Data Superheroesの新たなるステージ。Data Superhero Council 参加レポート
前置き
こんにちは。さすらいのデータエンジニアのこみぃです。
ハロウィンが終わってすっかり年の瀬ムードに移行しつつある昨今ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて私はというと、先日Data Superhero Councilというイベントに参加してまいりました。今日はそんな話をしましょう。

Data Superhero Councilとは?

Data Superhero CouncilはSnowflake Data Superheroesの一貫となる今年初の試みです。
Superheroesの一部がSnowflake本社に招かれ、中長期的なビジョンを共有されたり、各機能についてディスカッションしたりというのを2日間みっちり行う重量感たっぷりのイベントです。アジェンダによっては未発表のものとかもあるのでそのものは見せられませんが、スケジュールはこんな感じ。

そんな重厚なイベントに、今回は18名のSuperheroたちが招かれました。

旅費をほとんどSnowflakeが持ってくれるので明らかに予算がかかっており、かなり大きな試みであることが伺いしれます。実際に主催側の主担当にあたる方も、Data Superheroesの歴史のターニングポイントになるだろうと語っていました。
日本からは2人が参加し、光栄にもその1人として参戦させていただきました。ヤッテヤルデス。

事前準備
さて、前述の通り今回はできる準備はしっかりやっていこうと考えました。今後同じようなイベントに参戦する方のためにも、一応どんな準備をしたかなど書いてみます。
ドキュメントを読み込む
今回は事前に、当日のセッションやディスカッション内容についてかなり詳細なドキュメントが共有されていました。
それらにしっかり目を通しつつ、想定質問集には回答を英語で用意しました。当日はただでさえ英語についていくのが大変なので、その上でアドリブになるよりもしっかり準備をしていく必要があるでしょう。
実際には当日いきなり議題が変わったりなどもしましたが、事前の準備のお陰でなんとかついていけたという感じです。
英語を勉強する
さて、英語ですね。日本勢に取っては大きな障壁。
事前にアメリカ本社から日本法人へのヒアリングで何故か私の英語はfluentだと伝わっていたらしいという噂も聞きつけており、余計にプレッシャーがかかります。
勉強としては普段の英会話の鍛錬に加えて2つ、以下を実施しました。
- 機能についての英語の動画を観たりブログ記事を読んだりする
- オクトパストラベラー2を英語でプレイする
前者は単純な英語力の他に単語力を鍛える意味があります。技術に関する英語は全部が聞き取れなくても単語を拾えればついていく大きな助けになり、逆に単語がわからないと文法がわかっていてもお手上げになります。普段日本語で登場するテクニカルな単語を英語だとどう表現するのか知っておくといい感じです。
後者は息抜きの意味で実施していたのですが、思った以上に日常会話でも使えそうな英語が音声つきで登場したためかなり勉強になりました。音楽も最高で楽しみながらやれますので、今後も継続しようと思います。

聞こえてくるでしょう。根谷美智子さんの流暢な英語が(英語版は別の声優です)
このあたりの知見は来年のSummit参加にも使えそうですので、Summit準備号なブログ記事にも改めて書く予定です。
当日の様子
当日は朝8時45分から夕方の17時くらいまで密なスケジュールでひたすらディスカッション。
ディスカッションの様子。


食事は用意していただけてます。割とおいしい。


ディスカッションの内容については一般に公開されてない内容も含まれるので細かい内容は語れないですが、機能についての説明からの現状の問題点などのディスカッションが行われました。
やはりというか英語圏のみなさんが活発に発言。アジア圏(日本勢2人と韓国の1人)はやや控えめに。とはいえ的確に議題に切り込んでいきます。すべてのトピックで時間オーバーするくらい熱く議論をして、時間はあっという間に過ぎていきました。
夜は飲み会をしたりして盛り上がりつつ、遊びの遠征ではないので早めに解散してちゃんと眠ります。

オクトパスを食べるトラベラー(筆者)
ディスカッションで記憶に残ったトピックなど
Snowflakeのビジョンはストリーミング処理とAI
最初のセッションがCo-Founderを含む重鎮数名からの中長期的なビジョンの共有でした。そこでAIと並んで注目の要素としてBenoitが挙げていたのがストリーミング処理。
表番組として同日に開催されていたBUILDでも発表されたInteractive Tableなど、高速にリアルタイムで分析を行う技術が直近の注力事項なのかなと思いました。
これはAI時代の進化を考えると非常に納得がいくビジョンです。AIに日々のオペレーションを任せていくようになれば、よりリアルタイムにデータを収集し、より素早く高頻度でAIがデータを参照できる基盤を作る必要があるからです。
私は長期的な目線での戦略を考えるのが好きなので、こういう要素が繋がって将来のビジョンが見えてくると楽しくなってしまいます。
カタログという単語の難しさは万国共通
SnowflakeにはHorizon Catalogという機能があり、今回の主要なトピックの一つでした。
そこで、Horizon Catalogは人用のカタログなのか、システム用のカタログなのか、そもそも両方をカタログという単語で表すのはどうなの?という議論が行われました。
最近はSemantic Modelとか色々関連するワードがありますが、非常に混乱を招くものです。このあたりの課題感は万国共通なのだなーと実感しました。
名寄せは万国共通の課題
AISQLのセッションにて、私が「日本だと名寄せがめちゃくちゃ課題なんだけれどそういう機能は今後でてくる?」と質問したところ、名寄せの難しさについてが話題に。
翌日の朝食の際に韓国とシアトルのSuperheroからも深い同意を得られたので、名寄せもまた万国共通の過大なのだなと思いました。
万能名寄せ関数がAISQLで登場したら全世界のデータアナリストが落涙するレベルだと思うのですが、実現する日はくるのか!!!
今回のイベントを通じて感じたこと
ここからは今回のイベントを通して感じたことです。
海外と日本だとデータマネジメントの進み具合が違いそう
日本はデータ活用が遅れ気味と言われていますが、その大きな理由の一つはデータマネジメントについての意識の違いにありそうだなと思いました。
海外だとそもそもデータ管理に関する法律が厳しいのもあり、データマネジメントをしなくてはならないという背景はあるのですが、ディスカッションにおいて「技術よりむしろ社内調整が」みたいな話が全然出てこない。日本は大半の企業がそこで止まってしまっているので、開きがあるように思います。
これは海外と日本でのデータカタログサービスの普及の具合にも現れていて、例えば海外のSuperheroはデータカタログといえばCollibraだよねという話をしていましたが、日本ではCollibraはほとんど聞かないサービスです。
日本だとデータカタログはAlationが一番メジャーだと思いますが、Alationはどちらかというと現場主導のスモールスタート向きのツールで、Collibraはトップダウンでデータマネジメントを行う場合に強みが出るツールです。海外はトップダウンでデータマネジメントを進めるのが主流なのに対して日本は現場主導でデータマネジメントを進める形が一般的とも言えるでしょう。
実際にはデータマネジメントはトップダウンの要素が不可欠なので、トップダウンで進められる海外の方が結果として早く進むことになるでしょう。
ポジショントークで不安を煽りたいわけではなく、なぜそうなのかを考えていくのが重要だと思います。データマネジメントはAI活用において非常に重要な要素ですので、この遅れは日本の競争力の遅れにもつながってしまいます。
しっかりと発信を行い、この遅れを乗り越えていくのを先導していくのもSuperheroesの役割だと感じました。がんばるぞい。
日本のコミュニティは強い
日本のSnowflakeコミュニティは海外から見ると驚嘆するくらいに強いというのを今回他国のSuperheroと話してて再認識しました。
単純に結束が強いのに加えて、日本のコミュニティはユーモアがあるのが驚かれていました。コミュニティイベントで鬼滅の刃のコスプレをしたり、素敵なTシャツを作ったりなど。こういうのは大事にしていきたいですね。

Amazing...って言われたTシャツ
海外のコミュニティとリーダー同士で対談したら色々とお互いに得るものがありつつ、日本のコミュニティのすごさを見せつけられて面白そうだなとは思いました。言語の壁はここでも立ちはだかってきますが、これもまたSuperheroの役目として頑張りたいところです。
ベーコンはカリカリがおいしい
海外に対して日本が大きく遅れていると感じたもう一つの要素はベーコンの違いです。日本のベーコンはしっとりしているのに対して、海外のベーコンはカリカリでおいしい。(個人の意見です)
今回は帰りの空港でBacon Baconというベーコンにフィーチャーしたお店を見つけて思わず爆食いしました。(個人の行動です)


今回一緒に参戦したkkkida氏いわく、製造段階から違うため日本のベーコンをうまく焼いても海外のようにカリカリにするのは難しいそうです。そして肉製品は日本には持ち込めないため日本ではカリカリのベーコンは手に入りません。
個人的には栄養学は非常に重要だと考えており、朝食はしっかりしたものを食べる必要があると考えています。ぜひカリカリのベーコンを日本で食べられるようにベーコンだけは輸入できるようにならないものか。
朝食だけに超ショックということです。おあとがよろしいようで。
素敵なSwag
さて、今回は素敵なSwagが配られました。海外勢もやはりSwagは大好きなようで、みんなで盛り上がりました。
まずは1つ目、今回最初の時点で配られることが告知されていたバインダー。ロゴがとにかくかっこいい。


紙でメモを取る習慣がそこまでない人間ではありますが、趣味の謎解きのときとかに使おうと思います。
続いて追加分その1。バックパックとYETIのトラベルマグとモバイルバッテリー。

トラベルマグでけえ
YETIは日本にまだ入ってきてないキャンプ用品メーカーでキャンプ好きにはたまらない逸品らしいので、次のSnowCampとかで持っていって自慢しようと思います。
こちらのセットは別オプションのジャケットと選択式でした。そちらも非常に良さげでした。こちらは喜田さんが選んでたので、イベントで彼が着ているところを見られるかもしれません。

最後に追加分その2。トートバックと靴下とクマ太郎キーホルダー


クマ太郎キーホルダーがとてもかわいいので早速バックパックに装着しました。しばらくはこれを使っていこうと思います。

全体的な感想
さて、今回のイベントに参加した全体的な感想など。
まず、非常に良いモチベーションになりました。しっかり勉強して参加したことで各機能を振り返るきっかけになりましたし、招待されてるという事実自体が非常に嬉しいものでした。海外のSuperheroも「初めて本当にSuperheroらしい体験だった」と語っていたくらい、これまでのSuperhero体験の中でも特別でした。
また、参加していた他国のSuperheroとこれまで以上にしっかり交流できた気がします。Summitで会うときには50人くらい一同に会するので個別に話すことが実はあまりないのですが、今回は少なくとも来ていた全員の名前も覚えたしお話もしたしLinkedinも繋がったしという感じです。

特に韓国のSuperheroとは仲良くなりました。彼はMEGAZONEという会社に在籍していて、日本でのAWS Summitなどにもたまに来ているようなので、そのうちローカルなイベントで会ったらまた話に花が咲きそうで楽しみです。
観光
さて、ここからは観光情報です。ある意味本編ですね。
Snowflake本社 & Silicon Valley AI HUB
まずは今回の会場だったSnowflake本社。とりあえずでかい!

Silicon Valley AI HUBというコミュニティの場でもあり、そんな感じの見た目もしています。

天気がいい日はテラスで昼食を食べたりもできます。うーんマーベラス。

個人的に一番面白かったのはきゅうり味のドリンクが出てくる謎のドリンクマシンです。本当にきゅうりの味がしました。

スタンフォード大学
メンロパークにはスタンフォード大学があります。ホテルからは南北につながる特急で2駅の距離なので、いってみました。
2駅といいつつ最寄り駅直ぐ側の正門から中心部まで徒歩20分あったので、行かれる方はバスを使うのがいいと思います(1敗)。

美術館がついてて地獄の門があったり(なお美術館は定休日でした)


お土産の衣類が異常に充実していたり


ズボン欲しかったんですがフェルト生地でかぶれる体質なのでなくなく断念
そして、その日は何故かイベントの日だったみたいでTシャツをゲットしました。かわいい。


御当地カードショップ
スタンフォード大学中心部からバスで15分くらいの位置に御当地カードショップがあったので行きました。カードショップというよりはボードゲームなどのテーブルゲーム全般のお店という感じで、入口外いもボドゲがおいてあるユニークなお店でした。

中にキャットタワーがあって猫関連のボドゲが大量においてあるなど、やはりアメリカ人は猫が好きなご様子。

御当地柔道場
今回行ったカードショップの隣りに偶然柔道場があったのでこんにちはしてみました。道場主さんとお話したりなど。


柔道もまた世界をつなぐ素敵な文化ということで、次回は柔道着も持っていこうかなと思います。
お土産
最後にお土産の画像など。
今回のお土産はチョコレート3種。ギラデリの新作が出てました。色が赤いですがペパーミントだそうです。

また、イベント前にハワイに乗り込んでたkkkida氏からハチミツを頂きました。シェフおすすめのハチミツなので食べるのが楽しみです。

本日のまとめ
そんなわけで、本日のまとめはこちらです。
this guy owes me bacon now (ベーコンもつけてくれよな)
結びの言葉
そんなわけで、第一回のData Superhero Councilは私にとっては最高の体験となりました。次回以降も継続して、色々なSuperheroが同じ体験ができると素敵だなと思います。
もちろん私に再びお声がかかるのが一番嬉しいんですが、イベントの趣旨的には違うSuperheroが招集されるべきでしょう。
本日はこのあたりで。
それじゃあ、バイバイ!
Snowflake データクラウドのユーザ会 SnowVillage のメンバーで運営しています。 Publication参加方法はこちらをご参照ください。 zenn.dev/dataheroes/articles/db5da0959b4bdd
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