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BambuLabのPEIプレートで印刷に失敗する際の対処法

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背景

BambuLabで印刷をする際、ビルドプレートはPEIプレートを使っているのですが、時々、印刷が失敗することがあります。
端が浮いていたり、小さいものだとはがれていなくなっていたり。

PEIプレートは、糊いらずで、冷めたら印刷物を簡単にはがせるため、重宝しています。
印刷条件は変えていませんし、エンクロージャー式で、庫内温度もある程度管理されているので、他の3Dプリンタより気温や湿度に左右されている感じもありませんでした。

解決策

PEIプレートは表面に特殊なコーティングを施されています。
条件は変えてないのに失敗する場合は、PEIプレートのコーティング部分に汚れがたまっている、段々はがれてきていて接着性が落ちているようです。
両面どちらを使っても失敗するため、まさかプレート自体の消耗であるとは考えていませんでしたが…。

メンテナンス方法としては、公式サイトでは、洗剤と水で洗ってくださいと書かれています。
表面を目の細かい(600番を推奨)サンドペーパーで丁寧に研磨すると、接着性を回復させることができるともありますね。

洗剤と水で洗う

これはよく試していますが、数か月酷使しているようなPEIプレートですと、全然接着性が復活しませんでした。
多少良くなるかな…?くらいです。やらないよりやったほうが良い、くらいです。
水で洗うなら、常温プレートで糊塗って洗うほうが成功率は高いかもしれませんね…。
面積が大きいので、狭い水回りで行うと大体水浸しになります。ご注意。

表面を目の細かいサンドペーパーで研磨

目の細かいサンドペーパー、600番を推奨とのことで600番でやってみます。600番は目が細かいと言えるのか…?

満遍なくやすりがけをしてみます。3周ほど両面を丁寧にさらいました。
結構粉まみれになりますが、そこまで削れる感じでもなさそうです。

水と洗剤で洗い流して以前造形に失敗していた印刷を試してみます。
6時間程度、10個小さめのものを印刷するタスクです。

以前は、印刷物の端が結構浮いていましたが…
今回は浮いてませんね!復活しています!!!

耐久性は今のところ不明ですが、綺麗に印刷できています。
全く浮きがありません。
やすりがけも、段々削れていくわけですので、何度もはできないと思いますが、応急処置としては使えそうです。

消耗品のため買い替えが一番

買い替えて新しいプレートにすると、同じパラメータでも印刷に成功しました。
プレートの劣化が根本的な原因のようです。
公式サイトにも消耗品です、と書かれているとおりですね。

1枚数千円なので、買い替えには勇気がいりますが…2枚買うと割引等のセールが行われていることもあるので、これを活用して入れ替えています。

会社では、PEIプレートが24時間ずっと使われているような状態で、数か月くらいで大体印刷が失敗するようになり、個人では1週間に1回動かすくらいで、約1年で印刷が失敗するようになったので、それくらいが交換の目安となりそうです。

長持ちのコツ

公式サイトには、造形が終わって印刷物をはがす際は、印刷が終わって数分待ってからはがす、定期的に水と洗剤で洗う、とありますね。

体感ですが、効果があると感じるのは、数分待ってビルドプレートが冷めてからはがすことです。
温かいうちに剥がすと、PEIプレートの接着効果が最大に発揮されているタイミングではがすことになり、ビルドプレートが傷つくのだと思います。
また、ヘラを使った際は一気にその部分の接着性が落ちたので、ビルドプレートを傷つけないのが一番良さそうです。プレートを曲げれば大体はがれるため、丁寧に扱うのが大事です。

おしまい

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