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【統計検定準1級】多項分布

2024/08/02に公開

はじめに

この記事では、統計検定準1級取得に向けて学習したことをまとめていきます。
工学系の数学ではなく数理あるあるの、論述ゴリゴリな解答になっていると思いますのであらかじめご了承ください。
注意:さらに計算過程は数学文化の『省略の美』を無視してエレファントに書いています。

【リンク紹介】
統計検定準1級のまとめ記事一覧
これまで書いたシリーズ記事一覧

学習書籍について

この記事では「統計学実践ワークブック」を中心に、学んだことをまとめていきます。記事を読んで本格的に勉強してみたいなと思った方は、是非ご購入を検討なさってください。


参考書籍について

統計実践ワークブックは、大量の知識項目と問題が収められている反面、計算過程や知識背景が大きく省略されているため、知識体系をきちんと学ぶ参考書として東京大学から出版されている名著「統計学入門」を使っています。
※ワークブックとしては素晴らしい質だと思いますが、どうしてもその内容量とページ数の都合上、問題のない範囲で削除されているということです。人によっては1冊で問題ない方もおられると思いますが、私には無理でした。


多項分布

今、K(\geqq 2)種類の結果のいずれか1つが起こる試行を考える。ただし、Kは自然数とする。
この試行において、結果j(1 \leqq j \leqq K)が起こる確率をp_jとする。ただし、

p_j > 0 \hspace{5mm} かつ \hspace{5mm} p_1 + p_2 + \cdots + p_K = 1

であるとする。そしてn回の試行中に結果jが起こる回数を確率変数X_{j}とする。ただし、

X_1 + X_2 + \cdots + X_K = n

であるとする。ここで、X = (X_1, X_2, \cdots, X_K)とする。このときXの確率が

P(X_1 = x_1, X_2 = x_2, \cdots, X_K = x_K) = \cfrac{n!}{{x_1}! \times {x_2}! \times \cdots \times {x_K}!} \ p_{1}^{x_1} p_{2}^{x_2} \cdots p_{K}^{x_K}

であるとき、この確率関数\cfrac{n!}{{x_1}! \times {x_2}! \times \cdots \times {x_K}!} \ p_{1}^{x_1} p_{2}^{x_2} \cdots p_{K}^{x_K}多項分布(multinorial distribution)といい、M(n; p_1, p_2, \cdots, p_K)と表す。ただし、

r! = r \times (r - 1) \times \cdots \times 2 \times 1, \hspace{5mm}0! = 1

とする。

多項分布と二項分布の関係

多項分布がK = 2のとき、確率変数はX = (X_1, X_2) = (X_1, n - X_1)であり、M(n; p_1, 1 - p_1)に従う。これは二項分布Bin(n, p_1)である。

多項分布の期待値

E[X_j]X_j期待値

E[X_j] = np_j

多項分布の分散

V[X_j]X_j分散

V[X_j] = np_{j}(1 - p_{j})

多項分布の確率母関数

G(s) = E[s^{X_j}]X_j確率母関数

\begin{alignat*}{2} G(s_1, s_2, \cdots, s_k) &= E[s_1^{X_1}, s_2^{X_2}, \cdots, s_k^{X_K}] \\ &= (p_{1}s_{1} + p_{2}s_{2} + \cdots + p_{K}s_{K})^n \end{alignat*}

参考資料

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