GenU の「執筆」機能で文書校正を試す
AWS GenU 機能紹介 目次
はじめに
プログデンスの圓佛です。 AWS が公開している生成 AI アプリケーションのサンプルである GenU (Generative AI Use Cases) のうち、この記事では「執筆」機能について説明します。
基本的な使い方
「執筆」機能を使うと文書校正を行うことが出来ます。 執筆機能は「文書入力 → 校正」だけで完了しても良いのですが、「文章入力 → 校閲 → 修正 → 校閲…」を繰り返して文章をブラッシュアップすることも出来ます。
「執筆」機能を選択すると、デフォルトでは以下のようにサンプル文章が入力されています。 画面右上の「校閲」ボタンを押すことですぐに試せます。
自身のデータを構成させたい場合、「クリア」を押して入力欄を消去してから校正対象の文章を入力し、「校閲」をクリックします。
サンプル文書を校正してみる
今回は以下のサンプル文書を試します。 少なくても私個人としては「自然な文章」だと思います。
今月は、〇〇〇様案件を対応しており、要件定義書の確認や不明点のお客様への確認、気になる点の調査や課題管理表の質問事項について調査などを主に対応していました。
これからもっと忙しくなるとは思いますが、上手くやり方や対応を考えて、柔軟に対応し、タスクを抱え過ぎないように出来るだけ頑張って対応しようと思います。
また、〇〇〇様案件は、2月を予定しておりましたが、期間についてはプロパーさんが調整中の段階だと思いますので、引き続き、経過を注視しようと思います。
目標に関しても達成に向けて引き続き、頑張っていきたいと思います。
この文章を入力したら画面右上の「校閲」ボタンをクリックします。 LLM はデフォルトで指定されている Claude Sonnet 4 をそのまま利用します。 入力した文章次第ですが、校閲結果が表示されるまで数秒かかります。
生成 AI で文章校正した結果、指摘部分が薄いピンク色でハイライトされ、右側に指摘内容が表示されました。
Nova Micro に校正させる
同じ入力データに対して LLM を AWS が開発している Nova Micro へ変更して再度、校閲してみます。 すると Claude Sonnet 4 を指定したときと同じ結果になりました。
執筆機能は論理矛盾も指摘する
執筆機能はかなり賢く校正してくれます。 例えば「GenU には英語を日本語に翻訳する機能があります。 今回は日本語から英語に翻訳する手順を説明します。」という文章があるとします。 一見、正しく見えるかもしれませんが、これを GenU で校正させると以下のように指摘されました。
論理的な矛盾があります。最初の文で「英語を日本語に翻訳する機能がある」と述べているのに、次の文で「日本語から英語に翻訳する手順を説明する」と言っており、翻訳の方向が逆になっています。
生成 AI が候補に挙げた修正内容に従って文章を修正する場合は「置換」をクリックします。
すると以下のように文章が校正されました。
執筆機能で文章を推敲する
執筆機能は「校閲」ボタンを押す以外にも、文章を推敲する機能があります。 Wikipedia のよくあるご質問 ページから文章を拝借し、執筆機能へ入力してみます。 この段階では敢えて「校閲」をクリックしません。
校正したい文章をドラッグして範囲選択します。 するとメニューが表示されるので「AI に質問」をクリックします。
今回は範囲された文章を短くしてみます。 表示されたメニューから「短くする」をクリックします。
すると「短くする修正例」の候補が表示されます。 もし候補が適切では無い場合、「続けて AI に指示」をクリックして生成 AI へ追加の指示を出します。 今回は「選択範囲を置換」をクリックします。
結果、入力した文章が生成 AI の提案した内容で修正されました。