『RPGツクールMZ』オートタイルのヘルプ
ツクールフォーラムアドベントカレンダー Advent Calendar 2021 18日目の記事です。
前の記事は、通りすがり犬さんの『プレミアムツクールデー』です。
次の記事は、沼江蛙さんの『【ツクール】超川初心者向け川マップ川講座』です。
はじめに
『RPGツクールMZ』の機能のうち、[モード]-[マップ]で使うオートタイルについて解説します。
読者は[マップモード]の基本的なツールと[ステータスバー]に表示される情報について理解しておく必要があります。
これは関連記事『『RPGツクールMZ』[モード]-[マップ]のヘルプ』に書いてあります。
また、[データベース]-[タイルセット]の内容の理解も必要です。
これは『『RPGツクールMZ』[データベース]-[タイルセット]のヘルプ』に書いてあります。
すでに関連記事で書いたことも繰り返し書いています。大事なことなので…というのもありますが、近い場所に解説があった方が理解しやすいと思ったので、重複しても書いています。
エディタの状態として[モード]-[マップ]、[描画]-[鉛筆] 、[レイヤー]-[自動]を前提とし、他の状態については適宜追加で解説します。
[ヘルプ]-[チュートリアル]、あるいは[ヘルプ]-[目次 F1] の情報もありますが、割とそこに書いてない情報が多い…気がします。ちゃんと確認してない(笑)
タイルセットを使う時ではなく作るときの説明ですが、公式の素材規格の説明#タイルセットの詳細も参考になるでしょう。
豆知識の部分を開くと最初は飛ばしていい細かいことを書いています。ある程度慣れている方はそちらを中心に読むと良いかもしれません。
では、じっくり頭から読むなり、ざっと気になる部分だけ読むなり、お好きにお使いください。
ショートカットキー
著者がMacユーザーなので、基本的にMacでの画面や操作方法で記述しています。
Windowsユーザーのかたは、ご自分の環境に合わせて読み替えてください。
記号 | Mac | Win |
---|---|---|
⌘ | command | Ctrl |
⇧ | shift | Sft |
⌥ | option | Alt |
⌃ | control | なし |
[⌃]はコンテキストメニュー(いわゆる右クリックメニュー)を表すのに使っています。
用語
タイル属性…通行・梯子・カウンター・ダメージ床・地形タグといったタイルごとの性質です。
タイルセット…タイル画像とタイル属性をまとめたものです。
セット…タイルセットはA、B、C、D、E に分けられていて、[タイルパレット]や[データベース]-[タイルセット]ではタブで切り替えます。
領域 … セットAはA1、 A2、 A3、 A4、A5に分けられていて、たとえばA2領域と書きます。
ブロック…領域の中も性質ごとに別れていて、それをブロックといいます。
オートタイル…配置した場所により、自動でタイルの形が選ばれるタイプのタイルで、主に地面・壁といったものに使われます。
フルオートタイル… 地面・壁の上面などに使われるオートタイル。
四角オートタイル…壁・屋根などの四角配置に限ったオートタイル。
アニメフルオートタイル…海などアニメーションするオートタイル。
滝オートタイル…アニメーションして縦に並べることを想定したオートタイル。
カウンターオートタイル…カウンター[♦️]設定のフルオートタイル。
豆知識
フルオートタイルをヘルプでは「オートタイル基本構造」
四角オートタイルをヘルプでは「オートタイルの集合パターン」
と書いてありますが…意味をどう捉えていいかわからないので、用語としては使用していません。
オートタイルとは
複雑な地形を自動で配置してくれるタイルです。
あとで詳細も解説しますが、基本的には「なんかいい感じに配置してくれる」ぐらいのノリで使えばいいと思います。
ざっくり言って次のような性質を持っています。
- 配置したタイルと別のタイルとの境界に区切り画像が置かれます。
- タイルを十字に区切って画像が組み合わされて、多くのパターンが生成されます。
- 通行設定もパターンに合わせて自動で生成されます。
- レイヤーが[自動]の時は、レイヤー1に配置されます。
組み合わせに使う画像の面積(タイル数)と、そこから生成されるパターンはオートタイルの種類によって次のようになります。
種類 | 画像面積 | パターン |
---|---|---|
アニメフルオートタイル | 18 | 47(×3アニメ) |
滝オートタイル | 6 | 4(×3アニメ) |
フルオートタイル | 6 | 47 |
カウンターオートタイル | 6 | 47 |
四角オートタイル | 4 | 16 |
<Nice!>画像面積の量に対して生成されるパターンが多く「コスパがいい」タイルです。
<Nice!>配置するときに自動でパターンが選ばれるので、オートタイルでひと通りの通行範囲を作った段階でも見栄えがいいです。
豆知識
<Nice!>[マップリスト]で[⌃]-[ダンジョン生成... ⌘D] を使うと、A4領域は壁に、A5領域の3、5、7行目を床に使ったマップを自動生成できます。
ゲームによっては、ほぼそのままで使えるぐらいそれっぽいものを作ってくれます。
オートタイルをそのまま配置
シフトキーを押しながらクリックして配置するとオートタイル機能が働かないので、スポイト元と同じ形でペーストでき、周囲のタイルにも影響を与えません。
この[⇧クリック]配置は非常に重要なテクニックです。
- オートタイルの一部をスポイトして、そのままのパターンで別の場所に置きたい。
- タイルを配置した時に周囲のオートタイルを変化させたくない。
といった場合に大いに役立ちます。
また[自動]を使わず個別のレイヤーを選択した場合は、別のレイヤーのオートタイルに影響を与えません。
<Nice!>レイヤー機能が搭載されたことで、絨毯のようにオートタイル端の模様が揃ってないと目立つタイルの設置が格段に楽になりました。
豆知識
非常に重要なテクニックではあるんですが…ヘルプに書いてないような?
オートタイルの種類
オートタイルの種類はAセット内の領域によって決まっています。
- [A1(アニメーション)] …… フルオートタイルの海などのブロック。滝オートタイルのブロックなど。アニメーションを行うものです。
- [A2(地面)] …… フルオートタイル。左半分がベースブロックで地面。右半分(赤枠)が装飾ブロックで柵・机(カウンター)などをが配置されます。
- [A3(建物)] …… 四角オートタイル。奇数行が屋根ブロック、偶数行(赤枠)が壁ブロックです。
- [A4(壁)] …… 奇数行がフルオートタイルの上面ブロック、偶数行(赤枠)が四角オートタイルの壁ブロックです。
- [A5(通常)] …… 単独のタイルです。Aセット中では唯一オートタイルではありません。
豆知識
<Bad!>オートタイルはパレット上の位置が固定で、数の増減ができません。
滝オートタイル
A1領域のEブロックにある滝を表現するためのタイルで3パターンのアニメーションもします。
アニメーションを考慮に入れないと、横方向に並べる西・中央・東 と単独の計4パターンがあります。
縦方向に並べてのパターンの変化はありません。
豆知識
滝オートタイルに関しては、3パターンのアニメをするために6タイルの面積を使っているタイルもあり、コスパがいいとは言いがたいものもあります。
<Bad!>World_A1.png の滝オートタイル(Eブロック)に関しては、横に並べてパターン変化があるタイルが1つもありません。ムダ使い!
[イベント]を配置してアニメーションさせる方が、画像サイズとしては小さくできますしタイミングの調整もできます。
オートタイル以外にも単体のアニメーションタイルを用意して欲しいですが、現状でも工夫してどうにかできないこともありません。
滝オートタイルの単体のものと中央のもの(あるいは東と西)を利用することで、2種類のアニメーションタイルを用意できます。
それをスポイトして[⇧クリック]で配置しレイヤーを選ぶことで、風にそよぐ草や点滅するランプのような表現もできなくはありません(タイミングが一定ですけど)
四角オートタイル
[A3(建物)]と[A4(壁)]の偶数行で使われるオートタイルで、長方形・正方形…要するに四角形に配置することを想定したオートタイルです。
なので、四角形でない形に置いたときは近接していてもひとかたまりではなく「四角形の集合」としてタイルが配置されます。
前述のように、四角オートタイルは16パターンが用意されています。
豆知識
四角形の境界は境界用のパターンが描かれ、より説得力のある背景を作る工夫がしてあります。
壁だと両脇は柱やコーナーストーンが描かれ、上は屋根の影、下は巾木(あるいは幕板)などが描かれます。
屋根の場合は大抵、上に棟が描かれています。
ただしほとんど端に変化がないタイルもあり「どうしても変な線が出るな」と困った人もいるかもしれません。
前述の通り、四角オートタイルは四角形に配置することを想定しているので、壁の上のような十字T字L字の部分がある場合はオートタイルの特性上、境界が描かれます。
そのように接している場合は縦のつながりが優先されるので縦の境界が入ります。横の境界は縦が繋がるので出ません。
それを避けるにはフルオートタイルを使うか、境界のない部分をスポイトしたあと[⇧クリック]操作を使って配置する必要があります。
フルオートタイル
[A1(アニメーション)]の滝以外のタイル、[A2(地面)]および[A4(壁)]の奇数行が、東西南北どの方向につなげても綺麗に繋がるフルオートタイルです。
A1のタイルはアニメーションはしますが、配置パターンは他と変わりません。
この図はフルオートタイル47パターン(+1)を極力繋がるように配置したものです。
(47パターンあればオートタイルに必要なタイルは足りるのですが、四角に配置すると1つ余るので…)
豆知識
オートタイルの一部を使いたい場合、一度どこかに配置する必要があります。
全パターン一覧から選択できる機能がほしいところですが幻の機能です。
<Bad!>崖タイルについては標準のタイルセット(Outside_A5.png)の下の方に13パターンが用意されていますが、オートタイルのパターンは全部で47あるので、全然足りません。
また貴重なA5の面積をオートタイルと同じデータで消費してしまうのも、もったいない感じです。
そもそも初心者は、なぜ同じパターンのタイルが2か所に分散して置いてあるのか理解できないでしょう。
崖状の段差のある地形を2段3段と重ねた時に、オートタイルだけで配置すると別の段のオートタイルとつながってしまい、段を重ねることができません。
ここですべてA5タイルを使って作るか、オートタイルとA5タイルを[⇧クリック]で配置する方法を交互に行うと、なんとか多段の地形を作れます。
これが、同じタイルが2か所に分かれている理由です。
ただし前述の通りA5タイルではパターン数が足りませんし、影は[影ペン]で地道につけていく必要があります。
オートパターンの一部を使いたい場合には、次の方法が考えられます。
① たまたま近くに配置してあるタイルをスポイト。
② オートタイルのパターン専用のマップを含む、別のマップからのスポイト。
③ 近くの空いてる場所に、ひとまず設置してスポイト。
④ 適当なレイヤーを選択して、空いてる場所に設置してスポイト。
大抵どこかのレイヤーはタイルが少ないので楽にオートタイルが置け、削除も簡単なので④がオススメです。
なお[⇧クリック]で設置しないと、せっかくスポイトしたパターンも、オートタイル機能が働いてパターンが変わるので注意してください。
オートタイルの境界部分を綺麗につなげることにこだわり始めると、ものすごく時間を取られてしまうので、正直あまりオススメできません。
個人的には偏執狂的に、こだわってしまう部分なので、すごく時間かかってます。プレイヤーはほとんど気にしてないとわかってるんですが…。
影ペン
[描画]機能にはタイル配置の他に[影ペン]機能かあります。
<Nice!>[影ペン]を使うことで、比較的簡単にマップに立体感を持たせることができます。
タイルの1/4の正方形しか置けず、色や透明度の設定など細かい調整はできませんが、そのおかげで気軽に使える面もあります。
[影ペン]はドラッグ開始した時の影の状態でドラッグ後の状態が決まります。
つまり、影がないところからドラッグを開始するとドラッグ中は影を配置し、影があるところから開始するとドラッグ中は影を消します。
豆知識
<Bad!>[影ペン]をスポイトできる方法は用意されていません。
<Bad!>[影ペン]用の[四角形][楕円][塗りつぶし]はないので、広い面積に影を置きたい場合は地道なドラッグ作業が必要になります。
<Bad!>通常のタイルは[四角形]を用いて縦横方向の直線を引くのは簡単ですが、[影ペン]は直線を引く機会が多いのに直線上に影を引く機能が用意されていません。
<Bad!>影用の[四角形]が用意されていないので、広い範囲に影をつけたり消したりするには、ひたすらクリック・ドラッグの必要があります。
1.5.0のバージョンアップで[影ペン]機能が強化されるらしいので、上記問題の解消を期待したいですね。
影ペンとオートタイル
[自動]設定の場合、[A3(建物)] と [A4(壁)] オートタイルを設定したときに[影ペン]の影も自動で配置されます。
影が生成される条件は以下の通り。
- 縦方向に北から2つ目以降につきます。
- ひとつ東側のレイヤー1のタイルが[A1(アニメーション)]、[A2(地面)]、[A5(通常)]のいずれか。
- 東側の隣タイルの西半分に影が自動生成されます。
- [⇧クリック]で設置すると影はつきません。
文で書くとピンとこないかもしれませんが、しばらくタイルを置いて遊んでみれば、だいたい感覚的に把握できると思います。
図の左ように、別の種類のタイルであってもA3、A4のいずれかであれば同じ種類とみなし影が連続します。
また右のように上下に連続して2つ並ばないときは、影は出ません。
豆知識
図の左のように壁は上面も側面も同じ種類とみなされるので、壁上面が西に配置されていても壁側面に影はできません。
これは好みの問題ではあるのですが、右のように壁側面にも影がある方が立体感が強調されます。
自動でつける方法はないので、地道に[影ペン]で壁側面の端に影をつけていくしかありません。
[レイヤー1]に配置する場合[自動]と同様に[影ペン]への影響がありますが、ほかのレイヤーに配置する場合は[影ペン]への影響はありません。
ヘルプには「A2(地面)(ブロックCを除く)」という記述がありますが…A2領域にCってブロックは存在しないのでは?
オートタイルの詳細
オートタイルはAセットにのみ存在し、多くのブロックが存在します。
- [A1(アニメーション)] …… A〜Eブロックがあります。
- [A2(地面)] …… A、Bブロック、およびカウンター設定をしたBブロック、森タイルのBブロックがあります。
- [A3(建物)] …… 屋根ブロック、壁ブロックがあります。
- [A4(壁)] …… 壁の上面ブロック、壁の側面ブロックがあります。
豆知識
オートタイルも他のタイルと同様に、レイヤーを選択して好きなレイヤーに配置できます。
サンプルマップでも、A1のアニメーションする雲をレイヤー4に配置してあります。
高層レイヤーに置くことを前提に、例えば、オートタイルのツタなど自作してみてもいいのではないでしょうか。
A1領域Aブロック
赤い部分、海タイルと言われたりします。
- 全タイル中に1つだけ存在します。
- フルオートタイルです。
- 3パターンのアニメーションをします。
- 通行設定を[×]にしていると[大型船][小型船]が通れます。
- 通行設定を[○]にしていると[大型船][小型船]は通れません。
A1領域Bブロック
赤い部分が、深海タイルと言われたりするコンボタイルです。
- [自動]の場合、レイヤー1にAブロックが設置されます。
- [自動]の場合、Bブロック自体はレイヤー2に設置されます。
- 個別のレイヤーを選択している場合、Bブロックのみが設置されます。
- フルオートタイルです。
- 3パターンのアニメーションをします。
- 通行設定を[×]にしていると[大型船]が通れます。[小型船]は通れません。
- 通行設定を[○]にしていると[大型船][小型船]は通れません。
A1領域Cブロック
赤い部分が…とくに名称ない気がしますが、岩礁とかのコンボタイルです。。
- [自動]の場合、レイヤー1にAブロックが設置されます。
- [自動]の場合、Cブロック自体はレイヤー2に設置されます。
- 個別のレイヤーを選択している場合、Cブロックのみが設置されます。
- フルオートタイルです。
- 通行設定にかかわらず[大型船][小型船]は通れません。
A1領域Dブロック
赤い部分が、水タイルと言われたりします。
- フルオートタイルです。
- 3パターンのアニメーションをします。
- 通行設定を[×]にしていると[大型船][小型船]が通れます。
- 通行設定を[○]にしていると[大型船][小型船]は通れません。
A1領域Eブロック
赤い部分が、滝タイルと言われたりします。
- 横方向に並べるとパターンが変わるタイルです。
- 3パターンのアニメーションをします。
- 通行設定にかかわらず[大型船][小型船]は通れません。
A2領域Aブロック
左側の赤くない部分がAブロックです。地面タイルと言われたりします。
- フルオートタイルです。
豆知識
<Bad!>標準の左列にある草原・土・砂地・雪のタイルはどこに配置してもパターンに変化がなく、オートタイルである必要性がありません。
A5に同じ画像のタイルがあるのでそれを使えばいいです。
画像編集ソフトなどを使って別の境界のパターンに変化のあるオートタイルに入れ替えて、有効活用するといいと思います。
ちなみに形の変わらないオートタイルという意味不明なものが置いてある理由は、ほかの地面タイルと近い場所にある方が利便性が高い、以外の理由はないと思います。
オートの[影ペン]はレイヤー1しか判定対象にしていないので、地面タイルでもレイヤー1以外に置いた場合はオートで影がつきません。
A2領域Aブロック[フィールドタイプ]2・4列
赤い部分が2つのレイヤーに同時にタイルが置かれるコンボタイルです。
[タイルセット]-[モード]-[フィールドタイプ]の設定の場合の2・4列目
- [自動]の場合、レイヤー1に左隣のタイルが設置されます。
- [自動]の場合、このブロック自体はレイヤー2に設置されます。
- 個別のレイヤーを選択している場合、このブロックのみが設置されます。
- フルオートタイルです。
豆知識
<Bad!>この複雑な挙動をするタイルが必要だとは思えません…。
おそらく、ほとんどのツクラーが挙動を理解していないでしょう。
A2領域Bブロック
右側の赤い部分がBブロックです。装飾タイルと言われたりします。
- [自動]の場合、レイヤー2に設置されます。
- フルオートタイルです。
豆知識
『RPGツクールMV』の時はレイヤーが選択できなかったので、レイヤー2を使えるこのブロックは貴重でした。
『RPGツクールMZ』では好きなレイヤーが選べるので、レイヤー2に配置したいからといって、このブロックを選ぶ必要はありません。
<Bad!>標準のタイルでは柵が用意されているですが、キャラとの距離が遠く透明の壁が存在するかのような違和感があります。
(そうする必要はまずないのですが)レイヤー1に置いた場合は、オートタイルA3、A4の東にあると影がつきます。
A2領域Bブロック[カウンター]
カウンター[♦️]設定をしたA2領域Bブロックのタイルです。
標準では机が設定されていて、広い食事や会議用の机、店のカウンターなどに利用されます。
- [自動]の場合、レイヤー2に設置されます。
- カウンターオートタイルです。
カウンターオートタイルの画像はほぼフルオートタイルと同じですが、下の部分が机の足として南側のタイルにはみ出して描かれます。
足に使ってたりなくなった本体部分は上から画像を保管します。
豆知識
カウンター[♦️]設定に加えA2領域にあるタイルは、本体部分がカウンターとして描画されます。
さらにレイヤー2に配置されていると、南側に足部分が描画されます。
[自動]設定でこの条件を満たすのはA2領域Bブロックと、実はA2領域Aブロック[フィールドタイプ]2・4列も条件を満たします。
フィールドに机を並べる必要はないでしょうし、テーブルではなく山などに使うにも自然な継ぎ目にするのは難しそうです。
だからなんだ、という感じの情報ですね。豆知識!
A2領域Bブロック[森タイプ]
画像ファイルのオートタイルを描いた範囲の右下から -8,-8 の位置のドットが透明の場合[森タイプ]のタイルです。
- [自動]の場合、レイヤー2に設置されます。
- フルオートタイルです。
- [茂み]属性がついた場合に南側境界のタイルでは[茂み]属性の効果が反映されません。
豆知識
<Bad!>ドットが透明…とか誰でも簡単にRPGが作れるツールの設定方法としてはハードル高すぎるし、不自由すぎます。
タイル属性のひとつとして[データベース]-[タイルセット]で設定できるようにしてほしいものです。
A3領域屋根ブロック
A3の奇数行は屋根のタイルが設定してあります。
- 四角オートタイルです。
豆知識
この屋根は解像度にふさわしいリアリティに欠けるところがあるので、標準ではCセットにもう少し複雑な形状の屋根が作れるタイルが用意してあります。
そちらを使うとこのブロックの屋根はそんなに多くなくていいですし、そもそも内装では屋根は使いません。
なので屋根以外の絨毯や縦向きの階段、橋のような板用の四角にしか配置しないタイルを置いてみるのもいいと思います。
また[自動]で配置した時は影がつくので削除が面倒です。影が不要なら個別のレイヤーを選択して配置したほうがいいでしょう。
<New! 1.1.0> Aセットにも[☆]を指定できるようになりました。
[☆]を設定して最北の一列だけ屋根の後ろを通れるようにすると、マップに立体感が出ます。
[☆]設定のAセットを通れるようにするには、次の方法があります。
- [☆]Aセットタイルをレイヤー2以上に配置し、レイヤー1に別途通行可のタイルを置く。
- [☆]Aセットタイルをレイヤー1において、2より高いレイヤーに通行可のタイルを置く。
1の方法が重なりの順が実際にゲームで使われるときと同じになるので理解しやすいですが、2の方法は[自動]でも設定可能なので楽かもしれません。
A3・A4領域壁(側面)ブロック
A3およびA4の偶数行は壁(側面)のタイルが設定してあります。
- 四角オートタイルです。
- マップ製作時に壁としてオート配置されます。
壁としてオート配置されるとは
- [自動]設定で配置する際に
- 隣とその南北の3つのタイルが
- レイヤー1のタイルでかつ
- A2かA3のタイルである場合
- オートタイルの端ではないと判断され
オートタイルの端のパターンではなく中間パターンで描かれます。
タイルの西隣、東隣は個別に判断されてパターンが決まります。
左側の中央のタイルは西隣と東隣に縦3タイルがあるので端のパターンが描かれていません。
右側のタイルの場合西のみ3タイルに接しているので、東側は端のパターンが描かれています。
こうすることで壁の内向きの角(入り隅)で柱(端のパターン)が表示される不自然さが避けられます。
これは壁のみに必要な処理で、同じ四角オートタイルでも屋根には不要な処理なので、[自動]でも屋根の端は常に端パターンが配置されます。
豆知識
マップリスト]で[⌃]-[ダンジョン生成... ⌘D] ではA4領域が使われ、A3の壁は使われません。
ゲームの実行中は屋根と壁(側面)タイルに差はありません。
必要であれば、屋根タイルの場所に壁やその他の板状のものを作るタイルを置いて使うといいでしょう。
また[自動]で配置した時は影がつくので削除が面倒です。個別のレイヤーを選択して配置したほうがいいでしょう。
A4領域壁(上面)ブロック
A4の奇数行は壁(上面)のタイルが設定してあります。
- フルオートタイルです。
- 通行設定が[×]の場合でも内部と南側の境界は通行可能です。
この通行設定は奇妙に感じるかもしれませんが、このタイルは崖の上面などを想定しているのです。
そのため南側は基本的に壁タイルで塞がれているので、通常は侵入できません。
この壁に梯子などの通行可能なタイルを重ねておくことで、低い地面から高い地面へと移動したような見た目を実現できます。
豆知識
[マップリスト]で[⌃]-[ダンジョン生成... ⌘D] ではこのA4壁(上面)が使われます。
上面に使われることを想定したタイルではありますが、結局は平面でしかないので下の地面としても使えます。
[○]設定にしておけば通行判定を気にすることはありませんが、[×]設定の場合に南が通れることに気をつけてください。
また[自動]で配置した時は影がつくので削除が面倒です。個別のレイヤーを選択して配置したほうがいいでしょう。
最後に
以上でオートタイルのを使う際の仕様の紹介は終了です。
これだけ複雑な仕様を把握する必要を考えると、オートタイルはむしろ上級者用の機能と言えます。
慣れないうちは、あまり複雑なことを考えずテキトーに使って、うまく動かない時だけこのページに書いてあることを確認するぐらいがいいかもしれません。
オリジナルのオートタイルの画像を作ることについては、ほとんど言及していませんが、だいたい想像つくと思いますが、これだけの仕様を実現するための素材の規格もまた複雑怪奇なので、記事を分割しました!
複雑怪奇な世界へ足を踏み入れたいという奇特なお方は『RPGツクールMZ』タイルセット規格のヘルプをお読みください。
では、レッツエンジョイ ツクールライフ!
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