめざして本格的に取り組む方針を決めた。
- 瀬戸君のところへ監督就任の打診が来たわけだが、彼はRCCという、地元広島では中国電力と並ぶ一流企業のエリート社員である。しかも、自分の仕事に使命感と満足感を感じていたので、オファーを受ける気は全くなかった。それで、親しくつきあっていた私にお鉢が回ってきた。
- 「そんな簡単なものなら、おまえが監督になる必要がないし、面白くも何ともない。困難だからこそ、死にものぐるいでやるのであり、必死でやるからこそ面白いのだ。そんな保険をかけて行くくらいなら止めたほうがいい。優勝なんて絶対に達成できないから」 これで、私の腹は決まった。退路を断って挑むことにしたのである
- ポイントはその人がきちんとしたビジョンと覚悟を持っているかどうかだろう。 私の場合、監督挑戦を決めた当時から「五年で箱根駅伝に出て、十年で優勝する」と自らのビジョンを公言していた。
- 「*もし、三年間で結果を出した場合、三年後の身分の保障をしていただきたい。結果が出ない場合はその必要はない。」
就任
- 「今からミーティングをする」と宣言した。そして、メンバーにこう問いかけたのだ。「君たちはどういう思いで箱根駅伝をとらえているのか。お祭りだから大学時代の記念として出られればいいのか、それとも出るからには優勝を狙うのか。あるいは三位に入りたいのか。それをまず話し合い、チームとしての意志を聞かせてくれ」
- 勉強ができるというのは試験の成績がよいとか偏差値が高いとかいうことではなくて、頓知が利いたり物事を工夫する知恵があったりすることを意味している。足がいくら速くても他人の話が聞けない人、とくに性根が曲がった人は遠慮してもらうしかない。
- 青学のように楽しそうに練習し、笑顔でゴールするようなスタイルは、陸上界にとっては風上にも置けないということになるかもしれない。そんなチャラけたことでは記録も出ないし、選手の成長にもつながらないという古い考え方の指導者たちの罵声が聞こえてくるようだ。
- 修行僧のような指導は、昔のように黒電話しかない時代だからこそ成り立ったものだ。彼女に電話をかけるときも、母親が出るか父親が出るかと緊張してダイヤルを回したり、自動販売機でこっそりエロ本を買って布団の下に隠したりして読みふけった時代の指導方法なのだ。
- 今のように彼女といつでも携帯で話ができ、インターネットでエロ映像が見られる情報化時代に「他人としゃべるな」「笑顔は厳禁」「エロ本を読むな」「携帯を使うな」などと言っても無理だろう。だから、軍隊方式の指導はもう終わったと私は思っている。
指導
- 目標と、目標達成のためにするべきことを書かせる
- ビジネスと陸上は一緒
シンプルに本として読みやすかった。以上です~
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