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a / eu + i + o 系日英共用キーボード配列「ワカサギ」

2023/10/03に公開

a + o + eu / i 系の日英共用配列を前回は研究した結果、4つの配列を考えた。その中でも日英のバランスが最も良さそうなサクラマス配列を1週間位使用していた。日本語の「にゃ」「にゅ」「にょ」が SFB にならない分、指の絡まなさはサーモン配列と比較して改善されているが、右小指上の y の使用頻度が日本語では高く、実感される欠点だった。そもそも a + o + eu / i 系配列に注目していたのは、ny を同列に配置して、i 列とは独立にするサケ配列を考えていたからであった。しかし結局サクラマス配列ではその方針を諦めて iy 列を作成し、小指が辛くなってしまっていた。

古今東西のラテン文字配列を収集・分類するうちに、a / eu + i + o 系 配列である Colemak 系の ColemaQ の o, 列を見たときに、日英共用配列でもその作戦で、良いではないかということに気付いた。狭義のColemak 系はホームポジションに arst neio を持つが、日本語で n が人差し指に来るのはまずいし、日英共用配列では rnl 列の価値が高いので、移動させるとすると、a + n / eu + iy + o 系ということまで確定する。それに基づいた配列で、大西のコーパスで SteveP's KLA 日英両方 70 点以上を達成するものが作成できた。また魚の名前を取ってワカサギ配列とする。

ワカサギ (Hypomesus nipponensis)
q p r d c b k u y x
a t n s w m h e i o
/ , l g j f v ; z .

前回のデータと一緒に載せると以下のようになった。

layout sp_en sp_ja_j sp_ja_z gk_en gk_ja_j gk_ja_z
サケ (O. keta) 68.91 72.81 73.03 66.87 55.54 53.46
カラフトシシャモ (M. villosus) 72.09 64.76 66.72 46.71 83.76 66.96
シシャモ (S. lanceolatus) 71.36 67.74 67.97 42.92 53.90 51.96
イトウ (P. perryi) 68.32 71.15 70.91 44.04 49.38 51.46
サクラマス (O. masou) 69.87 69.44 69.66 46.11 56.62 56.12
ワカサギ (H. nipponensis) 70.09 70.47 68.39 45.63 46.52 53.76

genkey のスコアも良好である。というわけで、これからはワカサギ配列を使っていこうと思う。

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