JJUG CCC 2025 FallにCfP枠で登壇してきました!
はじめに
こんにちは、ウェルスナビでバックエンドエンジニアを担当している星原です。
11月15日(土)に開催されたJJUG CCC 2025 FallにCfP枠(セッション公募)で登壇させていただきました。
そこで本記事では、CfPの申込から登壇までの流れや注意事項をご紹介します。
CfP登壇に不安のある方の懸念を少しでも和らげ、応募の後押しになれば嬉しいです。
JJUGはJapan Java User Groupの略称です[1]。
CfPはCall for Proposalsの略称です[2]。
CfPの紹介と留意事項
CfPは言い換えると公募枠のセッションです。
申込に際して発表するタイトルや概要などを所定のフォーマットに則り記述します。
CfPの提出に際して、JJUG CCCスピーカーガイドライン[3]が共有され、スピーカーは本ガイドラインを遵守する必要があります。
特に気をつけるべき点は、会社の宣伝や商品紹介などは許可されていないことです。
上記を実施する場合は、スポンサー枠を通して登壇する必要がありますのでご注意ください。
CfPの申し込みに至るまで
私が登壇したJJUG CCC 2025 Fallを例にとると、CfP の公募期間は 7 月 25 日〜 8 月 31 日でした。
申し込みから登壇までの期間が長いこともあり、以前から興味を持ち、現在も業務として取り組んでいる Java ライブラリ開発というテーマには一定の需要もあるだろうと考え「Spring Boot利用を前提としたJavaライブラリ開発方法の提案」というタイトルでCfPに申し込むことにしました。
CfP通過後から当日までの準備
資料作成
当初は、ライブラリ開発に必要な技術的要素を一通り説明し、ライブラリ開発に対するハードルを下げることを目的とした資料を作成していました。
しかし作り終えてみると約40枚になっており、コードベースのスライドが多い構成では、聴講者が持ち帰る情報量が多すぎて消化しきれない可能性があると感じました。
1スライドあたり45秒〜1分を目安に考えると、技術的な詳細をすべて伝えるには時間が足りません。そこで、詳細な実装解説は割り切り、「どのようにライブラリを選定するか」という考え方に軸足を置いた構成に方向転換しました。
また、20分という発表時間の都合上、具体例もある程度絞る必要があると感じました。
ガイドライン上、所属を明らかにすること自体は問題ないとのことだったため、JJUG のレビュワーおよび所属チーム内に相談し、自社の事例を前提に会社名を出して登壇する方針にしました。
レビュー
CfP が通ると JJUG の登壇者(以降「スピーカー」)用の Slack チャンネルに招待されます。
その後、Slack 内でスピーカー向けに「資料レビューや相談を希望するスピーカーはいますか?」という旨のヒアリングがありました。
初めてのCfP枠登壇だったこともあり、資料レビューを希望しました。
JJUGレビュワーからのレビュー
私は Red Hat 社の伊藤さん(X: @chiroito)にレビューしていただきました(名前を出して問題ないことはご本人に確認済みです)。
レビュー内容として特に印象に残った項目は以下です。
- 最初の「はじめに」のスライドで聴講者が登壇を聞くメリットを明示した方が良い
- 登壇時に聴講者が見やすいようなフォントサイズ・行間を意識した方が良い
所属チーム内でのレビュー
私はソフトウェアエンジニアリングチーム(以降、SWEチーム)に所属しています。
同チームでは、ライブラリ開発や当社の認証基盤の開発などを担当しています。そのため、資料全体の構成だけでなく、コードレベルでの紹介が必要な箇所について具体的なフィードバックをもらうことができました。
具体的には、技術的な要素である以下の内容について、SQLやJavaコードのサンプルも盛り込みました。
- PostgreSQLでサポートしているunnest関数の紹介・使用方法
- Spring Data JPA のインターフェース合成機能
これらの異なる観点で出た指摘について推敲を重ねる過程で、よりメッセージ性が明確な資料の作成に至ったと考えています。
登壇当日

発表構成と時間配分
最終的なスライド枚数は 39 枚になりました。準備の過程でコードの分量をある程度絞り込み、その分、共通ライブラリのメリット・デメリットや、どのような観点でライブラリを選定するかといった「考え方」に軸足を置いた構成にしました。
また、20 分という限られた発表時間の中でも、すべてを同じテンポで話すのではなく、機能選定に関するキースライドと最後のまとめのスライドには、意識的に 1 分以上かけて丁寧に説明するようにしました。特にまとめについては、聴講者が話の流れを整理しつつ、ポイントの再確認やその後の質疑に向けた整理ができるよう、少し余裕を持って着地させることを意識しました。
セッションの様子
私のセッションは約 50 人規模の会場で行われました。
初めての CfP 枠での登壇ということもあり当日は緊張もありましたが、セッション開始前に資料をアップロードしていたこともあり、質疑を含めて丁寧に発表・コミュニケーションできたと思います(掲載については技術広報チームにも確認済みです)。
また、セッションは満席となり、20 分枠内の質疑に加えて終了後にも複数人のエンジニアの方から質問・相談をいただきました。自分とは異なる視点や現場の状況を伺うことができ、さまざまな見方があるのだと改めて勉強になりました。
改めまして、本セッションに関わってくださった皆さまに感謝いたします。
当日の資料は以下からご覧いただけますので、ぜひご一読ください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
プロフィール
Koki Hoshihara
サービス基盤 ソフトウェアエンジニアリングチーム所属
ウェルスナビでは、主に社内の共通ライブラリの開発や新規システムの設計・開発・パフォーマンスチューニングに従事しています。
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