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ELF-SR1のハードウェアを観察する2[Advent Calendar 2020]

2020/12/12に公開

はじめに

本記事は[ELFちゃん(ELF-SR1) Advent Calendar 2020]10日目の記事です。
https://adventar.org/calendars/5193

記事毎で完結。というよりは、同アドカレに投稿する予定の他に記事を合わせて参照することで、ELF-SR1についての理解を深めていくことを目指しています。そのため一日単位での情報量は少なめに設定しています。ご了承ください。

また、可能な限り情報に間違いがないように努めますがもし間違いなどあれば、筆者twitterのDMなどでこそっと教えていただければ幸いです。
※本記事シリーズはあくまでも私の個人の見解や解釈であり所属企業などとは一切関係はありません。

この記事について

  • テーマ:ELF-SR1の実機を観察してみる
  • 達成できること:ELF-SR1の細かい仕様やハードウェアを理解する
  • 読む時間:数分程度
  • 手を動かす要素:無し

本編

今回の記事では、実機写真を見ながら外観を観察していく回になります。
8日目の続きです。
https://zenn.dev/yamaguchi_akmr/articles/ca95ac2ecbce06

本体を見ていこう

前回にあたる8日目では、本体ではなくパーツを観察しました。今回はいよいよ本体について細かいところを見ていきましょう

背面

いきなり、背面かよ。という感じがしますが、背面から見ていきます。
背面には、「SONY」のロゴが中央に見えます。

また、背面下部に取っ手のようなものが見えますが、絶対にここで本体を持たないでください。

この取っ手のような穴は、端子に刺したケーブルを通すための穴です。そのため絶対にここを取ってとして本体を持たないでください。

背面には、トルクスねじ(星型,バイクとかに使われていることが多い)が上部に四つ確認できます。
また、背面上部(正確に背面パネルではなくディスプレイ本体部)には操作するためのインターフェースが用意されています。
ここでは、音量や電源のオンオフ、メニューからハードウェア設定を行うことができます。
電源ボタンの横にはステータスを表す電源ランプが確認できま。

側面

側面から見ると、大きな空間があいていることがわかります。

また、側面から見るとわかりますが、指で刺している箇所の内部にスピーカーがあるため、金属製メッシュが使われています。

前面

本体前面部にはディスプレイだけがあるように思えますが、とても大事な箇所が前面部にあります。
それは、前面下部に設けられている排気/吸気用の通気口です。煙などを使えば排気/吸気を判断することができますが、今回は行っていません。

また、本体から話は逸れますが、オプションパーツのボトムスタンドを装着してもきちんと通気が確保されるようになっています。

当たり前と思われがちですが、ハードウェア設計としてこの位置に通気を確保しているところから、たとえば筐体を製作する際などにはこの通気口を意識した設計をする必要があります。
ある程度の熱は許容する設計(安全率)になっていると思われますが、オーバーヒートしてしまう可能性があるため什器設計などをする際は留意したいですね。

また、筐体だけでなく、展示する際に、ボトムスタンドの前にキーボードや、アーケードコントローラーなどを置いたことにより通気が悪くなりオーバーヒートしてしまう。ということも容易に考えることができます。長時間や夏場など条件がある程度必要ですが展示する際には留意しておきたいポイントかと思います。

裏面(底部)

あまり写真などが流通していない貴重なELFちゃんの底部の写真です。

ケーブルを通すための穴が開いていますが、これは、展示する際にケーブルを背面から出せない場合に、底面方向からケーブルを出せるようにするために開いています。

これにより、まるで本体からケーブルが出ていないかのように展示することができます。

これは神設計。(というよりはきちんと展示シナリオまで練られていることの現れ)

スピーカー

側面の箇所で説明した金属メッシュ部の面積は大きいですが、実際にスピーカーは左右の二か所に配置されています。
画像のように通気口からライトで照らすと内部を少しだけみることができます。

これによって、画像だとわかりにくいですが、左右にスピーカーユニット本体を目視することができます。

カメラ

前面部上部に視線認識用のビジョンセンサーが設置されています。

直接触れないように透明の何かで覆われています。(おそらく透明率が高いのでアクリル)

背面パネル

これは実際に分解していないため、想像の域を出ませんが、トルクスねじをすべて抜くことで、背面パネルを外すことが可能と思います。

ねじを外したら分解できるのは当たり前だと思えますが、背面パネルは動作に影響する箇所とは完全に別パーツとして存在しており、動作のために必要な箇所はある種の”ユニット”として独立していそうということです。(以後本体ユニット。)

どういうことかというと、たとえば既存の背面パネルを外し本体ユニット側に開いているねじ穴を使って別の筐体に比較的容易に固定できるのではないか?ということです。

実際に、よく見るとに本体ユニット(インターフェースを含めて)からきちんと背面パネルから独立していることがわかります。

ただ、スピーカー底面側の仕様がどうなっているのかがわからないため、上記した内容はあくまでも推測の域をでません。(分解したいけど会社所有物のためできません、)

まとめ

コンテンツを制作する上でハードウェアに対して正しく理解をすることはとても大切なことだと思います。
もちろんそれが個人でも会社のどちらでやる場合も大事かと思います。

実際に、”モニター”は様々な形でサイネージに使用されていますが、専用什器や装飾が行うことで”ただのモニター”ではなく”サイネージ”に昇華されています。

ELFちゃん(空間再現ディスプレイ)も例外ではなく、それ単体でも十分機能はしますがコンテンツに合わせた専用什器や装飾と組み合わせて利用することで、より高い没入感や実在感を与えることができると思います。

今後そういった流れになっていくのかはわかりませんが、そういった流れになった場合にハードウェアを正しく理解しないまま什器や装飾を作り体験の質を下げてしまうことはなんとしても避けるべきかと思います。

ぜひ、什器や装飾と組み合わせて最高のコンテンツを作ってください。

次回は、ELFちゃんの映像を別モニターに投影する方法についてを予定しています。

余談

ここから先は完全に妄想です。

ボトムスタンドの裏面に、下記のようなクオリティパスの記録がされていました。これは品質保証の一環で行っているものと思います。

ここで注目したいのが、刻印できる欄が2022年までしかありません。このパーツをどう制作しているのかはわかりませんが、表は刻印ではなく盛り上がっているため、修正するためにはパーツの設計から変更する必要があるかと思います。

これが意味するところは、

  • 2022年末までに後継機種が出る。
  • 今後設計変更を含むマイナーチェンジが実施されることが予定されている
  • プロジェクト自体が2022年末で終了する(想定以上に市場にならなかった。数が出なかったなど)

かと思います。
三つ目のプロジェクト終了が一番悲しいため、そうならないためにはユーザーであり、コンテンツ制作者である我々も一緒に盛り上げていく必要があります。

私個人でできることは限られているので、ぜひELFちゃんに魅入られたあなたも一緒に盛り上げていければ嬉しいです。

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