【統計検定準1級】確率変数の分布の特性値
はじめに
この記事では、統計検定準1級取得に向けて学習したことをまとめていきます。
工学系の数学ではなく数理あるあるの、論述ゴリゴリな解答になっていると思いますのであらかじめご了承ください。
注意:さらに計算過程は数学文化の『省略の美』を無視してエレファントに書いています。
【リンク紹介】
・統計検定準1級のまとめ記事一覧
・これまで書いたシリーズ記事一覧
学習書籍について
この記事では「統計学実践ワークブック」を中心に、学んだことをまとめていきます。記事を読んで本格的に勉強してみたいなと思った方は、是非ご購入を検討なさってください。
参考書籍について
統計実践ワークブックは、大量の知識項目と問題が収められている反面、計算過程や知識背景が大きく省略されているため、知識体系をきちんと学ぶ参考書として東京大学から出版されている名著「統計学入門」を使っています。
※ワークブックとしては素晴らしい質だと思いますが、どうしてもその内容量とページ数の都合上、問題のない範囲で削除されているということです。人によっては1冊で問題ない方もおられると思いますが、私には無理でした。
0.前提知識の定義
1.特性値
1.1.中央値
1.2.最頻値
1.3.四分位範囲
四分位範囲
ただし、
1.4.標準偏差
標準偏差(standard deviation)を以下のように定義する。
1.5.変動係数
変動係数(coefficient of variation)を以下のように定義する。
1.6.歪度(わいど)
歪度
歪度は分布の左右対称さを測る指標で、
1.7.尖度(せんど)
尖度
尖度は分布の中心周辺の尖り具合を測る指標であり、
例題
(「統計学実践ワークブック」より)
問3.1
ある種の動物50匹の体重を調べたところ、平均は60kg、標準偏差は12kgであった。この50匹を1カ月間、餌を替えて飼育したところ、体重の平均は65kgに増えたが、変動係数は変化はなかった。
[1] この50匹の餌を替える前の体重の変動係数を求めよ。
[2] この50匹を1カ月間、餌を替えて飼育した後の体重の標準偏差を求めよ。
解答
[1] この50匹の餌を替える前の体重の変動係数を求めよ。
平均:60kg
標準偏差:12㎏
である。よって求める変動係数は、
[2] この50匹を1カ月間、餌を替えて飼育した後の体重の標準偏差を求めよ。
平均:65kg
変動係数:0.2
である。よって求める体重の標準偏差を
よって、
参考資料
- 日本統計学会(編集).日本統計学会認定 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック.学術図書出版社.2020
- 東京大学教養学部統計学教室.統計学入門(基礎統計学Ⅰ).東京大学出版会.1991
- 小寺 平治.新統計入門.裳華房.1996
- 稲垣 宣生, 山根 芳知, 吉田 光雄.統計学入門.裳華房.1992
- 長瀬道弘・芦野隆一.微分積分概説.サイエンス社.2007
- 加藤文元.チャート式シリーズ 大学教養 微分積分.数研出版.2024
- 谷合廣紀.Pythonで理解する東海解析の基礎.技術評論社.2018
ご協力のほどよろしくお願いします。
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