Claude CodeからCodexをMCPで呼び出せるようになった話|Claude Code性能低下問題もこれで解決!
こんにちは、とまだです。
みなさん、Claude Codeで開発していて「もっと深い分析がしたい」「複雑な問題を解決したい」と思ったことはありませんか?
特にこの1ヶ月ぐらい、Claude Codeの一部モデルで性能が低下しており、困っている方も多いのではないかと思います。
そのためか、OpenAIが出したCodex CLIに流れている方も多いようです。
しかし、ツールやフレームワークが整っているClaude Codeを普段使いしたいというのが正直なところ...。
ですので、Claude CodeからCodexをワンショットで呼び出すということをやっていました。
しかしちょうど、Codex CLIのアップデートによって、MCP経由でCodex CLIを直接呼び出せるようになりました。
今回は実際に設定して使ってみたので、その手順と感想を共有します。
忙しい人のために要約
- Codex CLIがMCP(Model Context Protocol)対応になった
- Claude Codeから直接Codex CLIを呼び出せるようになった
- 設定はJSONファイル作成かコマンド一発で完了
- Claude Codeが質問を整理してCodex CLIに投げる二段構えの仕組み
- 深い分析や複雑な推論にはCodex CLI、実装タスクにはClaude Codeという使い分けが可能に
こんな感じです。
MCP対応でCodex CLIがより身近に
2025年のアップデートで、Codex CLI自体をMCPサーバーとして利用できるようになりました。
これまでCodex CLIとClaude Codeは別々のツールとして使い分ける必要がありましたよね。
でも今回のアップデートで、Claude Codeの中から必要に応じてCodex CLIの力を借りることができるようになったのです。
設定方法はとてもシンプル
設定方法は2つあります。お好みの方法で設定してみてください。
方法1:JSONファイルを作成
Claude Codeのプロジェクト内にmcp.json
ファイルを作成します。
{
"mcpServers": {
"codex": {
"type": "stdio",
"command": "codex",
"args": ["mcp"]
}
}
}
方法2:コマンドで追加
もしくはコマンド一発でも設定できます。
claude mcp add codex codex mcp
こちらの方が簡単ですね。
設定が完了したら、Claude Codeを起動して確認してみましょう。
claude
MCPの状態を確認するには、以下のコマンドを使います。
/mcp
connected
と表示されれば成功です。
> /mcp
╭────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────╮
│ Manage MCP servers │
│ │
│ ❯ 1. codex ✔ connected · Enter to view details
実際に使ってみた感想
設定が完了したら、早速使ってみましょう。
例えば、現在のコードの改善点を分析してもらいたいときは、こんな感じで Claude Code に質問します。
Codex MCPを使って現在のコードの改善点を分析してください。
こちらを実際に個人開発中のアプリでプロンプトを投げてみました。
するとここでClaude Codeを挟む利点が生きています。
Claude Codeが私の質問を解釈して、さらに詳細なプロンプトを生成してCodex CLIに投げているのです。
> Codex MCPを使って現在のコードの改善点を分析してください。
codex - codex (MCP)(prompt: "現在のコードベースを分析し、改善点を特定し
てください。以下の観点から評価をお願いします:\n\n1.
**コード品質**: 可読性、保守性、一貫性\n2.
**アーキテクチャ**:
設計パターン、責任分離、モジュール構造\n3.
**パフォーマンス**: 最適化の機会、ボトルネック\n4.
**テスト**: カバレッジ、テスト品質、TDD準拠\n5.
**型安全性**: TypeScript活用、型定義の改善\n6.
**セキュリティ**:
潜在的な脆弱性、ベストプラクティス\n\n特に以下のファ
イルを重点的に確認してください:\n-
src/repositories/MoodRecordRepository.ts\n-
src/services/PremiumService.ts \n-
src/hooks/useForecastPredictions.ts\n-
src/utils/ForecastAlgorithm.ts\n- src/app/(tabs)/for
ecast.tsx\n\nまた、プロジェクト全体の構造とパターン
の一貫性についても評価してください。"...
Claude Codeがコード品質、アーキテクチャ、パフォーマンス、テスト、型安全性、セキュリティなど、複数の観点で詳細な質問を構成しています。
さらに、CLAUDE.mdの内容を基に、具体的なファイル構成まで把握して、その情報もCodex CLIに渡しているのです。
これは二段構えのアプローチとして機能していますね。
- Claude Code:質問を整理・具体化して、プロジェクトの文脈を追加
- Codex CLI:深い分析と推論を実行
これであれば普段Claude Codeを使っている場合でも必要な時にだけCodex CLIを呼び出すことができます。
Codex CLIはGPT-5もしくはCodex専用のGPT-5モデルで動くのでかなり優秀なモデルで動いてくれます。
実際、Codex CLIの分析には5分ほど時間がかかりましたが、その分かなり詳細な分析結果が返ってきました。
⏺ Codex MCPによる分析結果に基づいて、現在のコードベースの主要な改善点を
まとめました:
🚨 クリティカルな問題
1. Premium Service セキュリティ問題
- 問題:
isPremium()がキャッシュのみを信頼し、RevenueCatとの再検証を行わない
- 影響: 期限切れの権限が永続的に有効になり、収益とセキュリティの問題
- 対応: 定期的なRevenueCat検証とキャッシュ期限切れ機能の実装
2. 日付処理の時差問題
- 問題: UTC基準で日付を比較するため、UTC以外のタイムゾーンで記録が間
違った日にシフト
- 影響: 深夜時間帯での記録上書きや日付不整合
- 対応: ローカル日付での処理に変更
[以下省略]
使い分けの最適解が見えてきた
実際に使ってみて、Claude CodeとCodex CLIの使い分けが明確になりました。
Claude Codeが得意なこと:
- サクッとした実装タスク
- 複数のツールを組み合わせた作業
- ファイル操作やテスト実行
- 汎用的な開発タスク
Codex CLIが得意なこと:
- 時間をかけた深い分析
- 複雑な推論が必要な問題解決
- アーキテクチャ設計
- 要件定義
特に最近、Claude Codeの品質低下が話題になることもありますよね。
そんなときに、重要な部分だけCodex CLIの力を借りることで、品質を保ちながら効率的に開発を進められるようになります。
トークン節約という観点でも優秀
私の場合、Claude CodeはMaxプラン(高い方)を使っていますが、Codex CLIはChatGPT Plusの月20ドルプランで使っています。
Claude Codeの使いやすさは維持しつつ、大事なところだけCodex CLIの推論力を借りる。
この使い分けによって、コストを抑えながら最高のパフォーマンスを引き出せるようになりました。
CLAUDE.mdとの相性も抜群
CLAUDE.mdに「こういうときはCodex CLIを使う」といったルールを書いておくのも良いでしょう。
例えば:
- バグ修正が3回以上失敗したらCodex CLIで分析
- アーキテクチャ設計の相談はCodex CLI
- 通常の実装はClaude Code
こうすることで、より体系的に使い分けができるようになります。
まとめ
Codex CLIがインストール済みの環境なら、設定は本当に簡単です。
コマンド一発でClaude CodeからCodex CLIを呼び出せるようになるのは、開発効率の観点からも素晴らしい進化だと感じています。
AI駆動開発において、適材適所でツールを使い分けることが、これからのエンジニアに求められるスキルになりそうですね。
みなさんもぜひ試してみてください!
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