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【MCPのトリセツ #6】Figma MCP:デザインとコードを効率的に連携

2025/03/08に公開
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💡 MCPの始め方シリーズについて

Claude などの AI を強化する「MCP(Model Context Protocol)」の導入方法と活用テクニックのシリーズ。今回は、Figma MCP の導入方法と活用例を解説します。デザイナーとエンジニアの連携が格段にスムーズになり、開発効率が向上するはずです。

シリーズ目次

  1. MCPの概要と導入方法
  2. Filesystem MCP Server: AIでローカルファイルを扱う
  3. YouTube MCPサーバー:動画の内容を取得
  4. mcp-pandoc: AIでドキュメント形式を変換
  5. GitHub MCPサーバー: AIでリポジトリを管理
  6. 👉 Figma MCP:デザインとコードを効率的に連携
  7. Slack MCPサーバー:チームコミュニケーションを強化
  8. Firecrawl MCP:スクレイピングでウェブ情報を取得・分析
  9. Markdownify MCP Server: WebページやPDFをMarkdown文書化
  10. Raindrop.io MCP Server: 便利なブックマークサービスをAIから使う
  11. Fetch MCP Server: ウェブコンテンツを取得・処理
  12. Blender MCP Server: 会話で Blender を操作し3Dモデルを作成
  13. Perplexity MCP Server: Perplexity ならではの検索をAIとの会話で実行

参考: ウェブの情報を取得するMCPの使い分け (Fetch、Firecrawl、Markdownify)


🧩 Figma MCPとは?何ができるの?

「Figma で作られた UI要素をコード化するのに時間がかかる...」
「Figma のデザイン仕様を正確に反映したコードを書きたい...」
「カラーコードやサイズを毎回スクリーンショットから確認するのが面倒...」

Figma MCPサーバーを使えば、こんな悩みを減らせます。AI が Figma のデザインデータに直接アクセスし、そのデータを理解・操作するための橋渡しをします。結果、正確な情報を元にコード変換や実装アドバイスを行えるようになります。

  1. 正確なデザイン情報の取得:色、サイズ、フォント、間隔などの正確な数値を取得
  2. コンポーネントデータの抽出:ボタン、カード、ナビゲーションなどのコンポーネント情報を分析
  3. デザインからコードに変換:Figmaデザインを対応するHTML/CSS/JavaScriptやReactコンポーネントに変換
  4. デザイントークンの抽出:カラーパレット、タイポグラフィ、スペーシングなどのデザイントークンを一括取得
  5. レスポンシブデザインの分析:異なるブレークポイントでのレイアウト変化を理解
  6. デザインコメントの参照:Figma ファイル内のコメントやフィードバックを参照しながら実装

🛠️ セットアップ手順

Figma MCPサーバーのセットアップは3つのステップで完了します。

1. Figma APIキーの取得

まず、Figma の API にアクセスするためのパーソナルアクセストークンを取得します。

  1. Figmaにログイン
  2. 右上のアイコンから「Settings」を選択
  3. 左側メニューから「Account」タブを選択
  4. 下部の「Personal access tokens」セクションで「Create a new personal access token」をクリック
  5. 適当なトークンの名前(例:figma-mcp-2025-03-01)を入力し、「Create token」をクリック
  6. 表示されたAPIキーをコピー(注意: このキーは一度しか表示されないので安全な場所に保存)

2. エディタの設定

Claude Desktop や AIエディタ (Windsurf や Cursor) が「Figma MCP」を利用できるように設定ファイルを編集します。

Claude Desktopの場合

Claude Desktopの設定ファイル(~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json)を開く(なければ作成)
2. 以下の内容を追加(既存の設定がある場合は mcpServers オブジェクト内に追記)

{
  "mcpServers": {
    "figma-developer-mcp": {
      "command": "npx",
      "args": ["-y", "figma-developer-mcp", "--stdio"],
      "env": {
        "FIGMA_API_KEY": "your_figma_api_key_here"
      }
    }
  }
}

your_figma_api_key_here の部分を、先ほど取得したFigma APIキーに置き換えてください。

Windsurf の場合

  1. ~/.codeium/windsurf/mcp_config.json ファイルを開き、同様の設定を追加します。

3. Figma MCPサーバーの起動

アプリケーションを再起動すると自動的にMCPサーバーが起動します。
ターミナルで手動で起動する場合は、以下のコマンドで MCPサーバーを起動します:

npx figma-developer-mcp --figma-api-key=your_figma_api_key_here

👨‍💻 基本的な使い方 (プロンプト)

Figma MCPサーバーの基本的な使い方を紹介します。

Figma ファイルの接続

Figma MCPサーバーに繋いで https://www.figma.com/file/xxxxXXXXxxxxXXXX/ProjectName

AIがFigmaファイルに接続し、デザインデータにアクセスできるようになります。

デザイン要素の取得

このFigmaファイルのメインボタンのスタイル情報を教えて

AIはボタンの色、サイズ、フォント、角丸などの正確な情報を取得して表示します。

コード生成

このボタンをReactコンポーネントとして実装して

AIは取得したデザイン情報を元に、対応するReactコンポーネントのコードを生成します。

レスポンシブ対応

このコンポーネントをモバイル対応にするには?

AIはデザインのブレークポイントを分析し、レスポンシブ対応のコードを提案します。

🔍 特定のエリアやコンポーネントの取得方法

大規模なFigmaファイルから特定の要素だけを取得するには、ノードID(node-id)を使用すると効率的です:

ノードIDの取得方法

  1. Figmaデザインファイルを開く
  2. 対象の要素を選択する(例:「ホーム」フレーム内の「Hero」セクション)
  3. ノードIDの確認方法
    • 要素を選択した状態でブラウザのアドレスバーを確認。URLに node-id=X-Y という形式で表示される
    • または、要素を右クリックして「Copy/Paste as」→「Copy link」を選択

AIエディタでの活用例

Figma MCPでファイルの node-id=123-456 のコンポーネント情報を取得して

または

Figma MCPでこのURL(https://www.figma.com/file/...?node-id=789-012)の「Hero」セクションの実装コードを生成して

💡 実践的な活用例

Figma MCPをより実践的に活用する方法をいくつか紹介します。

1. デザインシステムを分析し、変数として整理

Figmaコンポーネントライブラリからカラー、タイポグラフィ、スペーシングなどのデザイントークンを抽出し、CSS変数として出力して

2. デザイン仕様をローカルファイルとして保存 (Figma MCP + Filesystem MCP)

1. Figmaファイル(https://www.figma.com/file/xxxxx)のデザイントークンを分析して
2. カラー、タイポグラフィ、スペーシングの情報をCSS変数として /Users/yourname/Projects/design-system/tokens.css ファイルに保存して

3. バリエーションやバリアントを含むコンポーネントを生成

このボタンの4つの状態(通常、ホバー、アクティブ、無効)を含む Reactコンポーネントセットを生成して
このボタンコンポーネントを分析して、class-variance-authority(CVA)を使用したバリアント(サイズ: sm, md, lg、バリエーション: primary, secondary, outline, ghost)を持つ Tailwind CSS のボタンコンポーネントを実装して

4. Figmaのプロトタイプ情報を元に、アニメーションの実装コードを提案

このモーダルのトランジションアニメーションを Framer Motion で実装するには?

5. デザイン仕様書の自動生成

このヘッダーコンポーネントの詳細な仕様書(サイズ、色、間隔、フォントなど)をMarkdownで作成して

6. デザインの一貫性チェック

このデザインのカラーパレットとタイポグラフィの使用を分析し、デザインシステムから外れている部分があれば指摘して

📝 まとめ

Figma MCPを導入することで、デザインとコーディングの橋渡しがスムーズになり、開発効率が向上します。デザイナーの意図を正確に反映したコード実装が容易になり、デザインの一貫性も保ちやすくなります。

特にフロントエンド開発者や UI/UXデザイナーにとって、Figma MCPは強力なアシスタントとなるでしょう。デザインデータを直接取得できることで、情報の見落としや解釈の誤りを減らし、より質の高い実装が可能になります。

ぜひFigma MCPを活用して、デザインとコードの連携を効率化してみてください!

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📚 参考リンク

次回の記事では、Slackでの投稿や情報の取得ができる「Slack MCPサーバー」について解説します。お楽しみに!

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