背景
先日BambuLab H2Dを購入しました。
H2Dは造形サイズの大きさや、デュアルノズルでの多色刷りなど、同時発売の乾燥機能付きAMS2 proと共に、たくさんの魅力がある3Dプリンタです。
すでにX1Cがあるので、内蔵データの3DBenchyをいっせーのせ！で、同時印刷し、その違いを観察したいと思います。
導入
まず先に導入と設置についてですが、重さが35kg以上のため、かなり導入が大変でした。
本体にも必ず二人以上で、と書かれていますね。
ギリギリ男女一人ずつで行けました。
とても大きいため、事前の場所確保は必須です。エレクターの W600xD750 サイズに設置しました。
横にあるのが今回比較対象となるX1Cです。
こうして写真に収めると小さく見えますが、めちゃくちゃでかい…。
マニュアル通りに設置していきますが、X1Cとの最大の違いは、電源スイッチ上に赤いソケットを刺さないと動かないことかと思います。あとは悩まずできました。
筐体背面に貼られており、見つけるのに苦労しました。
3DBenchyの印刷でX1CとH2Dを比較する
では、3DBenchyを印刷します。
H2Dは23min、X1Cは25minの予測が出てます。
パッと見の違いですが、まず、X1CはX軸がカーボンレールなのに対し、H2Dはリニアガイドになっています。
印刷開始
力技ですが、造形するボタンを、両手で同時に押して印刷を開始しました。
左がX1C、右がH2Dです。
厳密に測定したわけではないですが、H2Dのほうがデータのロードが早かったです。
X1Cは静かに始まりましたが、H2Dは印刷開始の音が鳴りました！ピロリン！！
さらに、上部の排気口が開きました。
ここにものを置かないでくださいと書かれていた意味を知った瞬間です。AMS設置の際はご注意ください。写真は上から見た図です。
加熱中
加熱中になると、H2Dのビルドプレート下のライトが光り始めました。加熱中だからか、黄色～オレンジです。
キャリブレーション
キャリブレーションはH2Dのほうが早いです。
キャリブレーションでは、あちこち移動しながら、ビルドプレートでノズルをノックしていますが、
X1Cは1箇所につき2回ノックしており、H2Dは1か所につき1回のノックで終えています。
印刷中
H2Dのほうが印刷が先に始まり、ビルドプレート下部のLEDが青白に変わりました。
この青白LED、プログレスバーになっており、遠くからでも進捗が一目でわかります。
印刷8分後の進捗です。
X1Cは印刷前の下書きを終えたところで、H2Dはもう船が見え始めています。
H2DはX1Cに比べて最初に出る下書きの部分もかなり短くなっています。
印刷18分後の進捗です。
H2Dはほぼ出来上がっていますね。
H2Dのほうが静かではあるのですが、いかんせんデュアルノズルを高速で動かすためか、振動は大きいです。
質量が大きいのでむしろよくここまで揺れが抑えられたな…と思いますが…。
設置時の振動対策は必要そうです。私は両側のメタルラックと、H2D設置メタルラックを結束バンドで締結しています。
印刷完了
印刷が完了すると緑に変わり、ドアを開けると青白に変わりました。
（写真撮り忘れて別のタイミングのものです）
ドア開閉を検知している？と思って、Bambu Studioの デバイス > 造形オプション を見ると、ドア開閉を検出した際に一時停止できるようになっていました！
これなら動作中に手を入れて怪我するといったトラブルも防げそうです。
3分差でX1Cも印刷が終わりました。印刷時間もほぼ予測通りの差でした。
印刷物比較
左がX1C、右がH2Dです。印刷品質はほぼ変わりません。
H2D側が若干糸引き＆底面の刻印が浅めですが、AMS2proの乾燥機能に期待して、長らく放置していたフィラメントを使った影響がかなり高いです。
X1CとH2Dの比較まとめ
H2Dは公式で紹介されていた造形サイズUP、デュアルノズル、乾燥機能付きAMS2 Pro以外にも、色々な要素がアップグレードされていました。主に、利便性と安全性が向上しています。
- X軸がリニアガイドに
- 状態を知らせる音が鳴る
- 状態が一目でわかるLED
- 内蔵データのロードの高速化
- 排気口が上部（熱を逃がしやすい）
- キャリブレーションの高速化
- 印刷開始時の下書きの最適化
- ドアの開閉に反応
おしまい。次回はH2Dで多色刷りを試してみたいと思います。
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