評価用のvCenter Server Applianceデプロイ手順(vSphere vCenter 8.0)
やりたいこと
自分で好き勝手やってもいいvSphere環境が必要・・・・。ってことあると思います。
(移行とか機能検証とか手順確認とかUIみたいとか)
そんなときのためにvCenter Serverを構成します。
ESXiの構成手順は、下記に記載しています。
使用した環境情報
今回は、vCenter Server Appliance 8.0を使用します。
<最終的な構成イメージ>
<インストールするバージョン>
vCenter Server Appliance 8.0.0 Build 20920323
<ホストするESXiのスペック>
ESXi 8.0.0 Build 20842819
マシンスペック
ダウンロード
まずは、下記よりvCSAデプロイ用のISOモジュールをダウンロードします。
ページに遷移出来たら、[Manually Download]をクリックします。
ISOのサイズは、8.08GB程あるので、容量を確認しておきましょう。
事前準備
データストアへのISOアップロード
ダウンロードしたvCSAのインストールモジュールを、仮想マシンから参照できるようVMFSへアップロードします。
vSphere Host Clientにログインします。
アップロードが完了したことを確認し、[閉じる]をクリックします。
ESXiのホスト名、ドメイン設定
(※既に設定している場合は、実施不要です。)
[デフォルトのTCP/IPスタック]の変更画面へ遷移します。
[設定の編集]をクリックします。
[TCP/IP設定の編集]画面にて、以下の項目を環境に合わせ設定し、[保存]をクリックします。
AD/DNSの構築
(※既に存在している場合は、実施不要です。)
vSphere Host Clientより、仮想マシンを作成し、Windows Server 2022 をインストールします。
下記の記事を参考にしてください。
※仮想マシンHWは、vCPU:2,vMEM:2, Disk:30 GBで構成しています。
ホスト名は、[win2k22-ad]として進めます。
IPアドレスは、192.168.145.51/24としています。
<ここまでの構成概要>
vCenter, ESXiの名前解決
Active Directoryサーバより各コンポーネントの名前解決の設定をします。
AD/DNSサーバ[win2k22-ad]にて、[DNSマネージャ]を起動します。
逆引き参照ゾーンにIPv4逆引き参照ゾーンを追加します。
各ホストのAレコードを作成します。
ESXiホストのレコード:
ホスト名:esxi80-01
IPアドレス:192.168.145.101
vCenterServerのレコード
ホスト名:vcsa80
IPアドレス:192.168.145.145
ESXi, AD/DNS, vCenterの各コンポーネントで名前解決ができることを確認しておきます。
FQDNで正引き、逆引きができれば、OKです。
AD/DNS, vCenterから以下のコマンドにて確認
正引き
ping esxi80-01.yud-dev.test
逆引き
nslookup 192.168.145.101
ESXi, vCenterから以下のコマンドにて確認
正引き
ping win2k22-ad.yud-dev.test
逆引き
nslookup 192.168.145.51
AD/DNS, ESXiから以下のコマンドにて確認
正引き
ping vcsa80.yud-dev.test
逆引き
nslookup 192.168.145.145
インストールISOモジュールのファイルマウント
作成したAD/DNSサーバにISOファイルをマウントします。
仮想マシンを右クリックし、[設定の編集]をクリックします。
[CD/DVD]ドライブの参照を、[データストアISOファイル]に変更し、[参照]をクリックします。
※VMFS上に格納されたISOファイルを仮想マシンにマウントする設定になります。
[データストア ブラウザ]にて、VCSAインストール用ISOファイルを選択します。
構成が変更された旨のメッセージが表示されます。
<ここまでの構成概要>
vCenter Server Applianceのデプロイ
vCenterのインストールプロセスは、2段階で行われます。
-
Stage 1
vCenter Server Applianceのデプロイ(仮想マシン作成)を行います。
Stage 1のタイミングで仮想マシンが作成され、vCenter管理URLへアクセスが可能になります。 -
Stage 2
vCenter Server 管理URL経由で設定を続けます。
vSphere Clientの初期ユーザ、ドメイン設定など、vCenterの環境関連の設定を行います。
Install ~Stage1~
vCenter, ESXiに接続できるWindows Serverにて操作を行います。
(画面はリモートコンソールをVMware Workstation Playerのもので開いたものです。実態は、ESXi上の仮想マシンwin2k22-adです。)
マウントしたISOファイルが表示されています。
マウントしたISOファイル内の、[installer]を実行します。
本環境では、Dドライブにマウントされており、以下のパスのファイルを実行しております。
D:\vcsa-ui-installer\win32\installer
インストーラが起動するので、言語設定を変更します。
[インストール]をクリックします。
インストールプロセスの説明が表示されるので、[次へ]をクリックします。
EULAが表示されるので、確認し「次へ」をクリックします。
vCenter Server ApplianceをデプロイするESXiホストを選択します。
仮想マシン作成、ファイル転送などで使用するため管理者権限を持つESXiホストのユーザを指定します。
今回の場合、展開するホストは、[esxi80-01]ですので、IPアドレスは[192.168.145.101]を指定し、ユーザは、[esxi80-01]の初期rootユーザを指定しています。
名前解決もしていますので、IPアドレス欄に、FQDN[esxi80-01.yud-dev.test]を入力しても同じ意味になります。
証明書の設定は特にしていない場合、警告が表示されるので、「はい」で次へ進みます。
指定したESXiホストへの接続が検証されます。
検証が完了すると、vCenter Server Applianceの情報を入力して、「次へ」をクリックします。
作成する環境に合わせて、vCenterの仮想マシンスペック(CPU、メモリ)を決定します。
作成する環境に合わせて、vCenterの仮想マシンスペック(ディスク)を決定します。
作成されたApplianceのネットワーク設定を環境に合わせ入力します。
サマリを確認し、[完了]をクリックすると、vCenter Server Applianceの展開が開始されます。
少々時間がかかりますが、この画面が表示されれば、Stage 1が完了です。
Install ~Stage2~
Stage1が終了した旨が表示されるので、[次へ]をクリックします。
時刻同期先の設定、vCenter Server ApplianceへのSSH接続を有効にするかを選択します。
NTPサーバまたは、ESXiと同期、ローカルのいずれかを選択します。
vSphere Clientにログインするときのユーザ情報を入力し、「次へ」をクリックします。
画面の場合、ログイン時に使用される名前は「administrator@vsphere.local」になります。
CEIPの設定が表示されるので、「次へ」をクリックします。
サマリを確認して、「完了」をクリックします。
「OK」をクリックします。
セットアップが開始します。
セットアップが完了しますので、「閉じる」をクリックします。
vSphere Clientへの接続
以下のURLへブラウザから接続します。
https://<vCenter Server Appliance FQDN>/
この環境では、以下へ接続しています。
https://vcsa80.yud-dev.test/
警告が表示されますが、そのまま進みます。
[VSPHERE CLIENT]の起動をクリックします。
インストールプロセスにて指定したSSOのユーザとパスワードを入力して、ログインします。
vCenterへ接続でき、vSphere Clientの画面が表示されました。
データセンターの作成
ホストを管理するデータセンターを作成します。
新規データセンター名を入力し、[OK]をクリックします。
データセンターが作成されたことを確認します。
ESXiホストの追加
今回は、vSphere HAは使用しないので、クラスタの作成はしません。
※vSphere HAを使用する場合は、クラスタを作成し、そこにホストを追加します。
データセンタを右クリックし、[ホストを追加]をクリックします。
追加するESXiホストのホスト名を入力します。
※表示名となるので、FQDNで入力しています。
ESXiホストのユーザ名、パスワードを入力します。
証明書のエラーが表示されるので、[はい]をクリックします。
追加するESXiホストの情報が表示されるので、確認し、[次へ]をクリックします。
ESXiホストに適用するライセンスを選択します。
この手順で設定しなくても、後から適用も可能です。
※今回は、評価版を使用しています。
ロックダウンモードの状態を選択します。
ロックダウンモードについては、この辺に書いてあります。
仮想マシン作成時に使用する場所を選択します。
ホスト登録のサマリが表示されるので、[完了]をクリックします。
ホストが追加され、仮想マシンが表示されていることを確認して完了です。
まとめ
以上で、vCenter Server Applianceのデプロイ、ホスト追加の機能をインストールする手順は完了です。
あまりvCSAデプロイ~ホスト追加までの手順をDNS設定もつけてやっている手順がなかったので書いてみました。
今回は、vSphere Automation APIを使用するためだけに建てたので、vSphere HAの機能は使いませんでしたが、通常の評価であれば、クラスタ作成して、ホスト2台とかで作るのが一般的だと思います。
vSphere環境を構成する機会はあまりないかもしれませんが、評価でなら使うこともあると思いますので、機械ありましたら参考にしてみてください。
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