【Google Cloud Next 25 in Las Vegas】エンジニア出張徹底ガイド ③ セッション1日目編
1. はじめに
株式会社 MBK デジタルの古畑です。
ラスベガスで開催された Google Cloud Next'25 に現地参加してきましたので、今回はその様子について共有させていただきます。
全部で1週間ほどの内容になるため、7記事に分けようと考えています。
本記事ではセッション1日目編について扱います。
想定読者
- これから初めて海外カンファレンスに参加される方
- プライベートの旅行を含め、海外経験が少ない方
筆者経歴
- 文系学部卒。前職でビジネス職として入社後、データアナリストに転向
- 業務内では主にBigQueryとLooker/Looker Studioを利用
- Google Cloud Partner Top Engineer 2025 受賞
筆者の前提情報
- 旅行経験
- 国内旅行は大好きなものの、海外旅行経験は1回のみ
- ハワイ旅行のため、英語もほとんど使わず日本語で通した
- 海外旅行用のスーツケースは所持していた(購入直後にコロナ禍へ…)
- 国内旅行は大好きなものの、海外旅行経験は1回のみ
- 英語力
- 受験時代から大の苦手科目で、英語を中国語に差し替えて受験したことも
- その後就職活動に合わせて猛勉強し、TOEIC で 820 点を獲得
- 職業柄読み書きはそれなりなものの、会話としての話す聞くは自信も経験もなし
2. セッション1日目編
現地で浴びた最新プロダクトと熱量を、そのままブログに落とし込めればと思います。
朝の会場の様子とチェックイン
初日の朝、Mandalay Bay周辺はすでに多くの参加者でにぎわっていました。
ストリップ通りの南端にあるこの巨大なコンベンションセンターには、Google Cloudのロゴが各所に飾られ、早朝からイベントの熱気が漂っています。
受付エリアには十分なスタッフの方はいらっしゃいましたが、PCやスマホ、モバイルバッテリーを取り出した上で金属探知機を通過するなどセキュリティが厳重だったので、通過まで時間がかかりました。
キーノートセッションに向けて数万人の方が来場されていたので、開始30分前に到着しましたが会場に入ることはできず、ホールで映像を見ることになりました。
会場で見たい方は、最低でも1時間前には到着された方が無難かと思います。
会場そのものは広すぎてどこから回ればいいか迷うレベルですが、それすらも「いよいよ始まった」という高揚感に変わっていきました。
キーノートのハイライト(印象的な発表や雰囲気)
初日のキーノートは、想像以上の演出とスケール感に圧倒されました。
天井まで届く巨大スクリーン、重低音の効いたBGM、そして満席の客席。まるでコンサート会場のような雰囲気の中、イベントは幕を開けます。
会場で、DJ が流す音楽にあわせて大型スクリーンに映される動画(VJ)は、Google の最新の動画生成 AI モデルである Veo 2 によって生成されたものです。
2023年、2024年の Next に引き続き、本年のイベントも、Google による生成 AI へのコミットを強調したものであることがわかります。
最も印象的だったのは、Cloud Wide Area Network(Cloud WAN)の発表で、会場中が一斉にスマホを取り出して写真やメモを取り始めたシーン。
Google Cloud が「マルチエージェントのためのフルスタックプラットフォーム」であると強調され、企業の IT インフラを抑えに行く姿勢を明確にしていました。
登壇者の英語は明瞭で、同時字幕やビジュアルも工夫されており、非ネイティブでも理解しやすい設計になっていた点も好印象でした。
参加した主なセッションのハイライト
※個人の感想なので、不正確な内容や個人の偏見が含まれる点ご了承ください
Partner Summit Keynote: Charting the course together (満足度 : ★★★★☆)
Google Cloudが、顧客価値を高め、飛躍的な成長を実現するために設計された新しいプログラム、リソース、そしてイニシアチブを通じて、パートナーの皆様をどのように支援しているか紹介されました。
新たな登録プロセス導入により、パートナーの活動とサービスへの貢献をより正確に認識、管理、共有する体制を構築すると発表し、Google Cloudフィールドとの連携強化を目指しているとのことです。
Googleのこれまでの成長やこれから力を入れていく分野、展望が紹介されました。
また、AIを利用して今後どのようにビジネスを展開していくのか、Step by StepでのGoogleの考えが示されました。
From chaos to confidence: Master governance in the age of AI (満足度 : ★★☆☆☆)
データガバナンスにおける課題として、技術的な課題、環境的な課題(特に過去10年間の規制強化)、そしてデータへのアクセスとセキュリティの課題を挙げました。
大規模データ処理におけるスケーラビリティの重要性と、データ処理を自動化・プラットフォーム化する必要性を強調し、セグメント化されたデータ製品の必要性にも言及しました。
これらの課題への対応として、すべての課題に対応できる製品、そしてプラットフォーム型のソリューションの必要性を訴えました。
非構造データの取り扱いに注意すべきという主張は理解できましたが、具体的な方法にまで踏み込んで欲しかったなぁと思ってしまいました。
What’s new in Looker: AI for BI (満足度 : ★★★★★)
LookerはAIの力でビジネスインテリジェンス(BI)を変革します。
本セッションでは、Lookerの最新のAI機能を紹介し、これらの新機能とセマンティックモデリングおよびセルフサービス探索機能の組み合わせにより、データ分析を簡素化し、誰もがデータ駆動型の意思決定を行えるようにする方法を紹介します。LookerのAIとBI戦略、新機能のデモンストレーション、BIワークフローでAIを活用するためのベストプラクティスをご紹介します。
Looker上でLooker Studioが動いたり、Looker上でGeminiのConversational Analyticsが動かせるようになったりと、Lookerの進化を感じることができました。
会場の設備や雰囲気
Mandalay Bay Convention Center はとにかく巨大な会場で、さすが Google の一大イベントというスケール感でした。
会場内には無数のセッションルームが設けられ、移動に5〜10分かかることもしばしば。スニーカー必須です!
Wi-Fiは無料で安定しており、安心してPC作業ができました。
ただ冷房はかなり強く効いているので、外の天気に合わせて薄着で行くとセッション中寒い思いをする可能性が高そうです。
1階から3階までそれぞれの部屋に名前がついており、その名前で案内されるので、名前と場所を覚えるまではどこに行けば良いのか迷うことも…
アプリ内の地図を確認しながら動くと、時間と体力の節約になると思います。
午前中にはパンやコーヒー、昼にはサンドイッチなどが支給されるため、とりあえず食事に困ることはなさそうです。
ただし一気にパン置き場に人が集まるため、パンは15分ほどで無くなっていました…
展示ブース(Expo)
Expo会場では、Google Cloudのプロダクトチームをはじめ、パートナー企業やスタートアップが多数出展。
AI、セキュリティ、インフラ、データ分析などカテゴリごとにゾーニングされており、自分の興味に合わせて効率的に回れました。
デモはどれも実機ベースで、スタッフも気さくに話しかけてくれる雰囲気。
具体的な内容を話せる技術者も多く、英語が話せる方にとってはかなり有益な場です。
私は翻訳ソフトとにらめっこしながら、「来年までに英語の勉強をするぞ…!」と決意しました。
Google 公式の水筒を始め、ノベルティもたくさん頂くことができました。
Google 公式のTシャツ(有料)などは初日で在庫が無くなっていたので、購入されたい方は早めに行くことをお勧めします。
3. まとめ&次回予告
以上、Google Cloud Next ’25 の初日現地レポートでした!
キーノートに始まり、セッション・Expoと、目まぐるしくも刺激的な1日を過ごせました。
特に印象的だったのは、生成AIを中心に各プロダクトが確実にアップデートされていること。
「AIは一部の専門家だけのものではなく、全ての開発者・ビジネスユーザーに届くフェーズに入った」と感じさせられました。
次回の記事では、Day2のセッションや、実際に聞いたLooker・Geminiの活用事例、
そして会場での技術者同士のリアルな会話から感じた潮流についてご紹介します。お楽しみに!
Discussion