QuPathスクリプトを使ってバーチャルスライドの画像解析 1

QuPathスクリプトを使ってバーチャルスライドの画像解析 1

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QuPathは各社スライドスキャナーのファイル形式に対応した無料のviewer & analyzerである。扱いやすいROI作成ツールに加え、陽性面積や細胞検出などをwhole slide imageの大容量データで簡単に行うことができる。 もちろん通常の顕微鏡画像も扱うことができるうえ、ImageJよりも分かりやすいインターフェイスであるためその汎用性は高い。 QuPathにはメニュー画面には無い隠れた機能が豊富に存在する。それらを操るにはGroovy言語によるscriptingが必要となる。 QuPath scriptingに馴染むことができれば、一連の解析パイプラインを作成し、それを複数データに一括でバッチ処理することが可能になる。それ以上に、機能のカスタムやImageJとの連携、拡張機能など解析の自由度が格段に増すことになる。 かく言う私もQuPathを使うためにGroovyを使い始めた。QuPath自体はJavaで書かれているためQuPathのコマンドを解説する上でJavaの説明も伴うが、私自身Javaは初心者である。しかし特に理解せずともスクリプトは書ける。 本書では、開発者のPete BankheadがYoutubeで紹介している内容や、公式ドキュメント、image.sc等での議論を基に私が作成したスクリプトや解析例を紹介する。非常に多機能なQuPathの全てを網羅する必要はない。章の順番も気にせず自身の解析に必要そうな章だけを読んでいただければよい。 なお本書は2023年7月時点で最新のversionであるv0.4.3のQuPathを使用する。 ----------------------------------------- 240726 チャプター数が限界に達したため本を分けることにします。 こちらはQuPathを主にマウス操作で扱う入門編から、スクリプト操作に必要な事前情報、簡単な処理例を紹介します。 より発展的な使用は次の本を参照してください。 https://zenn.dev/rchiji/books/51fbb88213582d

Author
Ryota Chijimatsu
Topics
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183,669
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