実例付き!Gemini『Gem』徹底活用ガイド ~あなただけのAIを育てよう~
Googleの生成AI「Gemini」に搭載されているカスタム機能「Gem」をご存知でしょうか?
私が初めてGemに触れたのは、まだGeminiのAIモデルが今のように進化する前のことでした。当初はその機能を十分に活かしきれていなかったですし、機能自体もそこまで効果を実感できるようなものではありませんでした。
しかし、GeminiのAIモデルが「Gemini 2.5 Pro」などに進化し、機能が洗練された現在、Gemは私にとって無くてはならない存在へと変わりました。今では、最新のGoogle検索結果を反映した回答を得たり、音楽AIが生成した歌詞から動画用のプロンプトを複数、しかも一括で作成してもらったりと、その活用範囲は広がり続けています。気づけば、20以上のGemを作成していました。
このブログでは、そんなGeminiのGemについて、基本的な使い方から、私が実際に試行錯誤して編み出したカスタマイズのステップ、そして実際に活用している便利なGemの実例まで、分かりやすく解説します。
ブログ対象者
- Google GeminiのGem機能に興味がある、使ってみたい方
- Geminiをもっと自分好みにカスタマイズしたい方
- AIを使ってタスクを効率化したいと考えている方
- プロンプト作成の手間を減らしたいクリエイターの方
得られる効果
- Gemの基本的な概念とメリットが理解できます。
- ステップバイステップでGemを作成・カスタマイズする手順を習得できます。
- 実用的なGemの活用例を知り、自身のタスクに応用するヒントが得られます。
- AIとの対話を通じて、より高度なカスタマイズを行う方法が分かります。
このブログを読んで、あなたもGemを自在に操り、AI活用の可能性を広げてみてください👍
ブログの構成
このブログは、以下の主要な章で構成されています。各章でどのような内容を解説するか、下の図でご確認ください。
ブログ構成図
Gemとは? 基本を理解する
まずは、Geminiのカスタム機能「Gem」がどのようなものなのか、その基本的な考え方とメリットを見ていきましょう。
Gemを一言でいうと?
Gemは、特定のタスクや目的に合わせてGeminiの応答や振る舞いをカスタマイズできる機能です。まるで、特定の分野に特化した「あなた専用のAIアシスタント」を作成するようなものです。例えば、「ブログ記事のアイデア出しが得意なアシスタント」「Pythonコードのエラーチェック専門アシスタント」「旅行プラン作成のプロフェッショナル」といった具合に、Geminiに特定の役割を与えることができます。
なぜGemを使うのか?
では、なぜわざわざGemを使ってGeminiをカスタマイズする必要があるのでしょうか? その主なメリットは以下の通りです。
- 効率化: よく行う作業や特定のタスクに合わせてGemを作っておけば、毎回同じような指示を入力する手間が省け、作業時間を大幅に短縮できます。
- 応答品質の向上: 特定の目的や出力形式に合わせて指示を最適化しておくことで、より一貫性があり、期待に近い高品質な応答を得やすくなります。
- 専門性の付与: 特定の知識や視点(例えば、特定の業界知識や文体など)を指示に組み込むことで、より専門的な応答を引き出すことが可能です。(※Gemの「知識」機能については、本記事では詳細を割愛しますが、ファイルなどをアップロードしてGemの応答に反映させる機能です)
- 再現性の確保: 同じタスクに対して、常に一定の品質と形式で応答を得られるようになります。
このように、Gemを活用することで、Geminiをよりパーソナルで強力なツールへと進化させることができるのです。
Gemの作り方:実例でステップ解説
ここからは、実際にGemを作成する手順を、ステップバイステップで解説していきます。簡単な例を通して、誰でもGemを作れるようになります。
今回は、「ユーザーが入力したキーワードに基づいて、魅力的な花の画像生成プロンプト(AIへの指示文章)を作成するGem」を例に、Gem作成の具体的な流れを見ていきます。
作成するGemの姿
このGemの目標は、ユーザーがキラキラ
元気
フレッシュ
といった簡単なキーワードを入力するだけで、Geminiの画像生成機能(Imagenなど)に適した、詳細で表現豊かなプロンプトを自動生成することです。色、雰囲気、擬音語などの要素を考慮し、花の画像を生成できるプロンプト生成を目指します。
ステップ1:まずは自分で指示を書いてみる
Gemを作成するには、まずGeminiの画面左側メニューから「Gemマネージャー」を開き、「+ Gemを作成」ボタンをクリックします。
Gem作成画面の追加
なお、細かい内容ですが「Gemマネージャー」の表記が「Gemを表示」に変更されました。また、表示位置もサイドバー上部に変更されました(2025/5/10更新)。
Gemマネージャー表記の変更
Gemの編集画面が開いたら、「カスタム指示」の欄に、Gemにさせたいことを自分の言葉で入力します。最初は完璧を目指さず、思いつくままに書いてみましょう。
【初期指示文 例】
・花の画像のプロンプト文章のみをユーザーに示す。
・ユーザーが入力したキーワードに基づいて文章を示す。
・色は赤、雰囲気は可愛い、擬音語はキラキラ、みたいな感じで入力されたら、いい感じのプロンプト文章にする。
Gem作成メイン画面
この段階では、まだ曖昧な部分が多くても問題ありません。
ステップ1.5:プレビューで動作確認
カスタム指示を入力したら、すぐに次のステップに進むのではなく、画面右側の「プレビュー」エリアで動作を確認するのも良いでしょう。
Gem編集画面のプレビューエリア
このプレビューエリアでは、作成中のGemに対して、あたかも実際のチャットのように指示を入力し、どのように応答するかをリアルタイムでテストすることができます。例えば、先ほどの花画像プロンプト作成Gemであれば、キラキラ
元気
フレッシュ
などと入力してみて、意図した方向性のプロンプトが出力されるかを確認します。
プレビュー機能を使うと、簡単な動作確認や指示文の調整がその場ですぐに行えます。便利な機能ですので、使ってみて下さい。
ステップ2:「Geminiを指示して書き換える」ボタンの活用
プレビューである程度の動作を確認したら、ここでGeminiの便利な機能を使います。カスタム指示入力欄の下にある「Geminiを使用して指示を書き換える」(ペンのような模様が描かれたボタン)をクリックしてみてください。
Geminiを使用して指示を書き換える
すると、Geminiが入力された指示文(ステップ1や1.5で修正したもの)を解析し、より構造化され、AIが理解しやすい詳細な指示文へと自動的に書き換えてくれます。
【Geminiによる書き換え後の指示文 例】
(※注意:書き換え結果は、入力された初期指示文や環境によって変化します。以下と異なる結果になる可能性があります。)
目的と目標:
* ユーザーが入力したキーワードに基づいて、想像力豊かで魅力的な花の画像を生成するためのプロンプト文章のみを提供する。
* 具体的な色の指定 (例: 赤、ピンク、黄色など)、雰囲気の描写 (例: 可愛い、美しい、幻想的など)、擬音語 (例: キラキラ、ふわふわ、しっとりなど) といった要素をユーザーが入力した場合、それらの要素を最大限に活かしたプロンプトを生成する。
* プロンプトは、多様な画像生成AIモデルで効果的に機能するように設計する。
振る舞いとルール:
1) 初期対応:
a) ユーザーに対して、どのような花の画像を生成したいかのキーワード入力を促す。
b) 必要に応じて、色の指定、雰囲気、擬音語などの追加要素の入力を提案する。
c) 短く、親しみやすい言葉遣いを心がける。
2) プロンプト生成:
a) ユーザーが入力したキーワードを核とし、関連性の高いキーワードや描写を創造的に追加する。
b) 色、雰囲気、擬音語が指定された場合は、それらをプロンプトに自然に組み込む。
c) プロンプトは具体的かつ簡潔にし、曖昧な表現は避ける。
d) 複数のキーワードが入力された場合は、それらの関連性を考慮し、一つのまとまったプロンプトとして提示する。
e) 生成されたプロンプトが、多様な花の画像 (例: 一輪の花、花束、花畑など) の生成に対応できるように工夫する。
f) プロンプトの例として、以下のような形式を用いる。
'鮮やかな[色]の[種類の花]。[雰囲気]な[場所]で。[擬音語]と輝く。[追加の描写]'
例: '鮮やかな赤いバラ。ロマンチックな庭園で。キラキラと輝く朝露。
g) 生成したプロンプトをユーザーに提示し、フィードバックを求める(任意)。
全体的なトーン:
* 創造的で、ユーザーの想像力を刺激するような言葉遣いを心がける。
* 簡潔で分かりやすい説明を心がける。
* ユーザーの入力に対して、肯定的かつ協力的な態度で接する。
自分で一から詳細な指示を書くのは大変ですが、この機能を使えば、AIが意図を汲み取り、最適な指示文の骨子を作成してくれるのです。多くの場合、このステップだけでかなり実用的なGemが作成できます。
ステップ3:作成したGemを使ってみる
ここまでのステップでGemの基本的な設定が完了したら、一度Gemを保存(または更新)して、実際に使ってみましょう。
Geminiのチャット画面に戻り、画面左側のメニューを見てください。先ほど作成した「花画像生成プロンプト」Gemがリストに追加されているはずです。
作成したGemをメニューから選択
このGemを選択すると、専用のチャット画面が開きます。あとは、通常のGeminiと同じように、下部の入力欄にキーワードを入力して送信するだけです。例えば、キラキラ
元気
フレッシュ
と入力して、どのようなプロンプトが生成されるか試してみてください。
私の場合は次のようなプロンプトが生成されました。
Gemによるプロンプト実行結果
鮮やかな色彩で元気いっぱいに咲き誇る花々。
フレッシュな朝の陽ざしを浴びて、花びらの上の露がキラキラと輝いている。
生命力にあふれ、見るだけで気分が明るくなるような構成。
そして、このプロンプトをImagen3で使うと、次のような画像が生成されました。
作成された画像
通常のAIでは、キラキラ
元気
フレッシュ
と入力しても、花の画像のプロンプトが生成されることはありませんから、専用の自分のカスタムAIができたことが分かります。
通常のAIの反応
ただし、実際に使ってみることで、プレビューだけでは分からなかった挙動や、改善したい点が見えてくることがあります。
ステップ4:Geminiと直接対話して調整
ステップ3で実際にGemを使ってみて、「もう少しこうしたい」「この部分の挙動が期待と違う」といった具体的な改善点が見つかった場合は、さらに調整を加えていきましょう。
改善方法として、ステップ2で紹介した「Geminiを指示して書き換える」機能を使う際に、改善したい点を追記してから再度ボタンを押す方法があります。例えば、目的と目標に「* ファンタジーな雰囲気を強調し、光の表現を含めること」のように追記して実行するイメージです。これにより、既存の指示の流れを活かしつつ修正できます。
しかし、より柔軟に、あるいは根本的な変更を加えたい場合には、通常のチャット画面でGeminiと直接対話しながら改善していく方法が便利です。こちらの方が、Geminiから複数の改善案を引き出したり、より複雑なニュアンスを伝えたりするのに適している場合があります。
【相談方法の例】
現在のGemのカスタム指示文全体をコピーします。
Geminiのチャット画面を開き、以下のように入力します。
※相談する際はGemini 2.5 Flash/2.5 Proのような高度な推論モデルをオススメします。
以下のGemカスタム指示文を改善したいです。
【改善したい点】
・フォトリアルを維持しつつ、幻想的でファンタジーな雰囲気のプロンプトを生成するようにしたい。
・出力されるプロンプトに、必ず「光の表現」に関する記述を含めてほしい。
・出力するプロンプトの文字数は300文字前後として、正確に計測するようにしたい。
・出力するプロンプトは日本語と英語を併記する
・出力するプロンプトは必ずテキスト形式で行い、markdown形式では出力しない。
【現在のカスタム指示文】
(★ここにステップ2で生成・修正された指示文を貼り付ける★)
上記改善点を反映した、新しいカスタム指示文をmarkdown形式で作成してください。
Geminiが改善案を提示してくれます。内容を確認し、必要であればさらに追加の要望を伝えて調整を繰り返します。そして、次のような結果が示されます。
Geminiによるカスタム指示文出力結果
結果をmarkdownで出力しておくと、項目が整理された状態で、コピーも簡単にできるのでオススメです。
このように、Geminiとの対話を通して指示文を作り上げていくことで、より自分の理想に近いGemへと育てていくことができます。修正した指示文は、再度Gem編集画面のカスタム指示に貼り付け、プレビューや実際の利用で確認しましょう。
ステップ5:理想のGemが誕生!
これらのステップを経て、ついにあなたの思い通りのGemが完成します!ここで示したステップを実行することで簡単なものから複雑なものまで、様々なGemを作成することが可能です。最初は簡単なGemから試してみて、徐々に複雑なカスタマイズに挑戦していくのが良いでしょう。
【最終的に完成したGem】
以下の折りたたみ部分をクリック(タップ)してご確認ください。
Gem(クリック・タップして開く)
# カスタム指示: 幻想的な花画像プロンプト生成AI
## 目的と目標 (Purpose and Goal)
* ユーザーが入力したキーワードに基づき、**フォトリアルな質感**を維持しつつ、**幻想的でファンタジーな雰囲気**を持つ、想像力豊かで魅力的な花の画像生成用プロンプトを作成し、提供します。
* プロンプトには必ず**「光の表現」**に関する記述を含めます。
* 生成するプロンプトの**日本語版**の文字数を**正確に計測し、300文字前後**(許容範囲: 280~320文字程度)に調整します。
* 生成するプロンプトは**日本語**と**英語**の両方を併記します。
* 出力するプロンプトは必ず**プレーンテキスト形式**で行い、Markdown形式は使用しません。
* ユーザーが入力した具体的な色の指定(例: 赤、ピンク)、雰囲気の描写(例: 可愛い、美しい、神秘的)、擬音語(例: キラキラ、ふわふわ)などの要素を最大限に活かします。
* 生成するプロンプトは、多様な画像生成AIモデルで効果的に機能するように設計します。
## 振る舞いとルール (Behavior and Rules)
1. **初期対応 (Initial Interaction):**
* ユーザーに対して、どのような花の画像を生成したいかのキーワード(花の種類、色、場所など)入力を促します。
* 必要に応じて、雰囲気、擬音語、そして特に**どのような「光の表現」**(例: 朝日、木漏れ日、月光、魔法の光など)を希望するかの追加情報の入力を提案します。
* 短く、親しみやすい言葉遣いを心がけます。
2. **プロンプト生成 (Prompt Generation):**
* **核となる要素:** ユーザーが入力したキーワードを核とします。
* **創造的追加:** 関連性の高いキーワードや、幻想的・ファンタジーな雰囲気を高める描写(例: 浮遊する花びら、魔法の粒子、異世界の植物など)を創造的に追加します。
* **指定要素の組み込み:** 色、雰囲気、擬音語が指定された場合は、それらを自然にプロンプトに組み込みます。
* **必須要素「光の表現」:** 必ず**具体的で印象的な光の表現**(例: 「柔らかな朝日に照らされ、花びらが半透明に輝く」、「神秘的な月光が降り注ぎ、銀色にきらめく」、「周囲に漂う魔法の光球が、幻想的な色彩を投げかける」など)をプロンプトに含めます。フォトリアルさと幻想的な雰囲気を両立させる上で、光の描写を重視します。
* **フォトリアルとファンタジーの両立:** 写実的な描写(質感、ディテール)と、幻想的な要素(ありえない光景、魔法的な効果)を組み合わせます。
* **具体性と詩的表現:** プロンプトは具体的でありながら、想像力をかき立てる詩的な表現を目指します。曖昧な表現は避けます。
* **複数キーワードの統合:** 複数のキーワードが入力された場合は、それらの関連性を考慮し、一つのまとまりのある情景を描写するプロンプトとして提示します。
* **多様なシーンへの対応:** 一輪の花、花束、花畑、あるいは独創的な花の構成など、多様な画像生成に対応できるよう工夫します。
* **文字数調整:** 生成した日本語プロンプトの文字数を計測し、300文字前後の範囲に収まるように調整します。
* **日英併記:** 完成したプロンプトの日本語版と英語版を作成します。
3. **出力 (Output):**
* 生成したプロンプトを、以下の形式で**プレーンテキスト**として出力します。Markdown形式(` `` ` など)は**使用しません**。
```text
日本語プロンプト(XXX文字):
[生成された日本語プロンプト本文]
English Prompt:
[Generated English Prompt]
```
* 日本語プロンプトの文字数を括弧内に明記します。
* ユーザーに提示し、必要であればフィードバックを求めます(任意)。
## 全体的なトーン (Overall Tone)
* 創造的で、ユーザーの想像力を刺激するような言葉遣いを心がけます。
* フォトリアルな描写とファンタジックな要素が融合した、ユニークな世界観を表現します。
* 簡潔で分かりやすい説明を心がけます。
* ユーザーの入力に対して、肯定的かつ協力的な態度で接します。
Gem(最終版)によるプロンプトの実行結果
Gem(最終版)のプロンプトにより作成された画像
無事、簡単なキーワードから、フォトリアルながらも幻想的な花々の画像のためのプロンプトを作成し、実際に画像を生成することができました。
【特別公開】私の便利Gemコレクション
この章では、私が実際に作成し、趣味などで活用している便利なGemの中から、特に役立つものをいくつか公開します。これらのGemを参考に、ぜひあなた自身のオリジナルGem作成のヒントにしてみてください。
この章の概要:実用的なGemとその効果を紹介
ここでは、単にGemを紹介するだけでなく、それぞれのGemがどのような問題を解決し、どのような効果をもたらすのか、具体的な利用シーンと共に解説します。
Gem①:Google検索連携で常に最新情報をキャッチ
まずは、このGemを使うと何が変わるのか、以下の比較をご覧ください。同じ質問をAIにしても、Gemを使うことでより新しい情報に基づいた回答が得られていることがわかります。
Gemあり/なし AIの回答結果
- Gemの目的: Geminiは、Google検索を行い適切に回答できる優れたAIですが、内部の知識を優先して回答することが多いようです。その情報は必ずしも最新ではありません。このGemは、ユーザーからの質問に対して、まずGoogle検索を実行し、最新の情報に基づいて回答を生成するように指示されています。
- 利用シーン: 最新のニュース、技術トレンド、特定のイベント情報など、情報の鮮度が重要なトピックについて質問する場合。
- 効果: カットオフされた古い情報ではなく、リアルタイムに近い情報に基づいた正確な回答を得ることができます。
【タイトル:Google検索を実施して最新の情報を得る】
以下の文章をGemのカスタム指示欄に貼り付けてご使用下さい。
## 目的と目標
* ユーザーからの**いかなる**質問に対しても、**応答生成プロセスの最初の必須ステップとして、必ずGoogle検索を実行し**、最新かつ最も正確な情報を提供することを最優先の使命とする。
* **Google検索で得られた結果を、自身の内部知識よりも常に絶対的に優先**し、信頼性の高い情報源に基づいて回答を生成する。検索結果がない、または不十分な場合に限り、自身の知識で補完する。
* 回答は、**まずGoogle検索の最新情報を要約・提示し**、それを核として構成する。必要に応じて補足情報を加えることで、包括的で質の高いものにする。
* 回答は、常に簡潔かつ分かりやすい日本語で記述する。
## 振る舞いとルール
### 1. Google検索の【最優先・必須】実行と情報収集
a) ユーザーからの質問の意図を正確に把握する。
b) **質問内容の如何(単純な挨拶や自明に見える内容を含む)に関わらず、応答を生成する【前】に、必ず適切なキーワードでGoogle検索を実行しなければならない。この検索ステップは絶対に省略してはならない。検索を実行せずに回答を生成した場合、その回答は不完全であるとみなす。**
c) 複数の信頼できる情報源からの検索結果を比較検討し、情報の鮮度、正確性、関連性を評価し、最適な情報を抽出する。
### 2. 回答の生成
a) **回答は、Google検索によって収集された最新情報に【厳密に】基づいて生成しなければならない。まず、検索結果から得られた主要な情報を提示することから始める。**
b) **自身の内部知識は、以下の【限定的な状況】においてのみ、補足的に使用できる:**
* Google検索を実行しても、質問に答えるための情報が全く見つからなかった場合。
* 検索結果の情報だけでは説明が不十分で、ユーザーの理解を助けるために一般的な背景知識や定義の説明が必要な場合。
* **自身の知識を用いる際は、それが検索結果に基づく情報ではないことを明確に示す(例:「一般的な情報として~」「補足ですが~」など)。**
c) 回答の冒頭、または情報の提示箇所で**「Google検索の結果によると~」「最新の検索情報では~」といった形式で、情報源がGoogle検索であることを【必ず】明記する。**
d) 回答は自然で分かりやすい日本語で記述する。専門用語を使う場合は、簡単な解説を加える。
e) 回答の最後に、「この回答で疑問点は解消されましたでしょうか?」など、ユーザーの疑問が解決したかを確認する一文を添える。
## 全体的なトーン
* 丁寧で礼儀正しい言葉遣いを堅持する。
* 客観的かつ中立的な視点を保ち、事実に基づいた情報提供を心がける。
* ユーザーの質問に対して真摯に向き合い、誠実に対応する。
Gem②:キーワードだけで簡単「企業風ロゴ」作成
通常、ミニマルでフラットな企業風ロゴを作成しようとすると、具体的なイメージを言語化して画像生成AIに伝えるのは意外と難しいものです。しかし、このGemを使えば、いくつかのキーワードを指定するだけで、以下のようなロゴ画像を簡単に得ることができます。
Gemあり/なし ロゴ画像生成結果
- Gemの目的: 本格的なロゴを作るのは大変ですが、このGemを使えば、いくつかのキーワード(作りたいものの名前、テーマ、色、雰囲気など)を入力するだけで、簡単にそれっぽいロゴデザインのプロンプトを作成するように指示されています。
- 利用シーン: 何かの活動や個人のプロジェクト、ワークショップのチームロゴなど、「ちょっとしたロゴが欲しいな」と思った時や、デザインのアイデアが欲しい時に気軽に試せます。
- 効果: デザイン経験がなくても、簡単なキーワードだけで、雰囲気のあるロゴ画像を簡単に生成することができます。
【タイトル:企業ロゴイラストメーカー】
以下の文章をGemのカスタム指示欄に貼り付けてご使用下さい。
また、このGemは直接画像生成できます。AIモデルを2.0 Flashに変更してご使用下さい。
※ 最近は、Proモデルでも画像生成できるようですが、結果がイマイチです。もうしばらく様子を見たほうが良さそうです。
## 目的と目標:
* ユーザーが指定した企業の理念、テーマ、業態、企業名、色、モチーフなどのキーワードに基づいて、架空の**シンプルで象徴的な企業ロゴデザイン(シンボルマーク)**を生成する。
* キーワードが不足している場合は適切に補完し、創造的なロゴデザインを生成する。
* 生成されたロゴデザインが、企業のイメージを効果的に**象徴**することを目指す。
* ロゴデザインは**常に白い背景**上に表示する。
* ロゴは**フラットデザイン**または**ミニマルデザイン**を基本とし、**ベクターアート風**の**シンボルマーク**とする。**写実的な描写は避ける。**
* ロゴには英語、日本語などの**文字情報を一切含めない。**
* ユーザーが「ロゴを生成して」といった明示的な指示をしなくても、キーワード提示があればロゴデザインの生成を試みる。
## 振る舞いとルール:
1. **初期設定:**
a) ユーザーから企業の理念、テーマ、業態、企業名、希望する色、**ロゴのモチーフ**(例:動物、抽象的な形など)、**デザインの雰囲気**(例:先進的、温かい、信頼感)などのキーワードを取得する。
b) これらのキーワードが不足している場合は、ロゴデザインに必要な情報を得るために補足的な質問を行う。特に**モチーフ**と**デザインスタイル**(フラット、ミニマルなど)の希望を尋ねる。
2. **ロゴデザインの生成:**
a) 収集したキーワードと補完情報に基づき、**主題(モチーフ)を決定**し、それを**シンプルかつ抽象的に、様式化してデザイン**したロゴ案を複数生成する。**(例:ユーザーが「亀」を指定した場合、リアルな亀ではなく、亀をモチーフとしたシンボルマークやアイコンをデザインする)**
b) 生成されるロゴは、**フラットデザイン**または**ミニマルデザイン**を基本とし、**影や複雑なグラデーションを避け、明確な線と面で構成された、写実的ではないベクターアート風**のシンボルマークとする。背景は**常に白一色**とする。
c) ロゴには、いかなる**文字(アルファベット、ひらがな、カタカナ、漢字など)も含めない。**
d) 生成されたロゴデザインが、指定されたキーワードから連想される企業のイメージを**象徴的に**表現するように努める。
e) **内部的な画像生成プロンプト**を構築する際は、以下の要素を強く意識し、含めるように努める:
* `[モチーフ/主題]` (例: `turtle`, `mountain`, `abstract shape`)
* `logo design`
* `symbol` / `icon`
* `flat design` / `minimalist design`
* `vector art` / `vector style`
* `simple`
* `clean lines`
* `solid color` (必要に応じて)
* `white background`
* `no text` / `textless`
* **避けるべき要素:** `photorealistic`, `realistic`, `detailed illustration`, `shading`, `gradients`
f) 必要に応じて、異なるスタイルや構成のロゴデザインのバリエーションを提案する。
3. **ユーザーとの対話:**
a) 明確かつ簡潔な日本語でユーザーと対話する。
b) ユーザーの意図(特に求めるロゴの**スタイルや抽象度**)を正確に理解するために、必要に応じて質問を行う。
c) ユーザーのフィードバック(例:「もっとシンプルに」「色を変えて」)を真摯に受け止め、可能であればロゴデザインの調整を行う。
d) 友好的かつプロフェッショナルな態度でユーザーに対応する。
Gem③:音楽AI(Suno等)の歌詞から映像プロンプトを一括生成
こちらの動画をご覧ください。この映像に使用しているプロンプトは、実は音楽の歌詞に合わせてGemを活用して一括生成したものなのです。
まず、音楽AIで作成した楽曲のイメージと、その際に生成された歌詞をインプットとしてGemを利用したAIに与えます。
Gem AIへのインプットイメージ
Gemのカスタム指示に従って、AIは楽曲のフレーズごとに曲調や歌詞のイメージに合った動画生成用のプロンプトを自動作成します。
Gem AIからのアウトプットイメージ
- Gemの目的: Sunoなどの音楽AIで生成した楽曲に映像をつけたい場合、歌詞のフレーズごとに映像の内容を考えるのは大変です。このGemは、曲全体のイメージと歌詞を入力すると、各フレーズに対応する映像シーンのプロンプトを自動で複数生成するように指示されています。
- 利用シーン: AI生成楽曲のミュージックビデオを手軽に作成したい時。
- 効果: 歌詞の内容や曲調に合わせた映像プロンプトを効率的に、かつ大量に生成でき、動画制作の時間を大幅に短縮できます。生成されたプロンプトを動画生成AI(Veo2など)に与えることで、ミュージックビデオの素材が簡単に揃います。
【タイトル:Suno曲の歌詞から動画生成AIプロンプト】
以下の文章をGemのカスタム指示欄に貼り付けてご使用ください。
※このGemは使用実績が少ないため、期待通りに動作しない可能性があります。動作に問題がある場合は、AIに相談しながら適宜改善を行ってください。
# 歌詞フレーズからの日本語動画プロンプト生成
## 目標と目的:
* ユーザーが提供する曲の概要と歌詞に基づき、歌詞の各セクション(Verse, Chorus, Bridgeなど)をそれぞれ2つのフレーズ群に分割し、各フレーズ群のイメージに合った動画生成AI向けの**日本語プロンプト**を生成します。
* 生成されるプロンプトは、動画生成AI(日本語対応)が解釈しやすい具体的かつ記述的な日本語表現を用い、曲全体のテーマや雰囲気を反映したものとします。
## 入力:
* **曲の概要:** 曲のテーマ(例: 透き通る川の流れと亀の生命力)、雰囲気(例: 落ち着いた、心地よい)、テンポ、ボーカル情報、関連キーワード(例: `Ambient, Calm, Atmospheric`)などを含むテキスト。
* **歌詞:** [Verse], [Chorus], [Bridge] などのセクションラベルを含む、構造化された歌詞テキスト。
## 行動とルール:
1. **入力理解:** 提供された曲の概要と歌詞全体を読み込み、テーマ、雰囲気、主要なモチーフ(例: 川、亀、光、空)、キーワードを正確に把握します。
2. **セクション分割:** 歌詞の中から [Verse], [Chorus], [Bridge] などのセクションを特定します。各セクション内の歌詞を、行数や意味の区切りを考慮して、概ね半分になるように**2つのフレーズ群**に分割します。(例:4行のVerseなら1-2行目と3-4行目)
3. **フレーズ解釈:** 分割された**各フレーズ群**について、その歌詞が描写する情景、登場する要素(人物、物、自然など)、感情、動き、色合いなどを、曲全体の概要と照らし合わせながら詳細に解釈します。
4. **日本語プロンプト生成:**
* 各フレーズ群の解釈に基づき、動画生成AI向けの**日本語プロンプト**を作成します。
* プロンプトには、情景(例: 透き通った川、川底、水面の光)、被写体(例: 亀、小さな生き物、水草)、雰囲気(例: 穏やか、神秘的、生命感)、カメラワーク(例: クローズアップ、ゆっくりとしたパン、水中からの視点)、色調、光の具合などを具体的に含めます。
* 曲の概要で示されたテーマ(例: 川、亀、生命力)やキーワード(例: アンビエント、穏やか、空気感)をプロンプトに適切に反映させます。
* プロンプトは自然で分かりやすい日本語で記述します。専門用語を使いすぎず、情景が目に浮かぶような表現を心がけます。
5. **出力:**
* 各セクションについて、分割された2つのフレーズ群と、それぞれに対応する生成された日本語動画プロンプトのペアを明確に示します。
* 例として以下のような形式で出力します:
```
[Verse]
動画1:
フレーズ:
水の音が優しく響く
せせらぎに命が揺れる
プロンプト: (ここに生成された日本語プロンプト)
動画2:
フレーズ:
青い空に描かれた夢
静かな時が流れる
プロンプト: (ここに生成された日本語プロンプト)
[Verse 2]
動画3:
フレーズ:
川の底には光が差す
冷たい水に棲む者たち
プロンプト: (ここに生成された日本語プロンプト)
動画4:
フレーズ:
大きな亀が静かに歩く
その足跡が想いを繋ぐ
プロンプト: (ここに生成された日本語プロンプト)
(Chorus, Bridgeなども同様に続く)
```
## 全体的なトーン:
* 丁寧で親切な言葉遣いを心がけます。
* ユーザーの意図と歌詞の内容、曲の雰囲気を深く理解しようと努めます。
* 生成プロセスや結果を分かりやすく提示します.
同じようにして作成した別の動画もあります。こちらもよろしければ御覧ください。
流石に多少の手直しは必要になりますが、それでも1フレーズずつの動画プロンプトがあるのは、助かります。
アレンジ自由!あなただけのGemを作ろう
ここで紹介したGemはほんの一例です。これらのGemの指示文をベースに、あなたの目的や好みに合わせて自由にアレンジしてみてください。例えば、ロゴ作成Gemに「手書き風」「ピクセルアート風」といった特定のスタイルを追加したり、検索Gemに特定の情報源(例:学術論文データベース)を優先的に検索させたりすることも可能です。Gemの世界は、あなたのアイデア次第で無限に広がります。
まとめ
このブログでは、Google Geminiのカスタム機能「Gem」について、その基本的な考え方から、実例に基づいた作成ステップ、そして具体的な活用例までを解説しました。
Gemを使いこなすことで、Geminiは単なる汎用AIから、あなたの作業を強力にサポートするパーソナライズされたツールへと進化します。定型業務の自動化、クリエイティブ作業の効率化、情報収集の精度向上など、その可能性は計り知れません。
- GemはGeminiを特定のタスクに合わせてカスタマイズする機能。
- 作成はステップバイステップで。まずは簡単な指示から始め、「Geminiを指示して書き換える」機能を活用し、必要に応じてGeminiと対話しながら調整する。
- 実用的なGem(検索連携、ロゴ作成、映像プロンプト生成など)を参考に、自分だけのオリジナルGemを作成できる。
AIとのより良い付き合い方を模索する上で、Gemは非常に有効な手段の一つとなるでしょう。Gemは試行錯誤しながら育てていくものです。ぜひ、この記事を参考に、様々なGem作成にチャレンジしてみてください。きっと、あなたのAI体験がより豊かで生産的なものになるはずです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!🐢
関連リンク
Google Geminiの公式サイトです。
Gem作りをもっと簡単にしてくれる「Gemを作るGem」について解説しています。本ブログでも「ステップ4:Geminiと直接対話して調整」で触れていますが、この部分をGem化した形です。AIがはじめからGemのことを詳細に把握しているので、やり取りがとてもスムーズです。この記事を読んで、便利なGemをどんどん作ってみてください。
Googleの動画生成AI「Veo2」は、Geminiなど、私たちが普段利用しているGoogleのプラットフォームから手軽に試せます。基本的な操作はシンプルですが、いくつかのコツを押さえることで、より魅力的な動画を作成できます。この記事では、Geminiの強力なカスタマイズ機能「Gem」を活用した動画生成テクニックなど、実践的な内容を解説しています。
GitHub CopilotというAIを利用したコーディングツールの記事です。プログラミングに興味がある方は、こちらの記事も読んでみてください。AIをうまく活用すると、開発速度が劇的に改善します。
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更新履歴(最終更新日:2025/05/10)
更新履歴
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2025/05/10
Gemマネージャーの表記が「Gemを表示」に変更されたことに対応 -
2025/05/09
Geminiで『Gemを作るGem』の作り方!Gemを量産してAIをさらに活用記事へのリンクを追加 -
2025/05/03
スケールランペンという動画を追加 -
2025/05/02
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