三頭身RPG・最初の部屋
拙作『三頭身RPG』(以後は本作)を作るにあたって考えたことなど、つらつら書いて行きます。
今回は開発開始から、ゲーム開始直後の部屋での工夫やこだわりについて。
三頭身PPG開発開始
すごい勢いでネタバレしていきますがギャグ解説はキリがないのですっ飛ばしていきます。
タイトル
タイトル決め…悩むところですねただ三頭身のキャラグラフィックを作って、もう以後ツクール作品は全部この素材使う!ぐらいの不退転の覚悟で進むことに決めていたので、三頭身をブランド化できたらいいなぁと考えました。
なので直近に作った『三頭身アドベンチャー』に引き続き『三頭身RPG』としました。安直!
悩んでない!!
開発日記
毎日何をやったか書いているテキストです。割と開発と関係ないこと書いてたりします。だいたい一行。
特に進捗ない時は「進捗なし」とは書かずにコンビニスイーツが美味しかったみたいなことを書いてます。
開発中に限らず、とにかくその日何やったか書き残すのはいわゆるライフハックとして有効です。
桜井さんもそうだそうだと言っています(ラドン扱い)
その日にやったこと全部書く必要もなければ、あまり意識高いことを書く必要もないと思いますが、とにかく毎日書きます。
愚痴を大量に書いてしまった場合は、消して別のこと書いておいた方がいいです(笑)
ちなみに「愚痴を大量に書く」こと自体は精神衛生上非常に良いと思いますが…残すのはオススメしません。
開発開始の日の日記は次のような感じです。
## 2020-08-08
とにかくキャラをたくさん出すRPG略してTCT(仮)を作る。
タイトル通りできるだけたくさんのキャラを出したいので、入れ替え激しいパーティにする。
プラグインの不具合やよくない書き方を見つけて修正。
最初は『とにかくキャラをたくさん出すRPG略してTCT(仮)』だったようですね。
僕の宗派は「なんだかんだでテキスト最強教」なのでマークダウン(.md)で日記書いてます。
最初の部屋
日記およびツイッターのつぶやきを適宜参照していく形でストーリーを追っていくことにします。
主要人物のキャラの名前の印象は被らない方が良いというのは作劇の基本ですが、収録素材を三頭身化したのが売りのこのゲーム。デフォルト名を使う以外の選択肢はないのにこの二人「ハロルド」と「アルド」……ルドが被ってる!! ということで、ここで名前ネタを挟むことで二人の名前を印象づけて区別できるようにしてもらおうと小芝居を入れてます。
名前を間違えて呼ばれて訂正するみたいな、名前覚えてねシーンと一緒です。
なおここまで「すべての オタクコンテンツと ツクールを 愛するものに この作品を 捧げる」と出した後ハロルドがベッドから降り、このセリフを喋ったら操作可能になります。
いかにもなわざとらしい状況説明セリフですが、ムービーや長々としたイベントシーン、早くゲームやりたいのにそういうのやられると操作する前に「もういいや」って思っちゃうので説明セリフの方が圧倒的にマシ!との判断です。
桜井さんもそうだそうだと言っています(ラドン扱い2)
セリフは基本的に下に出すようにしていますが、発言キャラや進行方向にその他注目点が下(メッセージウィンドウがかぶる)になっている場合は上に表示します。
ただ割とその場の感覚で「わちゃわちゃした感じが欲しいな」とかでも表示位置を変えたりしています。
プラグインTF_ScreenUtil.js
2Dのゲームにおける横方向を塞いでいる扉の描き方は、まだ正解が発明されていない難問で、本作では見ての通りアイコン的なドアを置くことにしましたが……より良い方法は未だ模索中です。
あからさまなチュートリアルは避けたかったので、鍵がかけられた部屋を用意してやれることを制限し、最小限のトライでシステムを理解できるよう誘導しています。
とはいえ、ボタンの説明とかはアツマールだと下に説明文あるからそれ読め方式です。
ほぼプレーンなツクールの操作体系なので、対象プレイヤーはすでに知ってるとも思いますし。
ちなみに本作の鍵は扉の前でアクションボタンを押したときに鍵を持っていると使われる方式で、鍵のない扉はぶつかれば開く方式です。
個人的にはあまりゲーム側が忖度して勝手に行動を決められるのが嫌いで、[どうぐ]-[かぎ]-[つかう]を選択したい方だったりするのですが、今時はアクションボタンで開かないと詰んでしまう人が多そうだし、なんだかんだ言っても楽なので。
扉にぶつかった時に鍵を使わないのは「ここ鍵が必要だった」という印象が流石に弱くなりすぎるという判断です。
マップの何もかもが調べられるとプレイヤーは疲弊しちゃう。でもキラキラポイントで調べられる場所が明示されているとプレイヤーはキラキラを脳死でチェックしていくことになってやはり面白くない。
なので最初に調べられる範囲を宣言することにしました。
多くの部屋はスクロールせず固定です。常に全体が見えている方がプレイしやすいとの判断と、三頭身キャラを中心に見て欲しいので、舞台っぽさを醸し出すように作っています。
手前に壁がないのも舞台を思わせるような工夫です。単に表示面積を増やしたいだけではないのです。
これまでのスクリーンショットを見ればわかりますが、このゴースト最初から部屋の右下の出口にいます。
ゲームを始めて操作できるまでも早い方がいいですが、RPGの華である戦闘も早く遭遇させたいですね。
ここでシンボルエンカウントであること、ぶつかる向きによって戦闘の有利不利はないことを覚えてもらいます。
なんで[逃げる]がないかというと、戦闘ターンごとに一回選択が増えるのが個人的にストレスすぎたからです。
なるだけプレーンにというコンセプトですが、流石にここは許せん!という部分は誰しもあるものです。そこは改変していきましょう。ずっと気になって先に進めなくなってしまいます!
理由が「みんながやってるから」の場合はやる必要ありません。どんどん凡庸な作品になっていきます。
目を醒ませお前の世界が何者かに侵略されてるぞ!
解説は登場人物がモロに説明します。この時点でプレイヤーはメタネタ上等な世界だと理解してくれるはずです。
また、アルドくんが鍵とパーティーバランスに拘りを見せますが、どちらもゲームにとって重要なので適宜解説して欲しかったのでつけた性格です。
まとめ
この最初の部分は結局、ゲームが完結するときまでずっと修正していたような気がします。
単純にメニュー表示のバグが取れなかったのもあるんですが、ゲームの最初部分は非常に大事なので、後の部分との整合性であるとかを考えて修正したり。
キャラの口調が違うとか演出が違うとか操作方法が違うとか、そういうの最初の印象がずっとひきづられて行くので、気づいたときに直しました。
連載形式の漫画でも1巻の直しが一番多い、みたいな感じでしょうか。
やはり作っていて作者も成長しますし。
理想を言えば他を全部作り終わってから最初を作る、あるいは最初を作り直す、のがいいとは思いますが、本作は連載形式を採用したので都度直したということです。
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