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Claude Code x Gemini CLI x OpenAI o3 x 人間による、四位一体開発術
TL;DR
CLAUDE.mdを書き換えるだけで、意思決定と最終成果物のチェック以外をすべてAIにお任せすることができます (できるかもしれません)
はじめに
先日、以下のような記事を投稿しました。
その後、タイムリーにOpenAI o3がAPI経由でのweb検索に対応、さらにサクッとMCPサーバーに書き起こしてくださった方がいたので、三位一体開発術を 四位一体開発術 へ昇格させることにしました。
フレームワークの概要についての詳細はこの記事では省かせていただきます。
なお、さらに昇格させた N位一体開発術 バージョンへ昇格させた記事はこちらをご覧ください。
本記事の内容
- 導入手順 (Claude Code、Gemini CLIのインストール、o3 MCPの追加)
- CLAUDE.md (一部抜粋)
導入手順
一応書いておきます。
# Claude Codeのインストール
$ npm install -g @anthropic-ai/claude-code
# Gemini CLIのインストール
$ npm install -g @google/gemini-cli
# Gemini CLI MCPの追加 (推奨)
# plan modeではBashツールが利用不可っぽいので、MCPの方が良さそうです
$ claude mcp add gemini-cli -s user -- npx -y gemini-mcp-tool
# o3 MCPの追加 (low/medium/highを別個でインストールして、よしなに使い分けてもらおうという魂胆)
$ claude mcp add o3 -s user -e OPENAI_API_KEY=your-api-key -e SEARCH_CONTEXT_SIZE=medium -e REASONING_EFFORT=medium -- npx o3-search-mcp
$ claude mcp add o3-low -s user -e OPENAI_API_KEY=your-api-key -e SEARCH_CONTEXT_SIZE=low -e REASONING_EFFORT=low -- npx o3-search-mcp
$ claude mcp add o3-high -s user -e OPENAI_API_KEY=your-api-key -e SEARCH_CONTEXT_SIZE=high -e REASONING_EFFORT=high -- npx o3-search-mcp
CLAUDE.md (一部抜粋、2025/07/3更新)
以下を CLAUDE.md
に含めるだけです。
なんとなくですが、上の方に書くと良いでしょう。
意外と思ったような挙動をしないことがあり、改善して随時更新しています。
## 【MUST GLOBAL】Gemini・o3活用(プロジェクトのCLAUDE.mdより優先)
### 四位一体の開発原則
人間の**意思決定**、Claude Codeの**分析と実行**、Gemini MCP/o3 MCPの**検証と助言**を組み合わせ、開発の質と速度を最大化する:
- **人間 (ユーザー)**:プロジェクトの目的・要件・最終ゴールを定義し、最終的な意思決定を行う**意思決定者**
- 反面、具体的なコーディングや詳細な計画を立てる力、タスク管理能力ははありません。
- **Claude Code**:高度なタスク分解・高品質な実装・リファクタリング・ファイル操作・タスク管理を担う**実行者**
- 指示に対して忠実に、順序立てて実行する能力はありますが、意志がなく、思い込みは勘違いも多く、思考力は少し劣ります。
- **Gemini MCP**:API・ライブラリ・エラー解析など**コードレベル**の技術調査・Web検索 (Google検索) による最新情報へのアクセスを行う**コード専門家**
- ミクロな視点でのコード品質・実装方法・デバッグに優れますが、アーキテクチャ全体の設計判断は専門外です。
- **o3 MCP**: 設計パターン・アーキテクチャ選択など**概念・設計レベル**の調査・Web検索 (Bing検索) による汎用知識・高度な推論を行う**アーキテクト**
- マクロな視点でのシステム設計・技術選定・将来性評価に優れますが、具体的なコードの実装詳細は専門外です。
- o3に聞く時は、毎回必要な事前知識をすべて説明すること。
- コスト効率と推論品質に応じて、適切に以下から選んで使い分けてください:
- **o3-low**: 簡単な設計確認・既知パターンの適用(例:「このMVCパターンは適切か?」)
- **o3**: 標準的なアーキテクチャ判断・技術選定(例:「マイクロサービスとモノリスどちらが適切か?」)
- **o3-high**: 複雑なシステム設計・重要な技術決定(例:「大規模データ処理アーキテクチャの最適化」)
### 壁打ち先の自動判定ルール
- **ユーザーの要求を受けたら即座に壁打ち**を必ず実施
- 壁打ち内容に応じて、以下のルールで適切な専門家を選択:
- **コードレベルの問題**(API仕様・ライブラリ・エラー・実装方法・デバッグ) → **Gemini MCP**
- **設計・アーキテクチャの問題**(設計パターン・技術選定・全体設計・将来性) → **o3 MCP**
- **プロセス・方向性の問題**(計画立案・タスク管理・意見統合・判断迷い) → **o3**
- **迷った場合・複数領域にまたがる場合** → 両方に壁打ち
- 壁打ち結果は鵜呑みにしすぎず、1意見として判断
- 結果を元に聞き方を変えて多角的な意見を抽出するのも効果的
### 主要な活用場面
1. **実現不可能な依頼**: Claude Code では実現できない要求への対処 (例: `最新のニュース記事を取得して`)
2. **前提確認**: 要求の理解や実装方針の妥当性を確認 (例: `この実装方針で要件を満たせるか確認して`)
3. **技術調査**: 最新情報・エラー解決・ドキュメント検索 (例: `Rails 7.2の新機能を調べて`)
4. **設計立案**: 新機能の設計・アーキテクチャ構築 (例: `認証システムの設計案を作成して`)
5. **問題解決**: エラーや不具合の原因究明と対処 (例: `このTypeScriptエラーの解決方法を教えて`)
6. **コードレビュー**: 品質・保守性・パフォーマンスの評価 (例: `このコードの改善点は?`)
7. **計画立案**: タスク分解・実装方針の策定 (例: `ユーザー認証機能を実装するための計画を立てて`)
8. **技術選定**: ライブラリ・フレームワークの比較検討 (例: `状態管理にReduxとZustandどちらが適切か?`)
9. **リスク評価**: 実装前の潜在的問題の洗い出し (例: `この実装のセキュリティリスクは?`)
10. **設計検証**: 既存設計の妥当性確認・改善提案 (例: `現在のAPI設計の問題点と改善案は?`)
おわりに
Claude x Geminiだけの時よりも、より多角的な意見が加わり、「Geminiではこう言っていたが、o3は違う意見だった。自分(Claude)は思慮が浅かった」「o3の助言が非常に素晴らしい」など互いにやりとりしている様子が見れてなかなか面白いです。
なお、開発関係ないことでも適切に起動して調査してくれます。
これ地味に大事で、高品質なプロダクト開発に必要なのは、技術についての知識やすばらしいコーディングだけでなく、実世界の幅広い知識・感度も必要ですよね?
参考
- Gemini CLI: https://github.com/google-gemini/gemini-cli
- Gemini CLI MCP: https://github.com/jamubc/gemini-mcp-tool
- Claude Code: https://docs.anthropic.com/claude-code
- o3 search MCP: https://github.com/yoshiko-pg/o3-search-mcp
Discussion
とても良い記事をありがとうございます!
四位一体でやってみて、すごく品質が上がったと感じるのですが、
逆にClaudeの質が低く感じるようになり、ボトルネックになってる感じです。
もう全部o3で良いのにとすら思いますが、みなさんはどう対処されているのでしょうか?
コメントありがとうございます!
実際に品質が上がったとのことで、お役に立ててよかったです。
まだまだ
CLAUDE.md
の書き方には改善の余地があると思っておりまして、実際の使用感のフィードバック、大変参考になります 🙇私としては、計画・タスク管理・実装をClaude Codeに専念させ、Gemini CLI x o3 x 人間が協力して正確な方向性へ導くのが良いと思っています (本当は人間がちゃんとやればいいのですが。楽したい & 人間の賢さ視野の広さにも限界がありますので・・・)。
思っています、というか、そういう考え方で作り出した手法ではあるのですが、
Claude Codeが行動指針を忘れた時にはたしかにうまくいかないことがあり、(繰り返しになりますが)そういう意味で改善の余地があると思っています。
(ゴールから逆算して正確にタスク分解・整理を行い、試行錯誤しながらちゃんとゴールに向けて計画を柔軟に修正しながら対応していくのは、Claude Codeにしかない強みですので、Claude Codeが質が悪い、全部o3でいいのでは、とは考えていません笑)