Linux の man ページ翻訳用に Weblate サイトを構築中の件
前回の記事をポエムで終わらせないために
言うは易く行うは難し
前回の記事からの変化事項です。
JM Projectに関すること
前回の記事で事実誤認がありましたが、2014年頃から多くの man ページに po4aが導入されていたようです。(正式なアナウンスがあったかは分かりませんが。)
構築中の Weblate サイト
ConoHa by GMO さんの VPS + メールサーバー
あまり手の内を明かすのは良くないのかもしれませんが、URL で分かるでしょうし。
サイト構築のインフラとして、ConoHa by GMO さんの VPS[2] とメールサーバーを契約しました。
ConoHa by GMO さんの VPS を選択した理由は、次の点です。
- ConoHa チャージというプリペイド支払いが可能なこと
- Docker テンプレート(Ubuntu ベース)が存在すること
お恥ずかしい話、最初に VPS を構築する際にテンプレートを間違えたらしく、firewalld と Docker の相性の悪さにはまり、一度、作り直しました。(ちゃんと設定すれば、問題ないはずですが… 😓)
当初は、メールサーバーを契約するつもりはなかったのですが、次の点から契約をしました。
Weblate の良いところ
- Docker による構築が可能
- https-portal による https 対応が簡単にできる(HTTPS に対応した Docker コンテナを参照)
- 複数のプロジェクトを管理可能
- Git リポジトリと連携できる
- 翻訳状況が可視化できる(下図参照)
- ゲストユーザーでも翻訳の提案ができる(協力者の裾野を広げられる可能性がある)
- 2FA[6]に対応している
Weblate のイマイチなところ
- 1つのリポジトリに複数の翻訳対象ファイル(gettext PO ファイルなど)がある場合、1ファイルずつコンポーネントとして追加する必要がある
- 負荷を考えると致し方なしですが
- 2ファイル目以降は、
既存のコンポーネントから
タブで設定項目が少なくなります(下図参照)
- カテゴリのページからコンポーネントを追加してもそのカテゴリが選択されない。
JM Project 用のコンポーネントを作成する場合の考慮点
コンポーネントの作成
既存のコンポーネントから
を選択し、コンポーネント
はlinuxjm/info/GNU_coreutils
を選択する。
新しい翻訳コンポーネントの追加
画面での設定
- カテゴリを適切なものに変更
-
基礎となる翻訳ファイルの編集
のチェックをはずす -
新しい翻訳の追加
は、新しい翻訳の追加の無効化
を選択
現在のカテゴリ
カテゴリ | 詳細 |
---|---|
linuxjm/LDP man-pages | Linux man-pages project が配布している man ページ |
linuxjm/Linux | Linux 専用のソフトウェアパッケージに属する man ページ |
linuxjm/GNU packages | GNU が配布している ソフトウェアパッケージに属する man ペー |
linuxjm/Miscellaneous | Unix 汎用のソフトウェアのうち、 GNU 以外のもの |
linuxjm/info | info 形式で配布されているマニュアル |
linuxjm/POD | Perl 関連パッケージで良く用いられる、 POD (plain old documentation) 形式で書かれたページ |
翻訳の設定
-
文字列の管理
のチェックをはずす -
翻訳フラグ
にignore-prohibited-initial-character
(禁止されている頭文字[7]の品質検査を除外する。)を追加する
ToDo
まだ、試験段階であり、完全な合意形成もできていないのですが…
-
現状で po4a 化されている gettext PO ファイルをすべてコンポーネントとして追加する(2025/05/28完了) - まだ、po4a 化されていない man ページの po4a 化
- Linux JM プロジェクトガイドの更新
- JM Project の宣伝
-
Virtual Private Server 仮想専用サーバー(VPSとは?クラウドとの違いをわかりやすく解説します | Fujitsu Cloud Direct) ↩︎
-
Sender Policy Framework 正規のIPアドレスからメールが送信されたかどうかを認証する送信ドメイン認証技術(SPF (Sender Policy Framework)|セキュリティ用語解説|NRIセキュア) ↩︎
-
DomainKeys Identified Mail 電子メールにおける電子署名を利用した送信ドメイン認証技術(インターネット用語1分解説~DKIMとは~ - JPNIC) ↩︎
-
Portable Object(PO (GNU gettext utilities)) ↩︎
-
Two-Factor Authentication 2要素認証(2FAとは | IBM) ↩︎
-
%, +, =, @, -, | ↩︎
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