副業エンジニアをうまく活用できなかった反省
株式会社パルケの悩めるCTO、みつるです
この記事は先日ツイートしたものを加筆修正したものとなります。
株式会社パルケでは、エンジニア紹介会社様のご厚意で、優秀な副業エンジニアを何名もアサインする事ができました。
しかし、せっかくのその優秀な能力も、我々の知識・ノウハウ不足で十分に活用できず、お互い不完全燃焼で契約解消となってしまいました。
この記事はそのときの反省点のまとめとなります。
【反省①:副業エンジニアが周辺技術のスキル・経験を軽視していた。】
パルケではプロダクト開発のメイン技術にReact & Typescriptを採用しました。
副業エンジニアの採用にあたっては、React & Typesctiptの経験やスキルを重視し、その点では期待以上の副業エンジニアを採用する事ができました。
一方で、その周辺技術についてはスキル・経験は重視せず、すぐにキャッチアップしてもらえるだろう、と甘い期待を持っていました。
しかし、本業ならまだしも、副業の限られた時間の中では、大きな技術・ライブラリをキャッチアップしていくことは現実的ではありませんでした。
特に次のような大きなライブラリ・サービスについては、一定の知識・経験があることを条件にすべきでした。
- Firebase全般(Auth, Firestore, Storage)
- React Native
- Material UI
副業エンジニアは、非常に限られた時間で成果を出す必要があります。
その限られた時間を、新しい技術・スキルの習得にあててしまっては宝の持ち腐れになってしまいます。
【反省②:副業エンジニアのスコープが広すぎた】
副業エンジニアの方への期待が高いあまり、フルタイムメンバーと同等の責任範囲を持たせようとしていました。
結果的に、キャッチアップしなければいけない情報や日々のやり取りが多く、副業の貴重な時間を圧迫してしました。
そのため、残りの少ない時間で十分な成果をあげる事は非常に難しくなってしまいました。
スコープを限定して、他のメンバーとのコミュニケーションやキャッチアップの時間を減らす事ができれば、短い時間でも高い成果をあげる事ができるようになります。
副業エンジニアをアサインする時は、漠然といろいろ対応してもらおう、ではなく特定の課題を解決してもらえる副業エンジニアをピンポイントで探す、という心構えの方が良いと考えています。
よくなかったと考える募集要項
- プロダクトのフロントエンド開発をお願いいしたい
こうすべきだったと考える募集要項
- React NativeでAndroidのパフォーマンスチューニングをして欲しい
- Firebaseのメジャーバージョンアップを対応して欲しい
- Material UIライブラリを利用したテーマの設定と基本UIセットを用意して欲しい
【反省③:メインのお仕事・家庭の影響を軽視していた】
副業エンジニアも人間です。
副業はメインのお仕事・ご家庭の理解があって初めてできるものです。
ご本人の努力が及ばない事も多々あります。
副業エンジニアをアサインする場合、この点は十分に考慮に入れておく必要があります。
時間の制約が強い、または他のメンバーに担当替えが難しい作業を割り当てた場合、長期にわたってリリースが止まってしまう可能性があります。
副業エンジニアの本業・プライベートに配慮できる余裕が必要でした。
【反省④:雑談不足】
副業で時間が限られているからと、打ち合わせではいつも単刀直入・本題のみ、でとお互いに余裕がありませんでした。
雑談がない事で、お互いの信頼関係を築く事ができず、本音で相談を受ける事ができませんでした。
普段相談を受ける事ができていなかったため、突然「契約を終了したい」、「仕事を続けられない」といった結論ありきでの話となってしまいました。
本人の中で結論が出てしまっていたので、そこから修復する事は困難でした。
少ない打ち合わせの時間の中でも、雑談で心理的安全性を高めつつ、なるべく相手の話を聞くようにできるとよかったと反省しています。
「急がば回れ」の格言の通り、雑談は遠回りのようでトータルで近道だと痛感しました。
【副業エンジニア活用のまとめ】
小さなスタートアップで、高いスキルのエンジニアを採用する事は現実的ではありません。
それでも、副業エンジニアの方であれば、高いスキルのエンジニアが参画してくれる可能性があります。
①周辺技術も含めて、技術のスキルマッチが重視する
②限定された課題を解決してもらうためのエンジニアを探す
③メインの仕事、家庭の状況を配慮できる余裕を持つ
④雑談で信頼関係を築く
次の機会ではこれらの反省点を踏まえて、お互いにハッピーなアサインにしていきたいと考えています。
最後に
最後に、株式会社パルケでは、無料で誰でも簡単に使えるミーティングアプリ、チャットアプリを開発しました。
プロダクトの開発・改善に携わってみたい、という方がいらっしゃいましたらTwitterでDMいただければと思います。
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