Cloudflare Workers Tech Talks in Tokyo #4 イベントレポート
1月16日「Cloudflare Workers Tech Talks in Tokyo #4」を開催しました。5人の方にトークしてもらい、おおよそ70人が参加しました。その様子をレポートします。
あなたは誰?
@yusukebeです。CloudflareでDeveloper Advocateをやっていて、今回のイベントの主催です(写真は@__syumaiさんにとってもらいました)。
Cloudflare Workers Tech Talksとは?
Cloudflare Workers Tech Talksとは、Cloudflare Workersを使って開発をしている開発者がCloudflare Workersについてトークするイベントです。過去に東京で3回、大阪で1回やっています。同じチームメイトのRickyとKristianも参加したことがあります。今回は5回目の開催となります。
- Cloudflare Workers Tech Talks in Tokyo #1
- Cloudflare Workers Tech Talks in Tokyo #2
- Cloudflare Workers Tech Talks in Osaka #1
- Cloudflare Workers Tech Talks in Tokyo #3
このイベントの特徴は「スピーカーが自由に話す」ということです。僕はよくスピーカーに「『Cloudflare Workersとは何か?』はというようなイントロダクションはしないでください」と伝えています。話したいことを話してもらっています。すると尖った内容になるので、日々Workersを使って開発してる人にとっては普段聞けないトークになります。一方、ついてこれない参加者もいます。それでも、みなさん楽しそうにトークするので、その様子をみて「Cloudflare Workersってなんかすごい。面白そう」って感じてくれればいいと思っています。
会場
今回会場はサイバーエージェントさんのご厚意で、渋谷にあるAbema Towers内のセミナールームをお借りすることができました。ありがとうございます!
参加者
以下のconnpassのサイトで参加者を募集しました。
100人の参加枠が全て埋まりました。直前のキャンセルもありましたが、のべおおよそ70人とオフラインのイベントとしては多くの方が参加しました。みなさん、Cloudflare Workersに関心があるということでしょう!
タイムテーブル
5人の人に話してもらいました。そのうち1人は後述するCodegiantというサービスのファウンダー・CEOのRishi Mathurで普段はサンフランシスコにいるのですが、たまたま日本にいるのでゲストとして話してもらいました。他の4人はプロダクションでCloudflare Workersを使っている人達で実践的な内容になりました。
以下がタイムテーブルです。
トーク
一つ一つのトークについて簡単に振り返ってみます。
comilioとCloudflare、そして未来へと向けて
@oliver_diaryさんは漫画投稿プラットフォームの「comilio」というサービスをやっていてそこでのCloudflare Workersの活用を紹介しました。
Google CloudやPlanetScaleなど他のベンダーサービスを使いつつ、Cloudflare Workersを使いこなしていました。画像APIでは署名付きURLを使って画像を保護したり、計測APIでは漫画のページがめくられるたびに計測をしたりと「漫画」ならではWorkersの利用が紹介されてて面白かったです。
スライドが公開されています。
また以下で@oliver_diaryさんがHonoの活用について書いています。
なぜ、音楽ゲーム Liminality は Cloudflare を使うのか?
nanosanという方の発表。Liminalityというスマホの「音ゲー」での事例です。これが、めちゃくちゃCloudflareを使っててまさに「Cloudflare Stack」です。
ゲームのリソースファイルの置き場をファイルサイズ、更新頻度、公開範囲などによってCloudflare PagesかR2で使い分けていました。個人的に興味深かったのは、マスターデータがあるCSVからJSONに変換し、バリデータやWebページでの配信に活用していることでした。Workersのスクリプト内で、JSONを直接import
するアイデアは使えそうです。
Cloudflareの良さを使えたいとのとこでありがたいです!
Codegiant
RishiによるCodegiantについてのトークとデモです。
Codegiantは面白いサービスで、Cloudflare Workersのアプリケーションを作るのをサポートするのと、それだけではなく以下のアプリケーション作成・運用に必要な機能を提供しています。
- Issueトラッキング
- Gitレポジトリ
- ドキュメント作成
- 外形監視
- エラートレース
- オブザーバビリティ
以下がCodegiantの管理画面です。左側に各種機能が掲載されていて「Uptime Monitoring」を選択しています。
今回はNext.jsを使ったコンタクトフォームを作るデモを見せてくれました。最初にCloudflareのAPIへのアクセス情報をいれるだけで、一瞬でDBを含むアプリの雛形ができます。そして新しいAI機能を使ってAIにコードを書いてもらっていました。Rishiはほとんどタイピングせずにアプリができていく様子にみなさん興味を持ってみてました。
新機能へのアクセス権はCodegiantのDiscordでもらえるとのことです。以下にリンクを貼っておきます。
TYPICAのリアーキテクチャを支える Cloudflare Workers
@arisawaさんはTYPICAというコーヒー豆のダイレクトトレードプラットフォームを提供するサービスの話をしました。
Next.jsで作ったアプリケーションの手前にHonoで作ったCloudflare Workersを置く話がでてきました。これは僕が以前まとめた「Cloudflare Workersプロキシパターン」ですね。
このトークで面白かったのは「泥臭い」話が出てきたことです。開発体制や各国ドメイン対応など苦労話が聞けてよかったです。
Cloudflareで実現するAIエージェントワークフロー基盤
最後は@kmd_09さんの発表です。単体のLLMでは苦手なことを複数のAIツールのワークフローで行う話です。あるURLを渡してそのページに関するブログ記事を書いてもらうというデモをしました。それぞれのノードがCloudflare WorkersのPython Workerで実装されていて、デプロイされたものが動いていて素晴らしい!
エージェントNodeにおいてはWorkersのIsolatesがセキュリティの観点からも相性がいいとのことでした。またAI Gatewayを便利に使っているそうです。
フィードバック
参加者にはハッシュタグ「#workers_tech
」をつけてXにポストをしてもらいました。以下からその様子を見ることが出来ます。
https://x.com/search?q=%23workers_tech
まとめ
Workersを使ったプロダクトの裏側の話、CodegiantやAIのデモと非常に濃い内容でした。トークをしてくれた5人と会場を貸してくれたサイバーエージェントさんに感謝!
これは最後に撮った集合写真です。すごくいい写真!
Cloudflare Workers Tech Talks、次回は3月に大阪で開催予定です。興味のある方はぜひ参加を!
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参加者のあさひさんがめちゃくちゃいいレポートを書いています。
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