Connected Account には Standard、Express、Custom の3つのタイプがあり、設計段階でタイプを選択する。
課題設定によって、ある特定の仕様が、メリットであったりデメリットであったりする。Standard を選択すると、組み込みの負荷がとても低いとか書いてある。いやまあそれはそうなんだけど「Seller が Stripe アカウントを作って、OAuth をしてくれるから、その画面が不要である」って話である。その前提でいいのか、と。なので、メリット/デメリットの観点では書かない。
ここでは liability(権限と責任)の違いで見ていくほうが選択の助けになる、という天下り的ポジションでいく。ある特定の機能がないから実装工数が必要なのか、根本的な運用が想定と違ったから変更する期間が必要なのか、というのは影響範囲が違うからだ。
Buyer Platform Seller
Card Bank Bank
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Payment Method -> Platform Account <-> Connected Account
Standard
Standard では、OAuth を使った Platform が、 Seller の Connected Account へのアクセス権を得る。
- アカウント管理の liability は Seller にある
- Platform は、Seller のリソースにアクセスして、支払いと手数料の分配をする
- Seller が、突然 Platform を切り離すこともできる
参考: Standard アカウントで Connect を使用する
Custom
Custom では、Platform が全面的に Seller の Connected Account を管理する。
- Account 管理、支払い、返金、不審請求など、決済がらみの liability は Platform にある
- 例えばチャージバックが発生しまくったとき、まず Platform が負担する。あとで調整はできる。
- Stripe は Seller に管理画面をほぼ提供しない。
- Platform がダッシュボードか API で実行する
- Platform が独自の管理画面を作って Seller に提供し、API 処理できる
- 入金手数料が発生する
参考: Custom アカウントで Connect を使用する
Express
Express は、Custom にちょっと便利機能を追加して、代わりに Platform がちょっと権限を失う。
- Account 登録プロセスは、Stripe が画面を用意し、Seller がやる。API では取得できない。
- Account 情報管理と入金予定額の閲覧画面を、Stripe が提供する
- 各トランザクションを見る画面がベータっぽい
参考: Express アカウントで Connect を使用する
まとめ
liability の観点から、Account Type をざっと見た。このアドベントカレンダーでは、Custom を対象に話をすすめる。明日は、アカウント管理の概要を見ていく。