Microsoft MVPを再受賞しました(2025)&活動のLook back
ありがたいことに今年もMicrosoft MVPのAwardをいただき、無事更新することができました。
今年はDevOpsに加えCloud SecutiyのAwardもいただきました。
2024-2025活動ふりかえり
MS MVPのAwardをいただいたのが去年の2024年8月でした。
2024年8月から今回の2025年5月までの活動をふりかえっていこうと思います。これをやってればMVPになれるわけでもないとは思いますが、一例としてご参考になればと思います。
私の主な活動内容はZennでの記事執筆と登壇です。記事は対象期間で合計21件書いていました。記事のView数を集計したら年間約13万PV!いつも読んでくださってる読者のみなさん、ありがとうございます!😊
全部紹介するのは大変なので比較的反響があった/印象に残ってるものを。。。
記事
GitHub/Azure DevOpsと他サービスとの連携
これはAZ-400の試験対策本の執筆にあたって予習がてら調査したGitHub Advanced SecurityとMicrosoft Defender for Cloudの連携についての記事ですね。
Microsoftの方から「一読の価値あり」とXでコメントいただいてうれしかったです。調査編と書いてるので実践編もどこかで書きたい。
ただ、Azure DevOpsからAzureサービスやPower Automateなどの他のMSサービスに連携するときに「3rdパーティーとの連携」を有効にしないとブロックされるのはいまだに納得できない。。。(1st party同士やん!)
GitHub Certificaction合格体験記
2024からGitHubの資格の合格体験記はあんまりなかったみたいなのと、受験後の新鮮な気持ちで「これを勉強しててよかった&もっとこれを勉強しておけばよかった」という気持ちを込めて書きました。特にGitHub AdminはGitHub Enterprise Cloudの初期構築とかをやったことがあったので余裕じゃね?と思って受けに行ったらかなりギリギリで反省しました🥲 GitHubの試験はGitHub Copilot、Admin、Advanced Securityの3つを取りましたが、いまのところAdminが一番難しかったです。
Advanced SecurityはCodeQLによるコードスキャンの仕組みや依存関係スキャンの仕組みを深く理解するきっかけになって、今の仕事でもかなり役立っているので受けてよかったなと思いました。
GitHub Universe2024全アップデート和訳
New from Universe 2024のざっくり全訳&waitlistの導線を整備したものです。
これも結構大変でしたが、アップデートの訳をすると理解が深まってよかったなと思いました。
余談ですがChatGPTのレスポンスのソースとして自分のこのブログが出てきたことがあってにっこりしました。
ソースコード管理のベストプラクティス
記事のネタは周りのひとから「○○したいけどどうすればいい?」というおたよりから書くことも多く、2024年の冬ぐらいはソースコード管理についてのおたよりを頂くことが多かったです。ベスプラ前編・後編は毎年参加させていただいてるAzure DevOpsアドベントカレンダーにも投稿したやつですね。
アドカレは毎年書くの大変だけどこのタイミングで寝かせてたネタを必要に迫れられてたくさん書くことができるので結構好きなイベントです。今年も参加したいな。
私のDevOpsエンジニアとしての最初の仕事らしい仕事はソース管理基盤の整備だったので、ソース管理は結構好きな分野です。
Microsoft Build in Seattleセッションレポート
今年はありがたくもシアトル現地でBuildに参加することができたので、毎日セッションを聞いたその日にせっせとレポート記事をあげてました。
シアトルでのBuidでは普段交流しない他のMVPの方や会社の色んなregionの人たちと交流したり、日本では聞けないセッションもたくさん聞くことができて大変エキサイティングな体験でした。願わくば来年も参加したい。。。
当時はセッションの内容を忘れないように聞いた内容をXで日本語で同時翻訳して連投→ホテルに帰って記事にという感じで過ごしてたのでめちゃくちゃ大変でしたが、Xでの反応や翌日Buildの会場で「記事見ました」とお声がけいただいて励みになりました。
あと即時レポだったからかこの記事がきっかけでだいぶフォロワーの方が増えました。
登壇
2024/11/06のMicrosoft Developer Dayの懇親会LTでの発表です。たしかこのときはメトリクスに関して色々思うことがあって、GitHub Copilotを導入したはいいがどのように効果検証をすればいいかわからない、誤ったメトリクスを生産性と結びつけてしまう(GitHub Copilotの利用率が高い=生産性が高い)、といったことが結構あるなと思って話した内容です。
社内のエンジニア向け勉強会のMVPがなんか話してくれる回で話した内容です。Microsoft MVP for DevOpsがカバーするプロダクトの範囲とDevOpsに関するあるあるな誤解をEffective DevOpsを引用しながら紹介しました。
2024/12/06のJAZUG for Womenのショートセッションでお話しした内容です。DevOpsだけでなく隣接カテゴリのAzureのコミュニティにもアプローチしたいという思いがあったのと、結構会社でAzureをやってる人たちからDevOpsについてお問合わせがあることが多かったので、Azure×DevOps Platformって結構需要があるんじゃ?と思って用意しました。今の会社に入った当初はそんなにAzureに明るくなかったのですが、DevOpsをやってると自然とAzureにも関わってくるのと(特にAzure PaaS)、会社の上司がAzure PaaSが得意なDeveloperだったので英才教育を受けてそこそこAzureについても話せるようになったmilestone的な登壇だったので、結構この内容は気に入っています。
2024/12/14にTFSUGの「Azure DevOpsオンライン Vol.12 ~ Database CI/CDとrecap色々」で登壇させていただいた内容です。これも書籍執筆の中でデータベースのCI/CDについて検討する機会があり、上司のyutakaosadaさんと共同登壇させていただきました。当然ながらCI/CDのフローに載せるためには「コードとして管理する」必要があり、やっぱコード化するのはすべての基本になるのでこれからますます重要になるのでは?というinsightを得て、後の「生成AI時代のソースコード管理の考える 'X as CodeからGitOpsへのDevOps進化論」に繋がりました。
この資料は結構難産で、SDLの概念やプラクティスの調査、DevSecOpsの体系的な説明、それらをGitHub Advanced Securityを使ったプラクティスに詳細化していくのがとても大変でしたが、かなり反響がよかったので報われました。
この内容はここ1年ぐらいの活動の中で「ソースコードとして管理することが自動化やガバナンスの基本」というinsightにいきつき、Infrastrucutre as Code、Database as CodeなどいろんなX as Codeに触れていく中で、DevOpsの発展においてはコード化することって結構大事だったんじゃないか?という問いを見出してDevOpsの歴史の中でどのようなX as Codeが生まれ、ソフトウェア開発に影響を与えてきたか、そして生成AI時代においてはソース管理とはどうあるべきか、ということを話しました。
DevOpsにおける'X as Code'の年表を作るのがめちゃくちゃ大変でした。。。
この内容で念願のDevOps Daysにも登壇することができ、自分の中ではrock anthem的な実績のひとつです。今年はこれを超えるものをつくりたい。
Microsoft AI Tour Tokyo2025でお話しした内容です。AI TourというイベントでDevOpsカテゴリの自分がcontributeできるような内容を話すとしたら、DevSecOps×Copilotかなということでproposalを提出した結果登壇の機会をいただくことができました。
当日は機材トラブルでめちゃくちゃ焦りましたが、Microsoftのイベントで登壇するのは初めてだったのでとても光栄な体験でした。今後は生成AIやAgentic AIをどのように統制していくか、開発者に体験と効率を向上させる自由をどのように与え、どのようにセキュリティやコンプライアンスを担保していくかが重要になってくるだろうなと思うので、今後はその辺についてもアプローチしていきたいなと思っています。
今後は
最初にAwardを取得してからの目標
Awardを取得してからなんとなく掲げていた活動の指針というか目標としてはこんな感じでした。
- GitHubが個人開発やOSSだけでなくエンタープライズレベルでの運用に足るサービスであることを布教する(=GitHub Enterpriseユーザーの拡大と普及への貢献)
- 1に関連して、それを支えるためのDevSecOpsの方法論やサービス(GitHub Advanced Securityなど)を活用したプラクティスの布教
- より広いDeveloper Communityへの貢献
1に関しては、DevOps transformationや開発環境のモダナイズに関わっている中での肌感として、やはりまだGitHub使って大丈夫なんだろうか?GitHub Copilotとか使いたいけどセキュリティとか大丈夫なんだろうか?という不安をお持ちの方はまだ結構いるんじゃないかな、という感覚を感じていたので、アクセス制御などのガバナンス周りやデータプライバシーの担保、開発プラットフォームとしてのGitHubをどのように運用していくか?ということに焦点を当てていました。
2は1とも関連しますが、DevSecOpsとは我々DevOpsエンジニアだけでなくさまざまな人々にとって今後必要になってくる一方で、市場においても開発コミュニティにおいてもまだそこまで活発な分野じゃないような感覚があったので、GitHub Advanced SecurityやDefender for Cloudなどのプロダクトだけでなく思想や概念とともに広げていくことを意識していました。
3については、DevOpsはクラウド、コンテナ、セキュリティなど様々な分野と関連するので、視野を広げるためにもより広い開発コミュニティに貢献していく必要があるなと思いました。また、proposalを書いて採択されたり落ちたりする経験はやはり自分のアイデアを試す機会でもあるので、引き続きproposalありのカンファレンスにも積極的にチャレンジしていこうと思っています。
ふりかえると1はあんまりoutputできてなかったかも(;^_^A まあでもセキュリティ周りは結構実績作れたかな?ガバナンス周りに関しては今作ってるものがあるので乞うご期待。
2ついてはDevSecOps周りに関する活動も記事執筆、登壇ともに結構実績をつくれたのと、前回のDevOpsのAwardに加えてCloud Securityもいただけたので達成。
3もこれまで出入りしなかったコミュニティでの登壇やproposal突破の実績を作れたので達成(/・ω・)/
今後の活動にむけて
今後の活動に向けてなんとなく今関心を持ってることを書いておこうと思います。
これまでは記事や登壇が主でしたが、今後はOSSの公開や英語でのoutputにも活動の幅を広げていきたい。OSSは今作ってるのがあるのでもうすぐ公開できるかも。。。
Opsのモダナイゼーション
これまでの生成AIやAgentic AIの発展で、Devの分野はかなり効率化されていきましたが、State of DevOps2024でも指摘されたようにDevで生産される膨大な変更の妥当性や品質の担保が課題になってくるのと、個人的にOpsの段階で収集されるメトリクスデータの活用やobservability×AIはDevOpsの次なるフロンティアなんじゃないかなと思っています。
開発プラットフォームにおける自由と統制
Findyさんの開発生産性レポートでも開発基盤の重要性が指摘されているように、Agentic AIや生成AIを使った開発のパフォーマンスや開発体験の向上に関しては前提となる開発基盤や、如何に開発環境を素早く、安全にセットアップできるかも今後重要になってくると思います。
自由と統制、効率とセキュリティの両立を追求したPlatform Engineeringについて考えていきたいなと思ってます。
あともうひとつ、今後考えたいことがあるんですがこれはまだ妄想レベルなのでまだ内緒で(;^_^A
Special thanks to the Microsoft MVP community, my mentors, colleagues, and everyone who has encouraged me🥰
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