チームの相互理解を深める4つのワークショップ
この記事は、「KNOWLEDGE WORK Blog Sprint」第 20 日目の記事になります。
ナレッジワークでエンジニアリングマネージャーをしてます、deepblue_will と申します。
私はマネージャーとして様々なチームに関わっているのですが、チームを「良い雰囲気」にすることを大事にしてます。
そのためには、メンバーがどんな人か?という 「相互理解」 が大事と思ってます。
相互理解が進むと「心理的安全性の向上」「協力関係の構築」「結束力向上」など経て、チームが「良い雰囲気」につながると考えているからです。
そこで本日はチームの 「相互理解」 を醸成するために私が行ってみたワークショップを4つほど紹介します。
最短 30 分でできるものから最大 2 時間かかるものまで紹介していくので、自チームの状況に応じて活用できるものがあると思います。
Wevox Values Card (お手軽度: ★★★)
所要時間:30min
アトラエ様が提供しているWevox Values Card です。
大事にしている価値観をチームメンバー全員で共有しあえるワークショップです。
「短時間」「準備不要(ブラウザでできる)」「ゲーム感覚」 とお手軽に開催できます。
他のメンバーはもちろんのこと、自分が大事にしている価値観もこのワークショップで整理できるので、相互理解だけでなく、自己認識にも役立ちます。
チームの組成時だけでなく、マンネリ・閉塞感などを感じるときに行うのもオススメです。
相互理解のためというのもありますが、ゲーム感覚というのもあり、「チーム全員で楽しむ」というポジティブな体験ができるのがオススメする理由です。
メンバーの感想
- 気軽にできてよかったです!
- それぞれ 1 枚くらい「そうなんだ〜」と思うものがあったので、相互理解促進にめっちゃいいと思いました!
- 捨て札一覧を見ながらなんで捨てたかを話す感想戦なんかも面白そうだと思いました!
Emotion Line (お手軽度: ★★)
所要時間:1h
1 ヶ月の感情の浮き沈みをメンバーで共有し合うワークショップです。
自分の感情の起伏を自分自身で振り返るとともに、メンバーの起伏も確認するという自己認識と相互理解のためのワークショップになります。
ワークショップの実施方法
<事前作業>
事前準備として上記の様なシートを作成し、各メンバーにはその月の中での印象的な出来事を付箋に記入してもらい、付箋を線で結び、感情の起伏として書いてもらいます。
<ワークショップ当日>
- シートを確認して各自コメントを記入する
- 各自コメントを確認する
- 受け取ったコメントの感想をそれぞれ共有する
ワークショップのポイント
ポイントは「ポジティブなフィードバック」を行うことです。
感情の起伏が上向きのものは「称賛」し、下向きのものは「激励」することで、1 ヶ月の終わりをポジティブに締めくくることができます。これにより、来月からも前向きに働いていくことを促すことができます。
Will・Can 共有会 (お手軽度: ★)
所要時間:1h~2h
以下のことをチーム内で共有することで、チームメンバー同士で補完関係の構築、業務体験向上などを狙ったものになります。
- こんなことできるよ!(自分の強み。can)
- これならまかせて!(強みで更にのばしていきたい。will x can)
- これを克服したい!(苦手だけど伸ばしていきたい。 will x can't)
- これはおねがいしたい!(苦手なのでやれない。 not will x can't)
- できればお願いしたい!(できればやりたくない。not will x can)
目標設定等で上司とはすり合わせることが多い、Will・Can ですが、このワークショップでチームメンバー内で共有することで、Will・Can の実現をチームメンバー同士でより協力しやすくなります。また、チーム内で自分がなにをするべきかもわかるようになります。
ワークショップの実施方法
<事前作業>
事前準備として、上記の様なシートを作成し、各メンバーに Will・Can を記入をしてもらっておく。
<ワークショップ当日>
- Will・Can を共有する
- 他のメンバーからコメントをもらう
- 感想を言う
- 上記を人数分繰り返す
ワークショップのポイント
発表者にコメントするときには以下のコメントして、誰と誰が補完・協力するのかわかるようになるとより良いです。
- 応援:「〇〇をおねがいします!」
- 委任:「〇〇は私にまかせてください!」
- 協力:「〇〇は私も興味あるので一緒にやりましょう!」
- 支援:「〇〇は私、詳しいので教えますよ!」
また、最後に自分が今後取り組んでいくことを 1 つ宣言して終わると、より効果が高まるのでオススメです。
メンバーの感想
- 各メンバーの得意・不得意、やりたい・やりたくないが知れると協業の精度向上に繋がるなと感じました。意外な面が知れたりもした。
- 各メンバーの発表終わったあとに更に時間つかって全体で分類とかマッピングするとよりよいかも
自分史共有会(お手軽度: ★)
所要時間:1h~2h
自分のこれまでの経歴を共有することで、メンバー同士の相互理解の促進をねらったワークショップです。
意外な過去や、経験が知れるので今後のコミュニケーションのきっかけづくりにも繋がります。
具体的には以下のことを書いて、1 人ずつ共有していきます。
- 過去の経歴を 3 段階にわけて記載する
- 未来にやってみたいことを記載する
ワークショップの実施方法
<事前作業>
事前準備として、各メンバー 1 人ずつ上記のようなシートを用意し、過去の経歴、未来への挑戦を記載してもらいます。
<ワークショップ当日>
- 自分史を共有する
- 他のメンバーから質問を時間を許す限りもらう
- 上記を人数分繰り返す
ワークショップのポイント
人に話していないことこそ積極的に記載すること、仕事と関係のない経験(趣味、学生時代)なども記載していくと、自分でも現在の自分への意外なつながりが知れるのでオススメです。
例えば、私は学生時代に合奏サークルに所属していたのですが、ここでチームで 1 つの音楽を作る経験が、現在のチームでの開発につながっていると再認識しました。
メンバーの感想
- 普段は聞けないその人の人生が聞けるのが良い。信頼感の醸成に繋がりそう
- いろいろ深ぼって知りたいという気持ちになった
- 「これ気になる」スタンプみたいのを事前に集めておくのもいいかもと思った
最後に
今回紹介したワークショップの使い分けをまとめると以下のとおりです。
- 新チーム結成時: Wevox Values Card・自分史共有会
- 定期的な振り返り: Emotion Line
- 役割分担の見直し: Will・Can 共有会
- チームの雰囲気改善: Wevox Values Card
チームビルディングは一朝一夕で改善できるものではありませんが、今回紹介したワークショップがお役に立てれば嬉しく思います。
明日は nownabe さんです。お楽しみに!
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