『“AIで変わる現場”で考える、エンジニア/コンサルのこれからのキャリア戦略』イベントレポート
こんにちは!AlmondoでFull-Stack Creatorをしている岡田です!
今回は2025年9月26日に開催されたAcrosstudioさんとのコラボイベント「“AIで変わる現場”で考える、エンジニア/コンサルのこれからのキャリア戦略」のイベントレポートをお届けします!
これまでのレポート
当日のタイムテーブル
時間 | 内容 |
---|---|
19:30~19:45 | 開場・参加受付 |
19:45~19:50 | オープニングトーク・登壇者紹介(5分) |
19:50~20:05 | 「現場はこう変わった」Before→After 2025(15分) |
20:05~20:20 | 「AIでも代替しづらい中核価値はどこに残るか」(15分) |
20:20~20:35 | 「キャリアを考えるフレーム」コアな価値とキャリア・人生設計(15分) |
20:35~20:45 | クロストーク・Q&A(10分) |
20:40~21:00 | ミートアップ |
パネル内容
今回の登壇者は以下のお二人です。
- 保知 一也 (@yszaskp) Acrosstudio株式会社 | 代表取締役CEO
- 松本 悠秀 (@YuhoMatsumoto) 株式会社Almondo | COO / MLエンジニア・PM
また、イベントの雰囲気が分かりやすいように、今回は対談形式でまとめようかと思います。
オープニング
松本:AIが出てきて「職がなくなるのでは」と言われることもありますが、事実急激に仕事が変わってきています。
松本:そんな中で①現場の変化や、その差分から②どこに価値が残るのかを考え、③今取るべき選択肢(個人の取り組み、キャリア選択など)を深掘りしていければと思ってます。
当日スライドの一部
テーマ1: AIで現場はこう変わった
松本:まず、Acrosstudioさんの現場ではどう変わりましたか?
保知:クライアントによって様々ですが、依頼の起点が「AIで何ができる?」のゼロベース設計に変わり、勉強会・現場ヒアリング・データ確認などから入るケースが多くなりました。
保知:AIがトレンド化したことや、『どうやるか?』がAIによって社内で対応可能になり、戦略に近い上流の比重が増していることが一因としてあると思います。
松本:エンジニアもマクロな変化は同じですね。現場の話で言うと、開発速度が猛烈に短縮されたので、今は2回目の提案時点で「動くもの」を持っていくことも多いです。
保知:ですよね、クライアント側もそれを理解し始めているので、営業現場では企画段階から「動くもの」の提示が半ば必須になってきてるように思います。
松本:Howの対応が簡単になっているからこそ、問いを立てる重要性が増し、開発サイクルが短いからこそ、AIでアイデアをすぐに形にする必要があるという。
保知:現場で言えば、リサーチや資料作成効率化のインパクトが大きいです。資料作成はまだ人間の方が綺麗ですが、AIに代替されるのも時間の問題な気もします。
松本:エンジニアはコード修正が楽になっていて、レビューが大変になってきてます。半日空けるとプルリク10件くらい溜まっている、みたいな。
保知:これだけ現場が変化していることを鑑みると、会社の方針でAIが使えないみたいな話とかは、少しもったいなく感じますね。
テーマ2: AIでも代替しづらいコアな価値は?
松本:ここまで手元の変化みたいなところ話してきましたが、次テーマの「どういうところに価値が残っていくか」で言うと、コンサルは今後何が求められそうですか?
保知:サーベイや資料作成が代替されることを踏まえると、AIが出してくる情報に対する意思決定やクライアントとの関係性の構築が人間の仕事になってきそうです。
保知:また、深いドメイン知識(業務・規制・現場理解)は代替されづらいと思っています。あと、そもそも現状はAIを理解して提案できるコンサルがそもそも少ないから全然差別化できると思います。
松本:Almondoでもその強みを発揮するために、『事業部』って形ではなく『チーム』って形にして垣根を小さくすることで、エンジニアが営業側にも挑戦しやすくしていたりします。
松本:3-5年後は誰でもプロダクション可能になるであろうことを考えると、ビジネス特化の人に勝てなくなるので、今のうちに専門性を持った状態でビジネス企画側に回るのもアリかなと思いますね。
保知:同意です。アイデアだけでプロダクションできる時代になると、エンジニアは残ったとしても、役割は変わっていそうですね。
松本:ですね、なので僕的には「どういう風に社会に価値を残していくか」に張るのが、単純に楽しいし、いいパスなのかなって思います。
プチQ&A
参加者A:AI登場前後で、営業の際のキーメッセージみたいなのって変わりましたか?
保知:AI登場後PoCブームがあったが、本開発に繋がることはそこまで多くなかったと言う背景があるので、大手企業の決済者目線では、机上の空論ではないことをしっかり話せるのが大事だと思います。
松本:確かに、AlmondoでもChatGPTが出た直後は技術的な差分で選ばれることが多かったですが、今は現場の人と同じ目線に立って提案できる方が成約しやすいので、訴求の仕方は変わっていそうです。
テーマ3: 今後のキャリアをどう選んでいくか
松本:最後に「どうキャリアを選んでいけばいいか」みたいな話をしていければと思います。
松本:Acrosstudioさんでは昨年から社員の規模が2倍規模まで拡大したと伺いましたが、なぜいろんな方がAcrosstudioさんを選んでいるんでしょうか?
保知:最前線の技術に触れやすく、現場に深く入り込んで提案できる環境だからだと思います。大手のITコンサルは数年単位の案件が多く、そこまで踏み込めません。
松本:スタートアップならではの面白さですよね。一方で今大手にいる人ほど「挑戦が怖い」と感じることも多いと思いますが、その点はどう考えますか?
保知:勿論100%保証できるわけではないですが、経験を積んでいれば出戻りも可能ですし、生成AI関連なら他の業界にも道は開けるので、リスクは思うほど大きくありません。
松本:確かに、僕たちの会社でも数年経ってもエンジニアとして戻れるし、コンサルへの道もできるし、何がリスクなのかわからないかもですね。
保知:逆に今すぐ転職を考えてない人でも、名指しで選ばれる専門性や人脈を持っている人は強いですし、結局は掛け算なので、今いる組織で専門性を磨き「×AI」で価値を生んでいける力を持つことは大切だと思います。
松本:そうやって今いるとこで頑張ってみて、それでも「違う」と思えばベンチャーに行ってみるのも良い選択肢ですね。
保知:はい、ただ単純にベンチャーとして大手と直接やり合えるってのは楽しいですし、キャリア戦略的な意味でも、単純に日々の充実感って意味でも、全然おすすめです。
Q&A
参加者B:コンサルの企画構想のスキルはどう鍛えていますか?また、社内でのポジションを選びづらい場合にはどうすれば良いですか?
松本:いろんな事業ドメインを色々見てみるのは大事かなと思います。良い提案をするには相手と同じ目線に立つ必要がありますし、他ドメインへの応用とかも効いたりします。
保知:あとは、エンジニアと話したりして、最新技術をキャッチアップするのもおすすめです。そこからアイデアが生まれたり、それこそ横展開できたりとかもあります。
松本:エンジニアの人にもおすすめなのは「イケてるプロダクトを作っているエンジニアと話す」ことです。
松本:個人開発の人だと、どうしても手元に構想の幅が収まりがちなので、どうすれば市場でウケるのかを考えているエンジニアと話して視座を上げるのは良い刺激になります。
参加者C:コンプラ的にまだAIが使いづらい組織にいるのですが、これを技術でどうにかできたりしませんか?
松本:技術ではないですが、個人で生成AIの重要性を叫びまくって、それで受け入れられなかったら別の環境に移ると決めるみたいな活動はできるかもしれないですね。
Acrosstudioスタッフ:技術で言うと、最近はAIガードレールと呼ばれる、入出力が問題ないかをリアルタイムチェックするモデルが進化してきているので、もしかしたら今後社内でも自由にAIが使える可能性があるかもしれないです。
ミートアップ
登壇者も参加者も集まり、ピザを片手に自由にお話を楽しみました🙌
キャリア系イベントであるからこそ、いろんなバックグラウンドやキャリアの考え方をする参加者が集まっており、そんな方達とお話しできるのはすごく良い刺激になりました!
今回のお話からも、仕事のあり方が変わっていることは事実だと思うので、数十年先までは見通せなくとも、先に繋がるような選択肢を選ぶって言う考え方は大事にしていきたいですね💪
次回予告
▪️【10/14(火)】AIAgent勉強会 #8 | AI活用の幅を拡げる開発アイデアを紹介するLT×3
AIAgent勉強会シリーズ、第8弾です!
今回は、クマイ総研さんの熊井さん(@qumaiu)や石橋さん(@tetsuro_b)、福谷さん(@fukuro_hoho)をお呼びし、AI開発における新たなアイデアや開発環境の整備など、『AI活用の幅を拡げる』ようなテーマでご登壇いただきます!
今回も面白いテーマとなっているので是非ぜひ奮ってご参加ください!
Almondoは第二創業期を創る仲間を募集中です!
もしAlmondoに興味を持ってくださった方は、こちらのページにどんな会社なのかをまとめてありますので、よければご確認ください!
ぜひご一緒できることを楽しみにしています!
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