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松尾研究所でのAdvent Calendarの始め方と振り返り

2024/12/25に公開

アドベントカレンダーを実施しました

株式会社松尾研究所で働いているからあげです。本記事は、松尾研究所 Advent Calendar 2024の記事です。

松尾研究所として、初めてのアドベントカレンダーとなる、松尾研究所 Advent Calendar 2024を無事完走することができました。アドベントカレンダーを開始した経緯、趣旨などは以下の記事を参照ください。

https://zenn.dev/mkj/articles/47f30dd0ba1ace

アドベントカレンダーの最後に、来年以降のためにアドベントカレンダーの始め方と振り返りに関して投稿しようと思います。

なお、アドベントカレンダーの運営に関しては、松尾研究所として、初めてとなるため試行錯誤しながらしています。アドベントカレンダーに限らず、こういった企画は、会社のカルチャーによって様々な運営方法があると思います。あくまで1つの例として参考にしていただけましたら幸いです。もしよりよい運営方法や考え方がありましたら、是非コメントなどでアドバイスをいただけましたら幸いです。

アドベントカレンダーの運営方法

運営の考え方・ポイント

運営のときのポイントなどは以下です。

  • アドベントカレンダーの更新日は、レビュワーの負荷も考慮し平日限定としました。

  • 記事の投稿は11月から募集を開始しました。基本的には業務として強制はせず、書きたい人がモチベーションドリブンで執筆する形をとっています。

  • Slackベースの進捗管理の仕組みを導入しています(後述します)。これは、厳しく進捗管理をするというより、記事を書くのや、レビューするのを忘れて放置されているのを防いだり、事情で遅れそうな人の順番をスムーズに入れ替えたりといったサポートするのが目的で導入しています。

  • 突発業務などあった場合は、テックブログに関しては遅れが発生することは許容する方針で運営していました。

  • アドベントカレンダー中は、レビュワーの負担が増えることになるので、なるべく複数のレビュワーで分担すると共に、負担が集中するレビュワーに関しては、事前に相談や調整実施しました。

Slackベースの進捗管理

前提として、松尾研究所のテックブログは、社員、インターン生、広報など多岐に渡る関係者のアクセスのしやすさを優先し、Slackのパブリックチャンネル上でガイド、登録依頼、レビュー依頼などのやりとりをする設計にしています(記事の投稿とレビューはZennのシステムを使用しています)。

そのため、松尾研究所 Advent Calendar 2024に関しても、Slackに専用のパブリックチャンネルをSlack テンプレート機能(2024年10月に追加された機能です)を活用してアドベントカレンダーの進捗管理を運用しました。具体的な設定を記載していきます。なお、Slackの有料プランを前提とした設定となりますのでご承知おきください。

最初に、チャンネルを作るときに、以下のように「プロジェクトスターターキット」を選択します。

プロジェクトトラッカーでは、以下のように日付ごとのステータスが分かるようにしています。


注:プライバシー保護のため名前の部分に加工しています

ステータスは「未開始」「記事作成中」「記事作成完了」「予約投稿完了」があり、進捗に応じて投稿者が自分でステータスを変えていく運用になっています。

また、松尾研究所ではテックブログ投稿のルールとして、執筆した記事に対して公開前にエンジニア2名のチェックと広報1名のレビューを受けることになっているので、あらかじめレビュワーの割り振りを行いました。ここは、記事の内容に応じて振り分けようと考えていましたが、最適なマッチングが難しく、結局機械的に割り振ることにしました。

ワークフローではデフォルトで設定されている「歓迎メッセージ」と「アイテムステータス通知」を少しカスタムして使いました。

歓迎メッセージは、チャンネルに参加したときに先程のプロジェクトトラッカー(アドベントカレンダー進捗)に必要情報を書いてもらうように促します。

アイテムステータス通知は、プロジェクトトラッカー(アドベントカレンダー進捗)が更新されたら、チャンネルに通知が来るように設定しています。

このワークフローと通知により、一目でアドベントカレンダーの進捗が把握できるようになったと同時に、ステータスが変化したときの通知をもとに、すぐに次のアクションをとれる仕組みができました。

アドベントカレンダー振り返り

アドベントカレンダーの振り返りを簡単に実施します。なお、12/19(木)時点での記録となっています。

なお、数字をモニタリングしていますが、現時点ではテックブログとしては、記事数以外の数字は、KPIとして追い求めているわけではありません。短期的なPVとしては多くなくても、長く読まれる記事、ニッチ・高度だけど重要な価値のある記事も大切にしています。

数値のモニタリング

記事数、いいね数、X(Twitter)フォロワー数の数字です。11/1〜12/19までの記録となっています。


記事数


いいね数


X(Twitter)フォロワー数

いずれも、グラフ中ほどのアドベントカレンダー開始となる12月から大きく数字が伸びているのが見てとれると思います。

人気記事

多くの記事が投稿されましたが、その中でもよく読まれた人気記事を紹介します。

https://zenn.dev/mkj/articles/d7aa41431ad949
業務に役に立つ本の紹介。本のチョイスがよく、話題になりました。私も半分くらい読んでなかったので、この中から1冊くらいは、年末年始に読んでみたいと思います!

https://zenn.dev/mkj/articles/c41d81f9f4ecd5
松尾研LLM講座のまとめ記事です。もとの講義内容の良さに加えて、分かりやすいまとめにより人気が出たと思います。

https://zenn.dev/mkj/articles/69f88c75f1a814
OCR+LLMを利用した文章の構造化と、実用的な内容と、具体的な選定のときの比較結果が参考になる記事でした。

KPTによる振り返り

KPT法を用いて振り返ります。

Keep

よかったことです。

  • 平日限定ながら、アドベントカレンダーをきっかけに多くの技術記事を投稿できました。平日限定としたのは、今の体制ではちょうどよかったかもしれません。
  • 普段テックブログを書いてなかった多くの人に書いてもらいました。明確な締め切りがあったほうが書きやすい人も多いのだなと改めて認識しました。
  • 会社としての認知を多少なりとも高めることができました。

Problem

気になった点です。

  • 結果的には問題なかったものの、自分と広報担当者は全記事レビューすることになり、システム的には単一障害点となりよくなかったと思っています。
  • はじめてテックブログを書く人からは、ガイドで分かりづらい点があると指摘がありました。
  • レビュワーの割振りは最適化できると良かったかもしれません

Try

アドベントカレンダーに限らず、改善していきたい点です。

  • テックブログの執筆ガイドは、いただいたフィードバックを受けて改善します。
  • レビュワー1人あたりの負担を、減らしていきたいです。
  • モチベーションドリブンは基本としつつ、より多くの人に投稿してもらうために、アドベントカレンダー以外にも情報発信の企画(ゆるい締切り)を設けることも考えてみたいです。

まとめ

アドベントカレンダーの始め方と具体的な運用方法と、実施した振り返りについて書きました。

はじめての会社でのアドベントカレンダーですが、多くの記事が投稿されて盛り上がったことや、多くの反応があったことをとても嬉しく思っています。

最近は面接などでもテックブログの話題を挙げてくれる人が増えてきていて、ジワジワと効果も実感することが増えています(データサイエンティストの採用については、採用担当者が書いてくれたこちらのテックブログ記事もぜひご覧になってください)。

これで松尾研究所2024年のアドベントカレンダー企画は終わりとなります。来年も松尾研究所のテックブログをますます盛り上げていきたいと思いますので、引き続き応援よろしくお願いいたします!

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