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Claude CodeとCodex MCPの組み合わせが体験良すぎる

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こんにちは、mayaです!

最近、Claude Codeでボリュームの大きいタスクを実行していると、途中でAuto Compactが発動してコンテキストが圧縮され、それまでの経緯をClaude Codeが見失ってしまう問題に悩まされていました。
せっかく良い流れで進んでいたのに、突然とんちんかんな作業を始めるあの絶望感、分かる方も多いのではないでしょうか😭

そんな中、Codex CLIがMCPに対応したという情報を見つけて試してみたところ、これが予想以上に良い体験でした!
Claude Codeがタスク管理役、Codexが実行役という役割分担により、コンテキストウィンドウをほとんど消費せずに大規模なタスクを自律的に完遂できるようになりました。

この記事で分かること / 対象読者

  • Claude Codeのヘビーユーザー向けの内容です
  • コンテキストウィンドウ問題の実践的な解決方法
  • Claude CodeとCodex MCPの効率的な使い分けのノウハウ

筆者のステータス

  • エンジニア歴:そろそろ3年
  • 主な開発環境:React/TypeScript、Next.js、Node.js
  • Codex MCP導入のきっかけ:Auto Compactによる作業中断への対策

Claude Codeの限界:200Kトークン問題の実際

Claude Codeの200Kトークンという制限は実用的な開発では思った以上に厳しい制約です。特に以下のような場面で問題が顕在化します:

Auto Compactの発動タイミング

大規模なコードベースでの調査タスクや複数ファイルにまたがる実装作業を行っていると、気がつけばコンテキストウィンドウが80%を超えてAuto Compactが作動してしまいます。

コンテキストロスによる迷走

Auto Compact後のClaude Codeはそれまでの経緯を部分的にしか覚えておらず、「あれ、何をしようとしていたんでしたっけ?」という状態になることがあります。特に複雑な要件や複数のサブタスクがある場合、本来の目的から外れた作業を延々と続けてしまうことも。

タスク細分化の手間

この問題を回避するため、これまでは人間側でタスクを細かく分割しセッションを切り替えながら作業を進める必要がありました。しかしこれではせっかくのClaude Codeの自律性が活かせず、結局は細かい管理が必要になってしまいます。

「大きなタスクをボンっと投げて、それが自律的に完遂される」——この体験を目指したいのです。

解決策:Codex MCPによるタスク分散戦略

そこで注目したのがCodex CLIのMCP対応です。この組み合わせにより、以下のような役割分担が可能になりました:

Claude Code:司令塔として

  • タスク全体の計画と進捗管理
  • ユーザーとのコミュニケーション
  • Codexへの指示出しと結果のレビュー

Codex:実行部隊として

  • 詳細な調査作業
  • コードの実装
  • ファイル検索や分析

この分散によりClaude Codeのコンテキストウィンドウはタスク管理に集中でき、実際の作業はCodexが別プロセスで実行するため、コンテキスト消費を大幅に抑えることができます。

では、さっそく実験してみましょう!

Codex MCP導入と設定

まずは環境構築から始めます。

Codex MCPのセットアップ

  1. Codex CLIの最新版(v0.36.0以降)をインストール
npm install -g @openai/codex
codex // 動作確認
  1. Claude CodeでMCPサーバーとしての設定を追加
claude mcp add codex codex mcp

具体的な手順については、以下の公式ドキュメントが参考になります:

CodexのガードレールとしてAGENTS.mdファイルも設置できているとなお良いですが、本題から外れるのでここでは説明しません。

実証実験:同一タスクでの比較検証

環境が整ったので、実際に使い比べてみます。

検証タスクの内容

プロジェクト内でButtonコンポーネント(@src/components/ui/button/Button.tsx)を使用していない箇所の網羅的な調査を行いました。

使用したプロンプトは以下の通りです:

このプロジェクト内で、ボタンを作成するのにButtonコンポーネント( @src/components/ui/button/Button.tsx )を使用していない箇所が多数あるようです
Codex MCPに、Buttonコンポーネントを使用していない箇所を漏れなく調査させて、一覧でまとめて報告して

あなたはCodex MCPの調査結果をレビューして、私に報告して

するとClaude CodeがCodex MCPを呼び出し、こんな感じで指示を出します

定量的な比較結果

パフォーマンス比較

項目 Claude Code単体 Codex MCP経由 差分
コンテキスト消費 32% 21% -11pt 🚀
実行時間 約2分 約7分 +5分
網羅性 必要十分 非常に詳細 向上 📈
自律性 監視必要 完全自律 大幅改善 ✨

実に11ポイントのコンテキスト消費減!Codexの方が時間はかかりますが、その分詳細な調査を行ってくれました。

Claude Code単体:32%のコンテキストを消費

Codex MCP経由:21%のコンテキストを消費

調査品質の比較

項目 Claude Code Codex
ファイル分析 基本的な一覧 ファイルごとの詳細分析
代替手段の識別 簡単な検出 ボタン実装の系統的分類
修正提案 一般的な推奨 優先度付きの具体的提案
コード例 基本例 詳細な実装例と解説

Claude Codeの結果は必要十分でしたが、Codexの結果はより詳細で実務的でした。

実装タスクでの使用感

調査だけでなく実際の実装も依頼してみました。結果として、Claude Codeと大きな品質差は感じませんでした。むしろ実装の説明がより丁寧で、コードコメントも充実していた印象です。

時間効率よりも自律性を重視する価値

確かにCodexの方が時間はかかりますが、画面に張り付いてClaude Codeの進捗を監視する必要がなくなったのは大きなメリットです。タスクを投げて他の作業をしていても、確実に完遂してくれる安心感があります。

実際、この記事を書いている間にもCodexに別のタスクを依頼していましたが、しっかりと完了していました🎶

まとめと今後の展望

Claude CodeとCodex MCPの組み合わせにより、これまでのコンテキストウィンドウ問題が大幅に改善されました。特に:

  • 大規模タスクの自律実行が可能になった(1つのセッションで)
  • コンテキスト消費の大幅削減(11ポイント差)
  • 監視の必要がない安心感を得られた

時間効率だけで見ればClaude Code単体の方が速いですが、自律性と確実性を考慮すると、Codex MCPとの連携は非常に有効な選択肢だと思います。


大規模なタスクをストレスなく完遂できる開発体験は、想像以上に快適でした!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!Claude Codeユーザーの皆さん、ぜひ一度試してみてください。

参考文献

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