😎
「哲学」はUMLで考えると面白い vol.05 〜 アリストテレス2 - 四原因説
四原因説とは
アリストテレスは物事が存在するための原因には以下の四つのタイプがあると説明しました。
・何からできているか: 質料因(ギリシャ語Hyle/英語Material Cause)
・どんな形をしているか: 形相因(ギリシャ語Eidos/英語Formal Cause)
・どんな動きや変化が必要か: 作用因(ギリシャ語Kinoun/英語Efficient Cause)
・目的や理由: 目的因(ギリシャ語Telos/英語Final Cause)
四原因説のモデル化
具体例として「家」について考えてみましょう。
家は、設計図(形相因)をもとに、木材、石材、鉄材(質量因)を大工さんが作業する(作用因)ことで、できあがります。そして、そもそも家を作りたいのは、快適な暮らしやステータスをえたい(目的因)からでした。
上記、四原因説をクラス図で表現してみます。
それぞれの、原因との物事の関係がより明確になるように、英語の関連名を付けています。
クラス図の関連名は英語文法のSVOのように読みます。
これらのクラス間の関連をSVO的に読み下すと、下記のようになります。
物事 is made from 質料因.
物事 is made into 形相因.
物事 is made by 作用因.
物事 is made for 目的因.
先ほどの具体例である「家」をオブジェクト図で表すと下記のようになります。
アリストテレスの四原因説は、ある物事を多方面から分析することの大切さを教えてくれます。
ある意味、思考のフレームワークの先駆け、といってもいいかもしれません。
参考文献
※ 本連載を始めるきっかけになった書籍。
※ 非常にわかりやすく、かつイラストを使って哲学の概念を説明している。
関連記事
Discussion