学びや思考のアウトプットを習慣化するトライ(0週目)

公開:2020/10/18
更新:2020/10/25
8 min読了の目安(約7500字IDEAアイデア記事
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新しいことを学んだり、考えているアイデアがあっても、なかなかそれについてブログ記事を書いたりといった対外的なアウトプットを出せないのが長年の悩みなのですが、自分なりに解決するためのトライを始めることにしました。

このトライの最終的なゴールは、「学びのアウトプットを習慣化すること」です。そのためにまず、「なぜ自分が学びのアウトプットができないのか」について仮説を立て、課題について継続的に打ち手を実施していきます。1週間おきに状況の確認と振り返りを行い、結果に応じて次週の打ち手の決定を行います。よくある改善サイクルのイメージです。

0週目のこの記事では、慢性的に対外的なアウトプットができなくなっている現状を整理し、問題を解決するための仮説を立てるところから始めます。その仮説をベースとして、トライとして取り組んでいくために、短期的なアクションプランと、中長期的に目指す改善目標を決めます。最後に、次週の振り返りを行うチェックポイントまでの達成目標を設定します。

このトライの進捗と状況については、1週間おきのチェックポイントでzenn.devにレポート記事を投稿します。つまりレポート記事が出ているか出ていないかで、このトライが継続できているかがわかります。また、レポート以外の記事がどれくらい出ているのかでも、僕がどの程度日々の学びを記事にできるようになっているのかが見えるはずです。

ここで、改善サイクルを回すために大前提となる2つのルールをおきます。

  1. インプットは習慣化されていること
  2. アウトプットのための時間は計画的に確保すること

1はインプットがなければアウトプットもない、という状態を防ぐためにおきます。2はアウトプットのアクションすら取れない、という状態を防ぐためにおきます。これら二つのルールを守れないと習慣化自体の検証が難しくなってしまうので、前提として守るようにします。

なぜ対外的アウトプットができないのか

まずは仮説の大枠から作っていきます。現在の学びのサイクルと、理想のサイクルを比べて、その間にある差分がなにか、差分を生んでいる原因はなにか、どうすればその原因を解消できるのかを考えます。

現在のサイクルですが、次のようになっています。

ステップ 内容 タイミング
インプット 毎日の読書 2h/day
仕事の業務を通して得られる経験 8h/day, 5days/week
たまたま何かで有益な情報を得る ときどき
学びへの変換 仕事の業務を通して得られる知見、その思考過程の気づき 8h/day, 5days/week
アウトプット(内) 仕事の業務における意思決定、行動 8h/day, 5days/week
アウトプット(外) ブログ記事 気が向いて、時間がある時

意識的なインプットは継続的に行っていますし、仕事についてもスタートアップで働いているのでチャレンジングなことが多く、学びも少なくありません。また、仕事には活かせているので、完全にアウトプットそのものがないわけでもありません。ただ、唯一の対外的アウトプット手段であるブログ記事については、永遠に「気が向いた時」がこないので全くできていないという状況です。

アウトプットのステップ以外には、現状あまり問題はなさそうに見えます。理想的なアウトプットのステップは、次のように対外的なアウトプットが定期的に行われている状態です。

ステップ 内容 タイミング
アウトプット(外) ブログ記事 1post/week

「気が向いて、時間がある時」に書いているものを「定期的」に行うようにすることができれば目的を達成できます。現状なぜそれができていないのかと言えば、「気が向かないか、時間がないから」ということになります。

後者の「時間がない」という問題については、大前提のルール「アウトプットのための時間は計画的に確保すること」によって解決できます。よって、考えなければならない理想との差分は、なぜ「気が向かない」のかということになります。

なぜ気が向かないのか

気が向かない、というのは何かしらの心理的な障壁によって行動が阻害されている状態です。この状態を脱するには、原因となっている障壁を特定し、解消する必要があります。障壁の特定には、どのような考えや感情が浮かんでいるのかを洗い出してみるのがよさそうです。

僕の場合は、学びがあるのに書けない、書く気が起きないときの状態を思い出して見ると、次のような感じになっていました。

  • 情報として正確さが十分でないかもしれない。書くのはもっと学びが深まってからにしよう
  • 情報としてはおそらくすでに世の中にありそうだし、自分が書く必要はないのではないか
  • 情報としては誰も必要としていなさそうなニッチなものだし、別に書かなくてもいいのではないか
  • 書いても読まれないかもしれない、あるいはネガティブな反応があるかもしれない
  • 書き始めてみたものの、なかなかまとまらない。納得いくように書き切れる気がしない
  • 情報として十分な正確性をもって書けそうなくらいの学びを得たが、自分の中で自明の知識になってしまって、どこからが学びだったかわからない

書き出してみると、こうした状態を生む要因がうすぼんやりと見えてきました。

要因 陥る状態
1 自分が納得できない クオリティにこだわりすぎてしまい、行動が遅れる
2 完成イメージが明確でない コスト、デリバリーの見立てができず、終わる気がしない。フォーカスポイントが見えづらく、不必要なクオリティに気を取られる
3 周りがどう思うかわからない 無意味に思える。変なことを言って刺されるのが怖い
4 自信がない 納得できる気がしない、完成する気がしない、周りに受け入れてもらえる気がしない、という考えの助長

1,2は記事の内容に関する要因、3,4は僕の内面に関する要因です。これらの要因の関係性としては、1,2,3のそれぞれの要因があり、それら全てに4が拍車をかけている状態です。

時系列的には、「記事を書く」という行動が前提になっているので、1,2の問題が最も根底にあり、そこから3が生まれ、書こうとするも書けない、という失敗体験の積み重ねによって4が生まれた、という流れです。

では、これらの要因を解消するにはどうすればいいでしょう。まず性質上、4と他の3つは違うので分けて考えた方がよさそうです。4のような蓄積タイプの問題は、経験上小さな成功体験を積み重ねることが最も有効です。幸いなことに習慣化のための取り組みそのものが、シンプルかつ効果的な打ち手として作用しそうです。

1,2,3については個別に各要因に対して手を打つこともできますが、今回は要因間の関係性がわかっているので、まずは根底にある1,2から順に対処していきます。3は、1,2に依存して生まれていることから、1,2を解消することで同時にある程度解消される可能性があります。1,2が解消できた後にまだ3が残っているようならば個別対処することにします。

さて、1,2に対処していくために、さらに状態を具体的に言語化しておきます。上表にある「陥る状態」からもわかることですが、1,2とは「QCDの優先順位が明確になっておらず、合理的な意思決定ができない状態」です。これに対する最もシンプルな解決策は、「記事を書く」ことのQCDを定めることです。

ここまでのまとめ

ここまでで、仮説の大枠が組み上がってきました。まず次のような事実が明らかになりました。

  • 対外的アウトプットができない原因は、「記事を書く」ことに対して心理的障壁があることである
  • 心理的障壁の要因としては、記事の内容に関するもの(1)と心理状態によるもの(2)があるが、根本的には(1)から生じている
  • (1)の原因は「記事を書く」ことのQCDが定まっておらず、合理的な意思決定を妨げていることである
  • (2)には、(1)に起因する失敗体験の積み重ねによって生じた慢性的なものが含まれている

それらの事実から、次のような仮説を立てました。

  • 「記事を書く」ことのQCDを定めることで、心理的障壁を生む原因が解消される
  • 習慣化の取り組みそのものによって、慢性化した心理的障壁が解消される

習慣化のために「記事を書く」ことのQCDを考える

ここからは、「記事を書く」ことのQCDについて考えていきます。第一歩として、目指す状態を明文化します。これは、どのように記事を書いていきたいのか、ということです。「得られた学びについて、定期的に、一定の質と分量をもった記事を投稿していくこと」を目指す状態とします。

QCDに関わるのは、以下の二つです。

  • 定期的に
  • 一定の質と分量をもった

理想としてはQCDの全てを最大限満たしたいところですが、いままさに一足飛びにそれを求めた結果なかなか書けない状況に陥っています。なので、優先順位をつけて、重要なものから順に達成していきます。

前提として「習慣化」という目的があるので、最も優先したいのは「定期的に」つまりデリバリー(D)です。まずは「週に1回」の記事投稿を目標にします。このトライの記事が続けば達成できるので、初期設定としては現実的かと思います。次に、そのために記事の執筆にかけられるコスト(C)とそれによって実現可能なクオリティ(Q)がどのようなものかを考えます。

かけられるコストとは、1週間のうち記事の執筆に使える時間のことです。ざっくりですが、仕事や家事、あとはインプットに使っている時間を除くと、平日の仕事がある日は1日平均0.5h、土日は予定にもよりますが平均して1hくらいになります。合算すると、だいたい4.5h/weekの執筆時間が確保できそうです。

クオリティについては、1週間に1回の投稿をしたいので、4.5hで書き切れる現実的な質と量でなければいけません。また、当然のことながら、現実的な質と量は、前提となるインプットにも大きく依存しています。少々問題が複雑なうえに、お恥ずかしながらほとんど肌感がないので、現状ではこれがどんなものか見立てることができません。

なので、まずは短期的目線で、このトライのレポート記事を確実に週1本出すことを考えます。その上で、中長期的目線でレポート記事以外の執筆をしていくために、記事の書き方を見直していきます。

短期的目線:レポート記事を確実に出す

毎週記事を確実に出すためには、どれくらい執筆コストを下げられるかが肝です。幸いにも、こういったレポート記事はテンプレート化することができます。

つまり、詳細の内容以外がざっくりと先に決まるということです。これは作っておくと楽になるのは間違いありません。せっかくなのでもうここで草案を作ってしまいます。

タイトル: 学びや思考のアウトプットを習慣化するトライ(x週目)
詳細:
## DC(実際/見立て)
- D: 書けた本数 / 書きたかった本数(1本)
- C: 使った時間 / 使おうとした時間(4.5h)

## 今週のトライ
|改善テーマ|トライ詳細|達成目標|結果(達成/未達)|
|:--|:--|:--|:--|
|xxx|xxx|xxx|xxx|

## 振り返り
- 

## 次週のトライ
|改善テーマ|トライ詳細|達成目標|
|:--|:--|:--|
|xxx|xxx|xxx|

こんな感じでしょうか。「DC(実際/見立て)」では、QCDのQ以外については計測可能なのでつけていきます。「今週のトライ」では、1つ前の週で「次週のトライ」としてあげたものについて結果と詳細を書きます。「振り返り」ではトライの結果を踏まえて、その週の所感や反省点、気付きなどを書きます。最後に「次週のトライ」をあげます。

トライの「改善テーマ」には、次セクションで整理する記事の書き方についての問題点が入ります。短期的にはレポート記事を確実に出しつつ、その中で記事の書き方を改善するトライを行い、中長期的にレポート以外の記事もどんどん出していけるようになろう、という狙いです。

今週は0週目なので、次週のトライしか書くことができませんが、来週分からはこのフォーマットをベースにすればいいと思うと、すでに気持ち的にだいぶ楽になっています。

中長期的目線:記事の書き方を見直す

記事を書くことの習慣化は、レポート記事を続けることでおそらく進んでいくでしょう。とはいえそれは、レポート記事という形が決まっているものだからできることです。

それ以外の記事についても習慣的に出せるようになっていくためには、やはり現在の書き方を見直す必要があります。僕の現在の書き方は「書けそうなときに勢いに任せて書く」という非常に雑なやり方です。これは大きく2つのステップに分けられます。

  1. 記事を書こうとするまで
  2. 実際に記事を書く

1は僕が「なんか書ける気がする!」と思うまでの流れなので、インプットから思考、実践を通して、十分な気付きや学びを得るまでのサイクルになります。具体的には、次の図のようになっています。

こうして書き出してみるとなかなか新鮮です。書きながら、いくつか気づいた点があります。

  • インプット候補は、脳内にある漠然とした「インプット方針」によって決定・選定されている
  • 思考過程で気づきや学びを得る場合と、実践を通して初めて気づきや学びになる場合がある
  • 気づきや学びを得たタイミングで「インプット方針」にフィードバックがある
  • 「記事を書こうとする」のは「記事になりそう」と思ったとき
  • 「記事になりそう」と思う条件が不明(おそらく学びの新鮮さや量)

記事を書こうとする条件が完全に「なんとなくいけそう」でしかないのは、記事が書き上がらないことの大きな原因になっていそうです。翻って、それ以外についてはすでに安定的に動いているので、このサイクルをベースに拡張していくことができそうです。

2は、実際に記事を書くプロセスです。次のような流れで進めています。

(1) テーマを決める
(2) タイトル・概要を決める
(3) ざっくりした構成を決める
(4) 詳細を書く

(1)~(4)の流れがスムーズにいく時は書き上がるのですが、たいていは行ったり来たりを繰り返しているうちに着地ポイントがわからなくなります。そうこうしているうちにもインプットはしていて、新しい学びもあるので、あれも書きたいこれも書きたいと付け足そうとしているうちに、書き上がらずに終わってしまいます。

まとめると、1で見切り発車をし、2で着地できずに空中分解、というのがいつもの流れのようです。我ながらなんとお粗末な...。しかし、これで当面の中長期的な改善テーマは大体決まりました。

改善テーマ 目的 内容
書き始めの条件を明確にする 見切り発車防止 衝動的になんとなく書き始めているものを、具体的にどんな内容で書いていくのかのプランニングをして書き始めるようにする
書ききれるプロセスをつくる 空中分解防止 書き始めたら書ききることしか考えなくていいようにする。意思決定をシンプルにして、書きながら迷うことがなるべくないようにする
書き終わりのイメージを持つ 1と2を支える補助的なテーマ 記事に自分なりのパターンをつくり、大体の完成図をイメージできるようにする

全てを一気にやるのは難しそうなので、まずは見切り発車しないようにするところから始めます。しばらくの間、週次のトライでは「書き始めの条件を明確にする」を改善テーマに動いていきます。

最終的に明らかにしたいのは「見切り発車にならない書き始めの条件」です。次の順番で考えていけば、たどり着けそうな気がします。

  1. 見切り発車しているのはどんな状態か
  2. 見切り発車したときに、どんな記事が書きたい(書けそうと思っている)のか
  3. 見切り発車して空中分解するまでの流れには法則があるか
  4. 法則があるとすれば、各ケースでなぜ空中分解するか、何が足りないか
  5. 見切り発車にならない書き始めの条件

早速、1の見切り発車している状態を知るところから始めていきたいと思います。僕自身の中では、これは完全に「なんとなくいけそう」なので、もう少し具体化したいところです。一方、いままでの経験上、ある程度のモデル化はできます。

なので、次週のトライとしては、ざっくりとしたモデル化をしつつ、「なんとなくいけそう」な状態を詳細化するために具体的なケースを集めることをしていきたいと思います。

次週のトライ

だいぶ長くなってしまいましたが、次週のトライを書いて、0週目の記事をしめたいと思います。

前セクションで書いた通り、しばらくの改善テーマは「書き始めの条件を明確にする」です。次週はまず「なんとなくいけそう」のざっくりモデル化と、その状態のケース集めをやります。

ケース集めの方法としては、日報的に気づきや学びの文字起こしをする手法をとることにします。自分の中での気づきや学びの状態を細かに文字に起こすことで、どのような気づきや学びを得る(あるいは得そう)なときに、どんな「いけそう感」があるのかを探ります。

改善テーマ トライ詳細 達成目標
書き始めの条件を明確にする なんとなくいけそう、な状態をざっくりモデル化する モデルができていること
書き始めの条件を明確にする なんとなくいけそう、な状態のケースを集める。学びや気付き、思考を社内のslackに流す 1 slack post/day

では、頑張っていきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました!
もしよければ、また来週のレポート記事も読んでいただけると嬉しいです。