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トランジスタ(MOSFET)でNANDゲートを作る

2022/06/28に公開

前回は、バイポーラトランジスタを使用して、AND、OR、NOTの3つの論理ゲートを作成しました。
https://zenn.dev/k41531/articles/61f7f60c39edf5
今回は、MOSFETを使って、NANDを作ってみました。

使用したもの

名前 型番
MOSFET 2N7000TA
抵抗内蔵LED(赤色) OSR6LU5B64A-12V
カーボン抵抗 100KΩ CSF50J100KB
カーボン抵抗 1KΩ CSF50J1KB
ジャンパーワイヤ 165-012-000(EIC-J-L)
ブレッドボード BB-102
ブレッドボード用DCジャックDIP化キット(完成品) AC-DC-POWER-JACK-DIP
ACアダプター GF12-US0520

NAND

N型のトランジスタなので、ベースに電圧がかかっていないと抵抗が大きくなり、電圧がかかると抵抗が小さくなります。


バイポーラとMOSFET

どちらもトランジスタですが仕組みも特徴も全然違います。私はここを理解していなかったため少し詰まりました。

バイポーラトランジスタ

バイポーラは英語でbipolarと書かれます。日本語に訳すと双極になるかと思います。
一般にトランジスタといえば、これを指し、バイポーラという呼び方は次に紹介するFETのレトロニムです。
また、ここではスイッチのために使っていますが、電流増幅のために用いられることも多いです。

MOSFET

バイポーラトランジスタに対して、MOSFETはユニポーラトランジスタと呼ぶこともできます。
FETとはField-Effect Transistor のことで、日本語に訳すと電界効果トランジスタとなります。
FETにはいくつか種類がありますが、その中でもMOS(Metal Oxide Semiconductor)構造になっているものがMOSFETと呼ばれ、CPUに使われているトランジスタはMOSFETが占める割合が多いです。
以下のリンクが非常に分かりやすかったです。
https://www.shindengen.co.jp/products/semi/column/basic/mosfet/mosfet_1.html

比較

バイポーラトランジスタ MOSFET
駆動 電流駆動 電圧駆動
電力消費 多め 少ない
スイッチング速度 遅い 早い
高耐圧化 容易 容易ではない

以下を参考にしています。
https://techweb.rohm.co.jp/product/power-device/si/si-basic/4778/

違い

言葉

バイポーラトランジスタは、3つの端子をベース、コレクタ、エミッタと呼びますが、
MOSFETは、ゲート、ドレイン、ソースと呼んでいる。(何故だろうか)

端子の順番

トランジスタのフラットな面を下にし、足を手前に向けて置いた時、左から順に。
前回使用したトランジスタ(2SC1815L-BL-T92-K)は、
ベース、コレクタ、エミッタ。
ですが、
MOSFET(2N7000TA)は、
ドレイン、ゲート、ソース

制御信号が送られるベースやゲートの位置がそれぞれ違ったので注意

プルダウン抵抗

トランジスタのベースとGNDに接続した抵抗のことをプルダウン抵抗と呼びます。
以前の記事では、ベースに繋がっている抵抗を付けたり外したりすることによって、ON/OFFを切り替えました。言葉の通り、OFFの時には抵抗を外し、GNDにも繋げていなかったので、トランジスタのベースはオープンになっていました。
バイポーラトランジスタを使ったときは、これでも上手くいってしまったのですが、MOSFETの時は上手くいかなくて最初は難儀しました。
オープンにしてしまっていると電位が定まらず正しく機能しないということが分かり、抵抗をGNDに繋げることで動作させることができました。

https://detail-infomation.com/mosfet-gate-to-source-resistor/

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