【CLAUDE.mdに貼るだけ】Claude Code x Gemini CLI x 人間による、三位一体開発術
TL;DR
CLAUDE.mdを書き換えるだけで、意思決定と最終成果物のチェック以外をすべてAIにお任せすることができます (できるかもしれません)
はじめに
Gemini CLI がリリースされたものの現時点で Claude Codeのような「定額使い放題プラン」がないため、どうにか両者の強みを活かせないか考えていました。
そこで、各社のAIに壁打ちをしつつ試行錯誤していたところ、 “人間・Claude・Gemini” の三位一体フレームワーク を簡単に実現できる方法を思いつき、実際に良かったため備忘録として残しておきます。
このフレームワークを定量的に評価するのは難しいのですが、Claude Code が沼にはまって抜け出せなくなる頻度が減ったような気がします。
と書いていて気がつきましたが、MAXプラン ($200の方) にしても到達しまくっていた Claude usage limit reached. Your limit will reset at ~ (Asia/Tokyo). を全然見なくなった気がします。もしや効果絶大・・・?
なお、この方法を 四位一体開発術 バージョンへ昇格させた記事はこちらを、
N位一体開発術 バージョンへ昇格させた記事はこちらをご覧ください。
本記事の内容
- 三位一体フレームワークの概要
- 導入手順 (Claude Code、Gemini CLIのインストール)
- CLAUDE.md (一部抜粋)
三位一体フレームワーク
三者のそれぞれの強み・責任領域をフレームワークに落とし込みました。
ロール | 得意領域 |
---|---|
人間 | 目的・要件・最終ゴールの定義・意思決定 |
Claude Code | 正確な計画力・高品質な実装力 |
Gemini CLI | 優秀な Web 検索・多角的な視点からの助言・技術的検証 |
壁打ちの効果
Gemini の強みを活かすという目的以外に、Claudeに言語化を促すことで、改めて思考を整理させる効果も期待しています。
なお、ClaudeがGeminiを実際に使っている様子を眺めると、Geminiに投げているプロンプトが秀逸すぎて結構感動します。勉強になる〜
トークン消費の分散効果について
付随する効果として、調査をGeminiに丸投げする分、Claude側のトークン消費削減が期待できます。
gemini -p <質問内容>
のコマンドがテキストを結構短め (内容は濃いめ) で返してくれるのもポイントです。
それぞれの苦手領域
得意領域があれば、苦手な領域もあります。それぞれのツールが、苦手領域について自分で自覚を持っていない、というのが痛いところ。
なお、かなり個人的な意見を含みます🙇
Claude Code
計画力・実装力に優れる反面、意志があまりにない。
「それは違うのでは?」に対して「おっしゃる通りです。違います」と、明らかに深く考えないで即答しがち。もうちょっと考えてくれ笑。
そして、1回沼にハマると永遠にハマり続ける。無限auto-compact、挙げ句の果てにRate Limitに。
Gemini CLI
俯瞰して情報を整理する力はあるが、実装力は・・・
なんでそこ直した???最初の目的はどこへ???となる。
質問しただけなのに勝手にコードいじり始めるのもやめてくれ。
人間 (エンジニア)
なんでも効率化・自動化・仕組み化したくなってしまう生き物です。あとは頼んだ。
(Claude Codeのアウトプットをいちいち細かくレビューしてゴールへ導くのがめんどくさいという意味です)
導入手順
一応書いておきます。
# Claude Codeのインストール
$ npm install -g @anthropic-ai/claude-code
# Gemini CLIのインストール
$ npm install -g @google/gemini-cli
# Gemini CLI MCPの追加 (推奨)
# plan modeではBashツールが利用不可っぽいので、MCPの方が良さそうです
$ claude mcp add gemini-cli -s user -- npx -y gemini-mcp-tool
Gemini CLI MCPはこちらを利用しています
CLAUDE.md (一部抜粋、2025/07/03更新)
以下を CLAUDE.md
に含めるだけです。
なんとなくですが、上の方に書くと良いでしょう。
意外と思ったような挙動をしないことがあり、改善して随時更新しています。
## 【MUST GLOBAL】Gemini活用(プロジェクトのCLAUDE.mdより優先)
### 三位一体の開発原則
人間の**意思決定**、Claude Codeの**分析と実行**、Gemini MCPの**検証と助言**を組み合わせ、開発の質と速度を最大化する:
- **人間 (ユーザー)**:プロジェクトの目的・要件・最終ゴールを定義し、最終的な意思決定を行う**意思決定者**
- 反面、具体的なコーディングや詳細な計画を立てる力、タスク管理能力ははありません。
- **Claude Code**:高度なタスク分解・高品質な実装・リファクタリング・ファイル操作・タスク管理を担う**実行者**
- 指示に対して忠実に、順序立てて実行する能力はありますが、意志がなく、思い込みは勘違いも多く、思考力は少し劣ります。
- **Gemini MCP**:API・ライブラリ・エラー解析など**コードレベル**の技術調査・Web検索 (Google検索) による最新情報へのアクセスを行う**コード専門家**
- ミクロな視点でのコード品質・実装方法・デバッグに優れますが、アーキテクチャ全体の設計判断は専門外です。
### 壁打ち先の自動判定ルール
- **ユーザーの要求を受けたら即座に壁打ち**を必ず実施
- 壁打ち結果は鵜呑みにしすぎず、1意見として判断
- 結果を元に聞き方を変えて多角的な意見を抽出するのも効果的
### 主要な活用場面
1. **実現不可能な依頼**: Claude Code では実現できない要求への対処 (例: `最新のニュース記事を取得して`)
2. **前提確認**: 要求の理解や実装方針の妥当性を確認 (例: `この実装方針で要件を満たせるか確認して`)
3. **技術調査**: 最新情報・エラー解決・ドキュメント検索 (例: `Rails 7.2の新機能を調べて`)
4. **設計立案**: 新機能の設計・アーキテクチャ構築 (例: `認証システムの設計案を作成して`)
5. **問題解決**: エラーや不具合の原因究明と対処 (例: `このTypeScriptエラーの解決方法を教えて`)
6. **コードレビュー**: 品質・保守性・パフォーマンスの評価 (例: `このコードの改善点は?`)
7. **計画立案**: タスク分解・実装方針の策定 (例: `ユーザー認証機能を実装するための計画を立てて`)
8. **技術選定**: ライブラリ・フレームワークの比較検討 (例: `状態管理にReduxとZustandどちらが適切か?`)
9. **リスク評価**: 実装前の潜在的問題の洗い出し (例: `この実装のセキュリティリスクは?`)
10. **設計検証**: 既存設計の妥当性確認・改善提案 (例: `現在のAPI設計の問題点と改善案は?`)
おわりに
この方法は、Gemini以外にも簡単に拡張可能なので、また模索していきたいと思っています。
食わず嫌いしないでいろんなツール試していかないとだ……🥹
参考
- Gemini CLI: https://github.com/google-gemini/gemini-cli
- Gemini CLI MCP: https://github.com/jamubc/gemini-mcp-tool
- Claude Code: https://docs.anthropic.com/claude-code
Discussion
素晴らしい記事をありがとうございます。
の部分なのですが、現在は
となっているようなので、ご確認いただけると幸いです。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます!
恥ずかしながら、この記事の公開当初から間違った記述だったようです・・・ 😇
助かりました 🙏