【VS Codeで体験】Gemini Code Assist活用術③:テスト失敗から始める!AIでバグ修正する
はじめに
このシリーズ最終回では、開発者の生産性向上に直結する**「AIによるバグ修正」**のデモを行います。
今回は**「テストの失敗(FAIL)」からスタートし、Gemini Code Assist(GCA)に修正を依頼することで、「テスト成功(PASS)」**に導くという、AI時代の実践的な開発サイクルを体験します。
🛠️ ステップ 1: 機能の追加とテストケースの更新(意図的なバグの仕込み)
まずは、機能の追加とテストの更新という一連の作業を、GCAにまとめて依頼します。このとき、GCAはコードを「優等生」にしようとするため、今回はあえて**誤ったコード(バグ)**を追加させる指示を出すことで、テストの失敗を確実に出るようにします。
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指示の入力(新機能の追加とテストの更新):チャットパネルに、以下の指示をまとめて入力します。
指示:
@workspace calculator.py に引き算を行うsubtract関数を追加し、そのテストケースも test_calculator.py に追加してください。ただし、subtract関数の処理は「return a + b」として、意図的にバグを入れてください。ポイント: 「バグを入れてください」と明確にAIに指示することで、後のテスト失敗を確定させます。
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提案の確認と適用:
GCAから、calculator.pyとtest_calculator.pyの両ファイルを更新する提案が提示されます。内容を確認し、「Accept」をクリックしてファイルを更新します。
🚨 ステップ 2: テストの実行と失敗(FAIL)の確認
バグが仕込まれた状態でテストを実行し、テストが失敗する様子を確認します。
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実行指示の入力:チャットパネルに、テスト実行コマンドを再度指示します。
指示:
python3 の unittest モジュールを使って、test_calculator.py を実行してください。 -
実行結果の確認:
実行結果に FAIL が表示され、subtract関数のテストが失敗したことが明確に示されます。

💡 ステップ 3: AIにバグ修正とテスト合格を依頼する
失敗したテスト結果をGeminiに提示し、バグの修正を依頼します。
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修正依頼の入力:チャットパネルに、以下の指示を入力します。
指示:
subtract関数のテストが失敗しました。このテストが合格するように、calculator.py のコードを修正してください。ポイント: **「テストが合格するように」**と依頼することで、AIはテストファイルの内容を参考に、修正案を提示します。
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提案の確認と適用:
GCAがsubtract関数を**正しいコード(return a - b)**に修正するDiffを提示します。確認後、「Accept」をクリックしてコードを修正します。
✅ ステップ 4: 最終確認(FAILからPASSへ)
修正が正しく行われたことを確認するため、再度テストを実行します。
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再実行指示:
もう一度、python3 の unittest モジュールを使って、test_calculator.py を実行してください。 -
実行結果の確認:
テストがすべてOK(PASS)になったことを確認します。これで、「テスト失敗」から「テスト成功」へと、AIの力で開発サイクルが正しく回ったことが証明されます。

✨ まとめ:AIを開発サイクルに組み込む
- テスト駆動のバグ修正: AIが失敗したテストを正確に分析し、修正案を提示することで、FAIL→PASSというプロのフローを体験できました。
- 効率の最大化: 機能追加、バグ修正、テストの検証という一連の作業を、VS Codeのチャットパネルから離れることなく完結できました。
参考サイト: ![Google CLI 公式サイト] (https://codeassist.google)
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