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ZOZOにおけるSpeaker Deckの運用方法

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技術戦略部 Developer Engagement ブロックの @ikkou です。Developer Engagement ブロックは社外向けのいわゆる「技術広報」を担っていて、技術カンファレンスや勉強会などで ZOZO エンジニアが発表する登壇資料のレビューから、Speaker Deck への公開作業まで一気通貫で担当しています。

本記事では、ZOZO の Speaker Deck の運用方法を紹介します。

1. Speaker Deck Pro の利用

これまで ZOZO では個々人の Speaker Deck アカウントに自由にアップロードしてもらっていました。例えば、昨年の2024年11月27日に開催された GitHub Universe Recap 東京 の LT で喋ったスライドは、私の Speaker Deck アカウントに公開されています。

https://speakerdeck.com/ikkou/github-zozotown

過去のものはそのままにするとして、今年の2025年7月から有償の Speaker Deck Pro を契約し、原則として ZOZO 発の資料はすべてこのアカウントに掲載する方針になりました。

https://speakerdeck.com/zozotech

Custom URLs の利用

Speaker Deck をお使いの方であれば、多くの人が「Speaker Deck で最高の URL を生成する技術」という記事を目にしたことがあるはずです。

先のスライドも、当初はスライドのタイトルを『GitHub Copilot全社導入のその後とGitHub×ZOZOTOWNコラボレーションの舞台裏 / GitHub ZOZOTOWN』としていたので、スラッシュ以降の GitHub ZOZOTOWN が URL Slug として採用され、https://speakerdeck.com/ikkou/github-zozotown という URL でアクセスできるようになるものです。

実は URL が一度生成されてしまえば、スライドのタイトルに含まれるスラッシュ以降の文字列を削除しても URL は固定されるので、生成後にスラッシュ以降の文字列を消せば不自然な英数字の文字列が不要になります。

そして、いつからかはわかりませんが、2025年12月現在では、スライドのタイトルではなく、アップロードする PDF のファイル名が URL Slug に設定されるように仕様が変わっている ようです。つまり、先のスライドも github-zozotown.pdf というファイル名でアップロードすれば、自動的に URL Slug は github-zozotown になります。

Speaker Deck Pro に課金することで 自由に URL Slug を指定できる機能「Custom URLs」が利用できるようになります。ZOZO ではスライドをアップロード時に明示的に Custom URL を指定しています が、実は課金せずとも URL Slug を実質的に指定できることは、もしかするとあまり知られていないかもしれません。

2. 解像度を指定して PDF 化することで画質を向上

ZOZO では多くの場合、「Google スライド」でスライドを作成しています。Speaker Deck にスライドをアップロードするには PDF として出力する必要があるので、ファイル ➔ ダウンロード ➔ PDF ドキュメント(.pdf)から PDF を書き出します。

デフォルトでは 16:9 比率で書き出されるかと思いますが、このまま書き出した PDF ファイルの解像度は 720px × 405px という、昨今のモニターでフルスクリーンで表示するには小さめの解像度となってしまいます。

そこで、ファイル ➔ ページ設定で「ワイドスクリーン(16:9)」から「カスタム」に変更し、解像度を 1920 × 1080 ピクセルに変更します。

この状態で PDF をアップロードすると 1440px × 810px という解像度になり、何もしていない状態と比べるときれいに表示されます。

Speaker Deck 上では長辺 1440px が上限のようですが、ローカルで投影することを考慮して 1920px として書き出しています。

3. スライドテンプレートのフォントを M PLUS 1 に指定

今年の春先まで Google スライドから PDF に出力すると「文字がガビガビになる問題」がありました。この問題は下記のスライドに記載されているように、使用するフォントを BIZ UDPGothicM PLUS 1 に指定することで解決できます。

https://speakerdeck.com/moriyuya/problem-solving-for-google-slides-2023

私たちも M PLUS 1 を指定する形で問題を回避してきましたが、2025年3月に Speaker Deck が抜本的な修正対応を施した結果、現在この問題は起きなくなっています。

https://x.com/speakerdeck/status/1896372919003230297

結果として、現在では必ずしも M PLUS 1 指定を続ける理由はありませんが、見栄えの統一性を担保するためにスライドテンプレートはそのまま運用しています。ただ、昨今では視認性と可読性の観点から BIZ UDPGothic が推されている雰囲気も感じられるので、何らかのタイミングで BIZ UDPGothic を指定する日が来るかもしれないと考えています。

4. アップロードと X での投稿

冒頭でも紹介しましたが、Developer Engagement ブロックはすべての登壇前の資料に目を通しています。レビューが完了した後、登壇前後に Google スライドから PDF に出力して Speaker Deck にアップロードまで担当しています。

Custom URLs を利用できるので、登壇資料の日本語タイトルから良さそうな URL Slug を ChatGPT さんに提案してもらい、その中で良さそうなものを登壇者に提案しています。

Custom URLs と同じように Speaker Deck Pro の特典として日時を指定しての公開予約ができますが、確実性を期すため指定せずに公開することが多くあります。

公開後は X の ZOZO Developers @zozotech から公開した旨をポストしています。ポスト時は登壇する場のハッシュタグを忘れないようにしましょう。

https://x.com/zozotech/status/1995359751262359862


ZOZO 独自の運用方法というわけではありませんが、ZOZO の Speaker Deck の運用方法を紹介しました。

現場からは以上です!

株式会社ZOZO

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